〜〜プロローグ〜〜
ーー私は見たのーー
ーー知ってはいけないことをーー
ーーありえない光景をーー
ーー大好きなお父さんーー
ーーあんなに優しかったお父さんーー
ーーもう会えないなんて…ー
『やだよ……』
寝言と同時に目を開けた私の前には、真っ白な天井が広がっていた。
あ…………朝か……。
なんか、変な夢を見たような……?
うーん。。。思い出せない。
さっきまで見ていたはずの夢を忘れてしまった。
夢を見たっていうのは何となく分かるんだけど……。
そういうことは滅多なことじゃない。
きっと友達の中にも同じことを体験した人もいるだろう。
時刻は七時を指している。
……そろそろ学校に行かなくちゃ。
私はベッドから体を起こしたーー
◇◆◇◆◇
「エミ、おはよ!」
『あ、ニカ! おはよう。』
私が登校していた時に、親友のニカがやってきた。
ニカは私の幼馴染。
優しくて明るい性格で、可愛い。
髪はサラサラで、肩よりちょっと長いぐらい。
成績はいつも優秀で、私の面倒見もいい。
仲が良すぎて、まるで姉妹みたいに感じることだって多々ある。
喧嘩は一度もしたことない。
私の……一番の親友。
「ねぇ、エミ今日調子悪い?」
『え? 何で?』
「いつもより声が低いなーと思って。」
『えー! ニカ、そんなところまで見てるの?』
「そりゃ、昔からの中なんだからそれぐらいわかるよー」
『まぁ、それもそうか!』
いつものようにニカと登校。
変わらない毎日。
今の私は、しあわ…………
…………幸せかな……?
何かが胸の中で渦巻いたーー