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悪役令嬢みたいですが、明るく楽しくのびのびと生きようと思います!  作者: ロゼ


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ヒロイン登場

何だかんだで楽しくものほほんと過ごして来た私は、いよいよクソダサネームの聖スウィートハート学園に入学する日を迎えた。


名前はあれだけど、ワンチャンゲームや小説の世界じゃない可能性も考えたのだが、制服を見て確信した。


これは絶対ゲームか小説の世界だわ。


濃いグレーのブレザーに白いワイシャツ。


ブレザーの左胸にはハートに薔薇の何とも微妙なセンスの校章らしき物が描かれている。


スカートは膝上丈のプリーツスカート。


ブレザーよりも薄いグレーに白と黒と赤のラインが愛らしいタータンチェックのスカートは前世の高校の制服に限りなく似た形をしていた。


ワイシャツにはスカートと同じタータンチェック柄のタイリボン。


男子の制服はブレザーは同じで下はスカートと同じタータンチェックのズボンにタータンチェックのネクタイなのだとか。


そもそも足を見せる事ははしたないと言われるこの世界で膝上丈ってありなの?!


面白い事にジャージまで存在していた。


薄めのモスグリーン色のもっさいジャージ。


足首がキュッとしまったジャージでダサさ満載である。


胸にはクラスと名前を書くゼッケンまでご丁寧に貼り付けられている。


夏用のジャージは厚手の生地の白い半袖と紺色のハーフパンツ。


何故夏だけ紺色なのか?


まぁブルマじゃなかっただけ良かったけど。


そんな訳でこの世界がゲームか小説の世界だと確定した訳なのだが、まだ私が悪役令嬢枠ではない可能性は無きにしも非ずな訳で、まぁ悪役令嬢枠だったとしてもヒロイン相手に何もするつもりもない訳で…。


考えた所でどうにもならないから考えるのを放棄した。


なるようになるさ!


そして迎えた入園式。


入園式というと幼稚園を連想してしまう私。


だけどこの世界には幼稚園なんてものは存在しない為、だーれも違和感を抱かないようだ。


「「「一緒に行こう!」」」


といういつもの3人と共に学園に向かった私達は、学園に着いて早々にヒロインと対面する事になった。


ピンクゴールドのフワフワした髪に紫水晶のような瞳の、甘い砂糖菓子のような可愛らしい女の子。


何故ヒロインと分かったかと言うと本人が言ったからである。


馬車から降り立った私達の前でド派手に転倒したその女の子は「いたーい」と王子の事をチラリと見たのだが、王子は無反応。


それどころか「リリー、行こう」と私の手を取り歩き出そうとしたもんだから、その子(ピンクちゃんと仮に呼ぼう)が慌てて立ち上がり王子の前に飛び出してきた。


そして何と、さっき立ち上がって目の前に飛び出してきたにも関わらずまたしゃがみ込んで「いたーい」と言ったのだ。


え?馬鹿?ピンクちゃんってお馬鹿さんなの?!


そう思ったのは仕方がないと思う。


本当に痛いならあんな動きは出来ない。


転んだのだって多分演技なのだろう。


この子、何がしたいわけ?!


「君、さっきから何してるの?!」


王子がおっそろしい程に冷たい声でそう言ったのだが、ピンクちゃんはそれはそれは嬉しそうに顔を上げると「ヴェル様」と突然の愛称呼びをしちゃったのだ。


私とメリーとレナンは唖然である。


初対面の王子に向かっていきなり愛称呼びをするなんて不敬極まりない事なのに、ピンクちゃんは理解してないのだろうか?


「何なのです、あの子は?!」


メリーの顔がとーっても険しい。


レナンなんて『こいつは馬鹿か?!』と顔に書いてある。


「君と僕は初対面だ。なのに何故君は僕を愛称で呼ぶの?その呼び名を許しているのは家族とリリーだけだ。君にそう呼ばれる筋合いはない」


絶対零度の冷え冷えと凍り付きそうな声で王子がそう言うと、ピンクちゃんは酷く傷付いた顔をして目を潤ませた。


その顔が可愛いんだけど、何かムカつく。


王子は純粋たる可愛さだとしたらピンクちゃんは裏がありそうな作った可愛さを感じる。


実に不快だ。


可愛いはピュアでなければ駄目だと思う。


不純たる可愛さはいただけない。


王子をうるうるした目で見つめていたピンクちゃんだが、王子の態度が冷たいのに気付いたのか、はたまた王子に手を握られている私に気付いたのか(絶対後者)私を見ると目を見開いた。


その顔がなんともまぁ…ねぇ…さっきまでの可愛さはどこ行った?と聞きたくなる程の豹変ぶりで思わずビクッとしてしまった。


「悪役令嬢リリーナ?!」


その言葉を聞いて『あー、やっぱ悪役令嬢枠なのかー』と思ったのだが、薄々は予想してたから特別驚きはしなかった。


オマケにメリーにも気付いたようで「レナン様ルートの悪役令嬢アメリア?!」と言うもんだから『あー、やっぱメリーも悪役令嬢枠なのかー』と納得してしまった。


でも言われたメリーは「はぁ?」とより一層顔が険しくなった。


レナンもレナンでメリーを悪役呼ばわりされた事で鬼の形相である。


レナン、メリーにベタ惚れだからねー。


「行きましょう!不愉快だわ!」


メリーがそう言って歩き出したので、レナンが追い掛けるように後に続き、私達も歩き出したのだが、ピンクちゃんが発した言葉を私は聞き逃さなかった。


「何で?これって出会いエピなはずだよね?おかしくない?!私ヒロインなのに」


ピンクちゃんはヒロインだったか。


そして「出会いエピ」って言うくらいだからこの世界はゲームの世界なんだろうなぁ。


まぁピンクちゃんがヒロインであろう事はあの毛色と可愛さで予測出来たけど。


でもあんな子がヒロインで大丈夫?


ヒロインって普通身も心も綺麗な子なんじゃないの?


あの子がヒロインだとしたらこのシナリオ、早々に破綻してるんじゃない??


まぁどうでもいいけど。



振り分けられたクラスは見事に4人とも同じクラスで、そこにはやっぱりピンクちゃんもいた。


そして真っ赤な髪をした男子とその隣に座るオレンジ色の髪をした女子、水色の髪をした男子とその隣に座る紺色の髪をした女子を発見した。


乙女ゲームの世界では結構分かりやすくカラフルな髪色をした男子が攻略対象者だったりするからきっとあの赤髪と水色髪の男子は攻略対象者なのだろう。


そしてレナンルートの悪役令嬢がメリーだと言うのだから隣にいる女の子達はそれぞれのルートでの悪役令嬢枠になる子達なのかもしれない。


隣に座っているという事はきっと婚約者なのだと思われる。


ピンクちゃんは教室に入ると辺りをキョロキョロと見渡して赤髪君と水色髪君を見つけると嬉しそうに笑ったのを私は見逃さなかった。


乙女ゲームの世界には各攻略対象者を攻略していくルートの他に全員を攻略する逆ハーレムルートが存在したりする。


1人でそんなに男子をゴロゴロと侍らしてどうしたいの?!と私的には思うのだが。


この乙女ゲームだと思わしき世界のルートの中に逆ハールートが存在しない事を願おう。


ヒロイン1人だけが幸せになって、攻略対象者達の婚約者は不幸になるなんてどう考えてもおかしいもん。


ピンクちゃんがきちんと良識のあるレディである事を祈るばかりである。

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