池江 悠大 いけえ ゆうだい
男性
14歳
中学生
担当女神:ステュクス
攻撃:8
防御:4
速度:3
知能:14
幸運:7
「賢い子どもっていいわね。スライム人生のコツは、なんでも試して、できるだけあがくことよ。わかった?」
■■■テンセイ■GO■!■■■■■
(スライム人生って不思議な言葉だ。スライム生でいい気もするけど、わかりづらい)
ならいいか、と悠大は思った。
それよりも――
そこの、開いている扉がすごく気になる。
(転生した瞬間、誰か出て行ったのが見えた。タッチの差で僕に気づかなかったらしい)
(ものすごくラッキーだったりする?)
罠かもしれないと思いながらも、悠大は扉を出た。
部屋の中をもっと調べたほうがよかった気もするが、この扉がいつ閉まるのかわからない以上、すぐに出るしかなかったと思う。
出たところで、音もなく扉が閉まった。
(ほら! ほら~! 危なかった。やっぱり時間で閉まるんだ)
(誰か出てってから僕が決断して出るまでの時間。ほんの短い時間だった。扉が開いたらすぐ決断しないと、たぶん部屋をぐるぐるしてたら10歩くらいで閉まると思う)
さて――と悠大は考える。
彼は、マイラが右に曲がって進んで行くのを目撃していた。
(右に行けばさっきの人と鉢合わせするかもしれない。左は行き止まりかもしれない)
(ゲームするときは行き止まりを先に確認する主義なんだよね。左!)
左を向き、まっすぐに続く通路を進む。
すぐに十字路があったが――
(ここもまっすぐ。なぜなら、まっすぐ行った先に見えるあの区画……なんか、階段みたいな……)
ぽよんぽよんと跳ねて移動すると、
果たしてそこには、
上に向かう階段があった。
(えっ、このにおい……土!? これ、外に通じてる階段なんじゃない…?)
(クリア条件わからないけど、出たらクリアっていう、そんな簡単なことはないよね?)
(どうしよう……罠かも。ど、どうしよう?)
悠大が迷っていると、先ほどの十字路を曲がって冒険者がやってくるのが見えた。
「……? スライム? 脆弱すぎるゆえか、このダンジョンでは見かけたことがなかったが……」
黒衣の男は懐から禍々しい杖を取り出す。
「特定の部屋に生息している可能性はある。逃げ出したか」
(殺されるよりは地上に出るのを選ぶ……!)
ぽよぽよぽよと軽快に階段を上ると――
(う……外暗いのに、なんか光が……)
(あ、熱い……駄目だ……罠ッ……)
「モンスターが地上に出られるわけがなかろうに。聖なる加護に包まれて逝ったか」
■■■ザンネン■マタ■ライセ■■■




