15.後ろ姿に見覚えあります。
冒険のあとには…編。待てなぃ方は、さっ…と読み流してくださいませ。
やっとこ、お目当てのデジカメを決め(ここでかなり冒険できなぃ人の本領発揮…)
レジで包装を待ってた。
ふっ…と
何気なく右に振り返って
店内をボーッ…と眺めていた。
右手前から奥に向かって上がってくるエスカレーターから
男女連れが登りきったとこで、こちらに向かって歩いて来ているのが目に入った。
…はっ!(って言う擬音語ほんっとに、ハッとした時には使うのねー…)
あっ…あの女子は〜
部署違いの梨田さん。
おぉうっ!
彼氏連れかっ!
こりゃ見ないふりかな〜。声かけるべき?
……うーん。
と決断力ない割に、かなり早い判断で
バッと首を振って元に戻した。
男女カップルを発見して
首を戻すまで
→…フオォーン…→
F1カーを目で追うくらぃのスピードに思えた。
…あたしにはね。
…………………?
ドキドキドキドキドキドキ…ドキドキドキドキ……????
今ね…ちょっと見ないふりしたんだけど〜
彼氏…視界に入ったな。
うん。見覚えある雰囲気だったよな?
あたしの後ろを通り過ぎて行ったか…。
左へチラッと
…視線だけ振った。
は…
ははははは。
HAHAHAHAHAHAHA…。
……………………。
じゃりじゃり…
『この天ぷら美味しいわね〜』
じゃりじゃり…
「砂の味がスル。貴重な体験だな…」
…やっぱりね。
あたしが、このあたしが
見間違えるハズないじゃん。
だってさ。
いっつも見つめてた
見つめ続けてきた
後ろ姿なんだから。
砂をかむ。じゃりじゃり。ほんと味もせせらもない感覚。忘れませんね。