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忘れな草  作者: 星 煖
3/4

◇◆昔話◆◇

『変わってない!!』


彼と私は、思わず声をあげ笑った。


そして、私は『彼は彼のまま』だと確信した瞬間だった。




『お疲れ-♪』


後ろから、声をかけられ、驚き振り向く。

すると、二人の見知った姿が見えた。



彼が呼んだのだそうだ。



10年振りな筈なのに、決して違和感は無かった。

それは、皆同じだっただろう。

まるで、何時も通りと言わんばかりの再会に、、、皆、子供に戻る。




そして、プチ同窓会はスタートした。






◇◆昔話◆◇


誰1人として変わらない気がするのは、気のせいだろうか??

確かに10年前とは違い皆、片手に酒を持ち煙草の煙をプカプカさせている。

しかしながら、久々に会ったという違和感はなく何時もの光景の様に思えてならない。


何より、居心地が良かった。


しかしながら、やはり10年という歳月は短いものでは無かった。


1人は中学以降、というより中学時代からあまり会うこと無かった。

そんな、彼は高校卒業後に実家の仕事をするものの、親と揉めて家出状態にあったのだとか。

しかし、今は専門学校に通い楽しくやっているのだそうだ。


そして、もう1人は高校を中退したものの、今では親父の跡を継ぐために資格を取ろうと実家で仕事を頑張っているそうだ。

そんな彼とは、元々交流があったので、大方知ってはいたものの1年以上会ってはいなかった。


彼女はというと、海外留学をしていたそうだ。

正直、一番驚いた。



やはり10年という歳月は短いものでは無い。

しかしながら、久々に会う友人達の頑張りを聞くと何故だか誇らしく思えてならなかった。



そして、、、



僕はというと、、、





私達は、色んな話をした。

昔話に花が咲く。とは正にこの状況だと私は思った。


しかし、私が一番驚いたのは『彼』だった。



中学に上がり、大して経たない間に学校には行かなくなったそうだ。

先輩達とつるみ、土木関係のバイトをしたりと、彼の話には驚かされた。

そして、興味が湧いた。


高校には結局行か無かったが、彼は働いた。

そして、同時に悪いと言われるモノは一通り体験していた。


酒、煙草は女は勿論、違法なモノ…まで

大方、普通の人が聞けば彼を否定するだろう。

そんな内容だった。

私は酷く悲しい気持ちになった。

何故…私は、その時側にいれなかったのだろうか?

もっと早くから、連絡を取らなかったのだろうか??

内心、自問しては出ない答えに胸を痛めた。


しかし、喜ばしい事もあった。

そんな彼も、今では親方?らしく自分で仕事をしているそうだ。

責任重大ではあるけれど、遣り甲斐があり楽しいそうだ。


それを聞き、私の心は少し軽くなった。




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