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イースラリアに捕われない

先に言っときます。作者は、ラブライバーです。

「どうでしたか?状態異常の効果は?」

「えーっと、全ての状態異常に対する耐性が付くみたいですね」

「なるほど、強い…ですがそこまでパッとしませんね」

それ俺の前でいうかね。

まぁ、情報は隠すに限る。このスキルは強すぎる。

しかし俺自身も魔法もLv.1だ。どこまで効果があるのかは分からない。

しかし、状態異常系魔法に関しては詠唱破棄…つまりバレずに魔法を行使できる。試運転はしやすいだろう。


とりあえず、無理矢理呼んどいて無関心かつ、傲慢なあの王様に仕えるつもりはない。

親切なクロードさんには悪いがそのうちトンズラする予定だ。


「では、明日より戦闘指南を始めますので今日はお休みください」

うーんと悩む姿から一変、にこりとそう告げられる

「戦闘指南?」

「キリヤ様は戦闘経験がないことかと存じます。命を守るためにも、明日から訓練をします。もちろん私が師匠です!」

あぁ、体を見れば分かる!みたいなやつか…しかしめんどくさそう…とも言ってられないな。利用するだけ利用しよう。



目覚めた部屋に通される。先程のメイドさん3人がドア近くに並んでいる。

「えーっと、もしかして」

「はい。ここがキリヤ様の部屋となります。なにかあればこのメイド達に申し付け下さい。私を含めた4人が王よりキリヤ様の世話を仰せつかっておりますので。」


部屋に入るとメイドさん3人も後からついてくる。クロードさんは報告に行くらしい。


「…」

ものすごく落ち着かない。メイドカフェすら行ったことがないからね!

とりあえずコミュニケーションを図ろう。

「えっと、キリヤ・ナミカゼと言います。どうぞよろしく…」

俺から話しかけることでメイドさん達の顔がパァっと明るくなる。


メイドさん3人は背の高さがはっきり別れている。小さい方から順番に自己紹介してもらった。


「ハイネと申します!勇者様のお世話、精一杯頑張りますので宜しくお願いします!」

恐ろしく食いついてくる子だが無邪気な感じだ。、その小ささと相成ってなかなかかわいい。胸まであるクリーム色の髪がふわふわしていて性格を表しているようだ。

そして…ものすごく巨乳だ。


「リーチェと申します。至らないことのないよう、しっかりとお仕事に励みますので、よろしくお願いします。なんなりとお申し付けくださいね」

大人しく笑うその顔は美しいながらも、まだどこか幼さを持っている。綺麗な金髪をポニーテールにしている。プロポーションも均整がとれているが、溢れ出る気品や性格は清純そのものである。…ハラショー。


「…ミルと申す。よろしくお願いする。」

最後は赤髪長身のミルさん。少し寡黙な印象を受ける。静かな佇まいからは大人な余裕を感じられるが、胸の方はどうも寂しいようである。

気にしているのかどうかは分からないが、腕組を外さない。

…それはメイドとしてどうなんだよ。


一通り自己紹介が終わる。何も話題がなくなる。

困った。…いや、いいことを思いついた。

「皆さんは、何でもしてくれるんですよね?」

「はい、出来る範囲であれば何でもするように言われています。」

リーチェさんが答える。

「なにかやって欲しいことがあるんですか?!」

ハイネさんが元気たっぷりに聞いてくる。どんだけ仕事したいんだよ。


「えーっと、何でも大丈夫なんだよね」

「…っっ!まさか!破廉恥な事を」

「しませんしませんしません!」

顔を真っ赤にして問いただしてくるミルさん。その気迫に圧倒される。


「俺からお願いしたいのは2つ…喋り方と、実験の手伝いです」

「どういうことでしょうか?」

リーチェさんが可愛く首を傾げる。

「敬語と勇者様呼びの撤廃と、実験というか訓練のお手伝いをして頂きたい。」


「け、敬語をやめる?!勇者様って呼べない?!えー?!」

どうやら混乱させてしまったみたいだがやっぱり世話になるのに敬語で話されると違和感というかむず痒いというか…


「…しかし、国の運命を握る勇者様に向かって敬意を表さないとなると問題がありそうだが」

ならその腕組をどうにかしてほしい。長身なことも重なって、見下げられているような心地になる。

…まぁ、悪くはない、っとと危ない!あっちの世界へ行くところだったぜ。


「じゃあ、命令とします。勇者様呼びは禁止、敬語もあまり使わないように!」

「了解だよ!キリヤくん!」

やはりといったところか、ハイネさんは切り替えが早い。まぁ、助かるけどね。

「…では、いつもの口調でいかせてもらうぞ、キリヤ」

ミルさんはなんな、あまり変化がないような気がするが…まぁよし!


「勇者様…私も敬語は禁止なのでしょうか?地が敬語なのですが…」

リーチェさんに困ったような顔をされる。

「まぁ、気軽にしてくれればいいんです。勇者様は禁止ですけどね」

「はい…キリヤ…さん」

気恥ずかしいのか目をそらしすこしうつむく。

萌えた。


「…で、実験とはなんだ」

「あー、それはですね…」

「キリヤくん!命令しといて自分は敬語とかズルい!」

「え?あぁ、…まず、みんなに聞きたいのは、俺がすることを秘密にできるかどうか。つまり…国に仕えるかえーっと…勇者に仕えるかって話なんだけど」

自分で勇者と言うのは恥ずかしいな。

会ってすぐ自分に仕えろっていうのもなかなか強引だろう。

でも、この子達とは仲良くできそうだ。

なにより可愛いので仲間にしたい!


と、いうわけでこの3人をどうにか取り込みたいのである。

「…なかなかに強引な話だな」

「さっきはあんなこと言ってたのに、こんどはいきなりのご主人様宣言?!」

「イースラリアか、キリヤさんか…」

やはり一筋縄ではいかないか。

ここは思い切った行動に出るしかないだろう。


「俺は無理矢理この世界に連れてこられたようなものだ。帰るめどもない。さっき王様に会ったが、先行きがとても不安だ。正直この人に利用されたくないと感じた。近いうちに脱走も考えている」

3人は大きく目を見開く。まぁ、王の批判をしているわけだからな。

「もし、俺と一緒に旅をしてくれるというなら歓迎する。国を裏切れないというなら今すぐ報告に行けばいい。準備は出来ていないが、俺は今すぐここを出よう」


「キリヤさんは、旅に出て何をするのですか?」

「…勇者として呼ばれたんだ。のんびり世界平定でもするつもりだよ」

「世界平定?!そんなこと、できるとおもってるの?!」

「俺は仮にも勇者だ。たぶんどうにかなる」

「…イースラリアと敵対するのか?」

「いや、敵対するつもりはない。ただ、この国にとらわれるつもりもないからな」


「…」



しばらくの沈黙の後、口を開いたのはリーチェだった。

「私はキリヤさんについていきます。」

俺は3人と向かい合う形で話をしていたのだが、リーチェがこちらの横に並ぶ。


「小さい頃から伝説の勇者様に憧れていました…私は今代の勇者様を信じます。びっくりしましたけど、その大胆な物言いに、私はキリヤさんの決意を見出しました!どうか、連れていってください!」


決意を見出した、かぁ…少し軽く考え過ぎていたかもしれない。

敵対するつもりはなくても、俺の行動一つで今この国は大きく動くことになるのだから。

俺にほかの国、ましてや魔族や亜人族のもとへ行かれたら、ひとたまりもないだろう。


そこのところを考えずに、あの王は俺によくあんな態度が取れたな…いや、べつに下手に出て欲しいわけじゃないけど。


「…ならば、私も連れていってもらうか。旅、してみたかったんだよなぁ」

リーチェにならって、ミルも俺の隣に立つ。見た目に似合わず子供っぽい理由だが、ついてきてくれるらしい。なんとなく心強いな。


「み、ミルもいっちゃうのー!あうっ、リーチェ…あ、あぁ…」

性格に似合わず、ハイネはまだ躊躇っているようだ。案外現実的なところもあるのかもしれない。まぁ、なんせ初めてあったんだ。深くお互いのことを知る由もない。


「ハイネ、俺は楽しい旅がしたい。協力してくれないか?」

「うぅぅ…一晩考えさせ…うにゃぁぁ!先伸ばしにしても仕方ない!決めた!私もついていくもん!」

4人で横に並ぶ。

よし、仲間が手に入った!


「で、実験もとい訓練のはなしなんだけど、黙って俺の魔法の餌食に…」

「何勝手に話を進めようとしているんですか?」

背後から声が掛かる。


「さっきの話、反逆罪ととらえて捕らえましょうか?」

振り返ると剣の切っ先をこちらに向けた、クロードさんが立っていた。

定期更新はできないかと思われます。気がむけば書き、その都度投稿しますので。

しかし、まぁ異世界転生ものは書きやすいのでエタることはないかと!


作中にデザインが某かしこいかわいい子がでてきますが、キャラクター自体をパクるつもりはありませんし、ハラショーも言いません。

ただ、あふれる愛が止まらなかっただけなのです。


言い訳失礼しました!

次回、クロードさんとの展開に注目下さい!

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