決着!
「この世の闇は、俺が吸い尽くす!」
手始めに相手の懐に入る。
右ジャブ、右ジャブ、左ストレート、右フック、右裏拳。
攻撃を繰り出したが当たらない。
「なんだこの程度かよ、王族って。」
「一つ言っておかなきゃいけないことがあった。」
相手を鼻で笑い、
「実は俺、吸血鬼と魔女、人間の血を受け継いでるんだ。」
「まさかお前は、Three Bloodなのか?」
「うん。それに俺、血吸ってないし。」
「まぁそれは納得がいく。血を吸ってない分、弱いしな。・・・それが何なんだ?言い訳か?」
薄ら笑いをする相手を見て何故か笑いはじめる千吉。
「言い訳も何も俺S級だし。」
「S級!?」
「勝ってからいうと卑怯だとか言われるからさぁ~。じゃぁ終わらせるよ。」
千吉は、技を繰り出す。
右ストレート、左アッパー、反転させ右エルボー、左蹴り、右膝蹴り。
次々に技があたり相手はひるむ。
「くっ!何でこんなに強くなるんだ。」
「だってさっきまで遊んでたし。それに俺には、顔見たことないけど婚約者がこんなかにいるあらさ、カッコ悪い姿見せれないんだよ。」
右足を思い切り蹴り上げ、顎を打つ。
そして、
「もう終わりだ。お前にもう闇はない。」
踵落としを決めて相手を沈めた。
「人騒がせな奴だ。」
こうして体育館騒動は静まり、入学式は続行。
無事終わったと思ったら、あの場を救ったことを褒めてもらい、また遅刻をこっ酷く叱られたのだった。