川副 真一朗 かわそえ しんいちろう
男性
56歳
衣料管理士
担当女神:ニケ
攻撃:15
防御:12
速度:27
知能:9
幸運:12
「この稼ぎ転生、じつは我は稼ぎなど考えていない。絶望的な状況から最高の勝利を見せてくれ! 我の権能は、シンプルに『勝利』。それのみである!」
■■■テンセイ■GO■!■■■■■
真一朗が転生すると、そこには格好の〝獲物〟がいた。
(こいつはザコだ。わたしに倒されるためにここへと来たのだろう)
「ひっ……なんだこいつ、なんだか動きが――」
冒険者に4ダメージを与えた!
「い、痛い……。話がちが――」
冒険者に4ダメージを与えた!
「ぐふぅ……。2回行動!? な、なんで……」
(お前がトロいからだよ。よくそんなナメクジみたいな動きで冒険者やってられるな)
「さっきのごろつきども、騙しやがったな。何が代わりにスラちゃん可愛がってね、だ。こいつ、スラちゃんなんて雰囲気してないだろ、完全に下に見て狩りに来てやがる。くそっ」
男は背中を向けて扉に向かった。
(つまらん。もう消えろ)
真一朗は追いかけ、そのまま体当たりする。
冒険者に5ダメージを与えた!
冒険者を倒した!
「ぐっ……ぐが……」
男は大量の血を流し、絶命する。
装備品だけが残り、その身体も血痕もすぐに消滅した。
(なるほど、そうなるわけか)
スライムはハイスライムにレベルアップした!
(身体が水色から緑色に変化した。ふむ、ふむ)
そこで真一朗は、はたと気づく。
(おっと、あえて扉を開けさせるべきだったか……)
狩りに熱中するあまり、真一朗はつい攻略を忘れていた。
仕方がないので、そのまま扉の横で、次の〝獲物〟を待つことにした。




