畑中 健吾 はたなか けんご
男性
65歳
言語聴覚士
担当女神:ガイア
攻撃:15
防御:12
速度:1
知能:5
幸運:4
「このガイアの加護で存分に暴れてきなさい。って、トロ~い」
■■■テンセイ■GO■!■■■■■
定年退職に向けて業務の引き継ぎをしていたのが、不幸中の幸いだった。
と、健吾は思う。
(こうやって急死しても、仕事がどうなったか気にならない)
(まだ在籍はしていたが、後進に任せられるようになっていたから、もう実質無職みたいなものだ)
まるで羽が生えたような気分だった。
地面を這いずるスライムの姿だが。
(おや、少女が部屋の隅に座っている)
暗い部屋で気づくのが遅れたが、15か16くらいの少女が見えた。
あちらも健吾にちょうど気づいたらしい。
「ほんとにスライム道場なのね。ガズ待ってるあいだ、あたしがやっとこ」
ぼこん。
「クリティカルじゃなかった。何が違うんだろ。単なる確率かしら」
(いきなり近づいてきて殴られた。素早い少女だな)
冒険者に4ダメージを与えた!
「きゃっ! え、強いじゃない。クリティカル出ろ、出ろ~!」
ぽこんっ。
「出ない……。このスライム何? 強いやつもいるってこと?」
(……痛い)
「って、まだぼけっとしてるし。もっかい殴っちゃえ」
ぽこん。
クリティカル!
「今さら~。でも倒せたからいっか。攻撃は強いのに、なんかすっごくトロかったわね、このスライム」
(疾風のような少女だった……)
■■■ザンネン■マタ■ライセ■■■




