あくまでアクマは良魔にこだわる126 なろうのテンプレ
自分はどうもなろうのテンプレが好きだ。
今作ではあえてリアルに考えたらテンプレはこうなる、というのを出したと思う。
もっというと、なろう系最強主人公とはなんぞや、という問題がある。
この幕末(仮)編では、それに取り組んでみた。
自分が思うに、なろう系最強主人公というヤツはこの人がベースじゃないか。
今作の主人公、坂本竜馬さんである。
若いころは徹底した陰キャである。
お寝小便がひどく、姉ちゃんにいじめられ、勉学塾では泣いて帰ってくる。
まあ、ひいき目にいっても、ニートかヒキコモリまっしぐらキャラだ。
異世界いったら本気出すといわんばかりに、剣術修行にダケは本気になる。
気がつくとエド剣術修行に出て、そのまま武芸者兵法家として一生を生き続ける。
剣さえ捨ててピストル装備でオラつき、鉄の塊、黒船に新たな可能性を見出す。
日本の海軍建設に奔走し続け、周囲にも恵まれて資金的な技術的な援助を受けつつ頑張りとおす。
この部分についてだけは、一貫して陽キャであり自信家であり、ドヤりがひどい。
こうして本人の生き様だけを取り出すと、わかることがあるんじゃないか。
どうしてなろう系最強主人公は、これ以上強くなっても意味なくなってもダンジョンに挑むのか。
もっと強く、もっと痛い相手と戦いたい、とインフレしていくのはなぜか。
それでいてなんで、目立ちたくないとか、女の子のことは二の次だ、みたいなメンタルなのか。
なろう系生産主人公にも共通して見られるこの特徴をこの人は備えている。
クズっぽくカネにも意外とだらしなく他人が痛い目にあっても適度にスルーする。
ひどい設定でもなぜか、憎まれたり嫌われたりはしないのも、この人の特徴だ。
若いころの陰キャ設定が、ココで効いていると自分は感じる。
人間関係にはもともと苦手感があるので、目立ちたくない。
人間関係で苦労するので、女の子のことは二の次だ。
人間関係で苦手感があるので、本気出してる部分は、立ち止まったら自分はほんとに終わる。
人間関係に苦労したので、クズっぽく他人が痛い目にあっても適度にスルーする。
これに復讐系、嫉妬系の要素があったら、まるっきり例のあのキャラである。
竜馬さんにないのはこの要素ぐらいである。
茫洋とした男の器量とかいっているが、この要素がないのがこの人の美点だろう。
彼の手紙を読んでいても、誰かを恨んだり怒ったりほぼしていない。
こうしてみていくと意外となろう系最強主人公も考えられたものなんだと思う。
多くの女性が寄ってきてハーレムが結果できるんだが、陰キャが邪魔してうまいことはいかない。
結果としてエッチ描写が最小となり、書籍になっても目立たないですむ。
女ウケしやすいチャラいヤツを主人公にしちゃうと、悲惨なことになるからね。
でも、リアルではこっちだぞ、確実に。
こうした考察が全てだとはいわないけど、結構当たってると思うんじゃないか。
これが感情移入しやすいみたいなのは、結果としてそうなるという感じだと思う。
ちなみに竜馬さんは実は地元では金持ちのボンボンなので、これに感情移入する人はそうとう恵まれた人という話になってしまう。
そうならないのは、わかると思うよ。
ではご挨拶させていただきます。
皆さま、拙作にここまでお付き合いいただきまして誠にありがとうございます。
皆さまの感想等が非常に支えになりました。
また今後ご縁がございましたら、変わらぬご愛顧をよろしくお願いいたします。
家族やいつも支えてくださった皆さん、大変お世話になりました。
神道 -記紀神話の宇宙観-
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なろう小説とはやや毛色が違いますが、こちらも併せてご賞味ください。




