episode1
皆さんは、「ZONE」というのをご存知ですか?
スポーツをしていた方なら聞いたことがあるかもしれません。
一流のスポーツ選手などが、深い集中により、たまに起きる現象。ボールの動きがわかったり、視野が360度並になったりと。
いわば「超人モード」です。
この本は、ZONEとサッカーを軸にした作品です。
どうぞお読みください!
太陽の光が身体に差し込み、汗に反射して輝く。
フィールドで何度も反射し、輝く。
だからフィールドは輝いている。
一部を除き・・・
「早くパスを回せって言ってるだろ! 」
「前向けよ弱虫! 」
「何でそこでボールを取られるの? 」
「やる気無いならフィールドから出ろ! 」
自分の脳内に、次々と罵倒と雑言が流れ込んでくる。
練習で、プレーを何回も褒めてくれたコーチ、それに、チームメイトも一緒になって僕を貶す。
僕だって精一杯頑張っている。
頑張っているのに、結果がついてこない。
小学一年の時から始め、家族と同じくらい大好きだったサッカーにも裏切られたような気がした。
ああ、なんて居心地が悪いんだ。
こんな辛いことになるなら、サッカーなんて・・・
「サッカーなんてやめちまえ! 。」
空気を伝い、フィールド上に響き渡るコーチの声。
いくら練習しても上手くなれない。それどころか、落ちこぼれだ、下手くそだと馬鹿にされるばかり。
僕は無力。
そう自覚した瞬間、目の前に黒い景色が広がった。
暗転したフィールドの光は、まるで、絶望を唄っているように見える。
とても静かで、どこか寂しい。でも、さっきまでの心地の悪さとは違う。
暗くなった光に、僕には何も無い、というのを見せつけられているように感じる。
そうだ、僕は、何も無くて良い。
「本当か? 」
何処からか声が聞こえる。
一人だけの空間に、本来ならば聞こえるはずのない声。
その声と共に、僕の心臓の鼓動が、どくん、と波を打った。
「おい! ボール行ったぞ! 」
少し泥のついた土褐色の球が迫ってくる。
「自分が嫌なんだろ? あいつらを見返してやりたいよな? 」
僕は何故か、地面を這う土褐色の球に、そう問われているような気がした。
「うるせぇよ。」
「迫ってくる問い」が足に触れた時、心の奥にある、僕の答えと共に、何か大事なものが弾けた。
お読みいただき、ありがとうございました!
ぜひ、感想などがあれば、お聞きしたいです!
ZONEは、私、北斗 白の初作品なので、これからも大事にしていきたい小説です。
ちなみに私の好きなキャラは、主人公、風谷蹴也です!
後々、色々なキャラが登場する予定なので、最後まで読んでいただけたらとても嬉しいです!
更新ペースは、あまり間が開かないようにしたいと思っています。
読者の皆さん、本当に読んでいただき、ありがとうございました。
作ー北斗 白
*イラストー灯籠
*イラストは、北斗 白のツイッターに載せてあるので、よければご覧ください。




