1・未来
20xx年、ここははるか未来の地球である。人は数えられるほどしかいない。この時代の人々はこの世界を「崩落都市」とよんだ。
「うわあああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
大きな音をたて、大きな穴をあけ。見事(ではないけど)着地した。
「いてててててててて、、、そういえばここはどこ、、、?」
ユウタがぽつりとつぶやいた。
「やっと目が覚めた……」
「えー私てっきりもう生きてないと思っていたのにー」
そんなユウタをミナトとカナがのぞきこんでいた。
「ってもう、僕、しんでないよ!!ほら、ピチピチしてるだろー?ねーミ・ナ・ト!」
「……んん……?」
ユウタはミナトに向けてまんべんの笑みを浮かべた。
「きっとココ地獄よ。そもそもあんな高いところから落ちても無事っていうのは変でしょ?」
「えーじゃあカナも地獄行きってことでー?」
「…おれもかよ」
いやそうなミナトもおかまいなしに2人ケンカは続く……と思った次の瞬間、
「フォッフォッフォ、きこえてるか、カナ、ミナト、そしてユウタよ、、、、」
「だれ?おっさん」
3人は神様に向けていった。
「ちがーう!わしはおっさんではない!!か・み・さ・まじゃ!」
神様はすかさず反論した。しかし、3人はとまらない。
「で、おっさんなんかよ、、、」
「だーかーら!わしはかーみーさーま!神様なの!」
こいつらになにいってもだめだ、、、。神様は諦めてしまった。
「えーそなた達がいるのは地獄ではなく、20xx年。通称、崩落都市。そなたたちのいた地球のはるか未来の姿じゃ。」
「そうなんだ、、、。」
ミナトがあいづちをうつ。しかしここはユウタ。さらに質問攻めをする。
「じゃあ僕たちにどうしてほしいってワケ?」
神様は「もうこいつらいやだーーー!」という気持ちを抑えつつ、答える。
「つまり、そなたたちに世界をすくってほし、、、」
「無理ー」
3人は神様の最後の「い」を聞くまでもなく叫んだ。
「ちょっとちょっとー!学校で人が話している途中に口をはさむなって教えてもらわなかったー?」
「だっておっさん人じゃないし」
と、ユウタは神様に反論する。
「うるさーーーい!!」
神様はキレ気味に叫ぶ。
「でもさあ、どうしてこんな無能な私たちに?」
カナが神様に聞く。
「それは、、、運命が呼んでいるからだ」
ユウタ、ミナト、カナ、ぽかーん。そして神様は逃げるようにいう。
「じゃっ、じゃあピンチになったらどうにかする、頑張ってくれ、では!!」
「ちょ、まっ!」
ユウタは叫ぶが、神様には届かなかった。
「くそーあのおっさんめー」
3人はしばらく黙った。
「おれはここ救うよ」
ミナトが口を開いた。
「カナは?」
「はーい!私もさんせーい!!」
カナも手をあげて賛成した。
「ユウタはどうしたい?」
ミナトとカナはユウタの方をむいた。
「やるよ!」
どこかユウタはムッとしているが、賛成した。
「僕たち(ユウタはちゃんとカナも人数に入れていた。)でこの世界救ってみせるぞー!」
ユウタの声が崩落都市に響き渡った。