表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/179

異世界転移の錬金生活101 異世界は過酷

 自分はヨシオ。

日本人だ。

ただ、頭が悪く、ひどい人生を送ってきたアラフォーだ。

借金で首が回らなくなって自殺して、あっという間に生まれかわった。

いきなり変な世界に放り出されて、ろくに説明もない。

おかげで、地球ではないところであると認識するのに、四日かかった。

バカである。


 この借金さえどうにかなれば、他はどうでも構いません。

どうかお願いします、神様。

という風に、祈りながら自殺した気はするけど。

確かに、願いはかなっている。

しかし、地球ではないところへいきなり放り込まれても。

何もできないところは同じだ。


 痛いのは、現地の言葉を読み書きできず、話すこともできないことだ。

バカだから仕方ない。

魔法の類の知識以前の問題である。

異世界転移ものの中でも、ピカ一の過酷さではないか。


 もちろん、日本人のアラフォーの風貌のままである。

特殊なノウハウに目覚めているわけでもない。

ステータスなどオープンしないのである。

そもそも、現地の言葉でこれをどう表現するのかわからない。


 幸いなのは、町中にいきなり出現ではない、という点のみである。

ちょっとした森の中で始まったため、他人に見とがめられたりはしないで済んだ。

おそらく今の自分の格好は、現地の人には違和感があるだろう。

訳のわからん生物にいきなり追われる、みたいなこともなかった。


 今さしあたり生命の危機に陥っていないのも、幸いな部分であろう。

ただ、飲まず食わずで四日間森をさまよっているのは地獄である。

体調はケガもなくまずまずだが、いつおかしくなっても不思議はない。

早急に、まずは水、食料をどこかで確保したいところである。


 今のところは夜も気候的には過ごしやすい。

住環境については贅沢を言えないと思われる。

つまりその辺で野宿するということである。

ただこれも、雨が激しく降ってくるなどすれば、黙っていられなくなる。

ずぶぬれになれば、体調を崩す恐れがある。

水に濡れるのを嫌がる猫の気持ちがわかった気がした。


 いろいろ八方ふさがりである。

その辺の野草を無作為に抽出して口に含んでみるか。

序盤は怖くてできなかったが、空腹もいい加減限界である。

毒を食べるリスクはある。

しかし、運よくいい野草に当たれば、空腹と渇水を同時に解消できる。

キノコの類はまだこわい。

これこそ、知識がないと自殺行為だ。


 苦い。

しがんでいたら繊維状になり、不快で吐き出した。

何度か繰り返した行いだが、やはり調理というのは偉大である。

煮込むだけでもだいぶ違った結果になる気がする。


 あと、簡単な小屋でも作って、その中に入って寝られるようにするのもよい。

木材は幸いというか周囲にあるではないか。

どう切り出すか考える必要はあるが。

折れた枝でも集めてみるか。乾燥具合によってはすぐ使える。


 拾った石を割り合わせて、破片がどんな形になるか見てみよう。

できれば、オノやカナヅチの代わりにならないだろうか。

ぶつけたらそのまま飛んで行った。探せない。


 とりあえず、つる草の類を集めて、より合わせてみる。

ロープ代わりにしよう。

非常に原始的な道具類を作るには、このあたりは何コあっても、困らないだろう。


 困った。つる草をより合わせた後固定したい。

ライターのような火種があればと強く思う。

ただ、この世界は魔法の類が使えたりするのかもしれない。

であれば、火種の問題は即解決するのではないか。

問題は、言葉を読み書きできず、つまり魔法の類は試せない。


 何はともあれ、不器用なことをやりつつ少しワクワクしてきている自分がいる。

これこそが冒険というやつである。

男なら一度はこういうサバイバルを体験したいと思うはずだ。

ただ、ナイフや道具の類も一切ないので、今はそんな気分でないが。


 ナイフで思い出したが、とがったモノというのは、絶対重要だ。

乾燥した折れた枝を鋭利に研ぐことで、ヤリができる。

まずはここからだろうか。


 今つくったものは、ヤリとつる草の束、折れた枝の束、拾った石が数コ。

これだけでも、持ち運ぶのは非常にかさばり、おっくうだ。

袋の類は偉大である。コンビニ袋でも落ちていないだろうか。


 四日ふらふらして状況は大体把握できた。

結構歩いている気がするが、森の外には出れない。

人里はどちら方面なのか、判然としない。

木の上に登ってみようと試みたが、うまくいかない。

運動不足のタタり方が普通のタタり方じゃない。


 ああ、腹減った。のどが渇いた。水だけでも確保したい。

川が流れていたりしないのか。

水のにおいに敏感になりそうである。

正直ここまでくると多少泥水でもすすれる気がする。

タンパク源としてちょっとした昆虫ならいける気がする。

そうやって、耐性スキル獲得したりしないかな。

ま、ないか。


 優先順位を決めて、いい加減、動き出さないと、まずい気がする。

そもそも、生活の拠点的なものをそろそろ考えよう。

雨露がしのげる小屋の作成か洞窟の探索。これが優先だろう。

水や食料は火が使えるようにならないと、どうにもならなそう。

それまでは、その辺の野草をしがんで飢えをごまかそう。

「ブックマーク」や「評価」をしていただけると嬉しいです


少しでも面白い、続きが早く読みたい!と思いましたら、


広告↓にある☆☆☆☆☆を★★★★★をつける評価があります


ブクマ、評価は作者の励みになります!


ぜひともお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 第一話から読みづらい [一言] 現地の言語の読み書き話すができない何度も記載されてので、現地人と出会った後であろう事を前提に読み進めた。 魔法は読み書きできないと試せない等あるので、読…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ