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03-29_ヒーローと炎の魔女の本性

今回は篝様対飛竜です、はい!

今回の篝様は色々ヤバいです!マジで!

03-29_ヒーローと炎の魔女の本性


「さて、みんなも頑張ってるみたいだし、お姉ちゃんもお仕事しますか。」


『篝。もうみんないないから猫被る必要はないわよ。』


「・・・そうだったな~。フェニックス(・・・・・・)

あたい(・・・)あんた(・・・)、二人っきりの時だけはこっちでいるって決めてたもんな~。」


ナナシ達を見送った後、フェニックスの言葉を合図に篝の雰囲気がガラリと変わる。

今の篝を一言で表すならヤンキーである。眉間に皺を寄せ、眉毛をハの字にしながら、島から吹き出す黒い靄にメンチを切っていた。

篝はおもむろにポケットからココワシガレットを取り出し口元に咥える。


「ふぅ!やっぱこっちの方が落ち着くわ~。あのクソ女神をぶっ殺そうとした時も猫被ってないでこっちでやりゃよかったわ~。そしたらマジで始末出来たかも知んないのにな~。」


『篝、調子に乗らないの。ノーラはあれで上位神なんだから篝でもちょっと荷が重い事くらい分かっているでしょう。』


「分かってるってばよ、んなこたぁ~。ただあたいのフレイム君にちょっかい出した馬鹿幼女に焼き入れてやりたかっただけだからよ~。

まぁ、一応職務を忠実にこなしているだけだったから、それでぶっ殺されたんじゃ~哀れかなぁとは思ったけどよ~。」


『・・・相変わらずの豹変ぶりね。それよりそろそろ敵さんが来るわよ。まぁ言うまでもないでしょうけど。』


フェニックスの声に呼応するかのように、黒い靄から無数の飛竜が出現する。


「ちっ!まぁ分かっちゃいたけど、思ったより早いな~。じゃあ行くぞフェニックス、『変身』」


篝が舌打ちと共にドスの利いた低い声で呟くと、全身が炎に包まれその姿を変貌させていく。

その瞳と髪は黒から真紅へと変わり、頭には黒い魔女の三角帽子、背中には炎の様な真っ赤なマント、右手には黒い柄と燃え盛る穂先の魔女の箒、そして目元にはフェニックスの羽を模したマスク。

この姿を一言で言い表すならば『魔法少女』なのだが、今のココワシガレットを咥えた篝のヤンキーっぽい雰囲気とはどうにもそぐわない。だがこれをツッコむ人間もここには存在しない。

ただしその代わりとばかりに変身の光に気づいた飛竜達が篝にブレスと言う名のハリセンでツッコミを始める。


ギャァァアアァァァアアアアアーーー!!!!

ズドドドドドドドドドドォォォォオオオオオオオ!!!!!


無数のブレスに対して篝は全く回避行動を取らず直撃するのだが、


「はぁ・・・『リザレクション』」


ブレスは篝にかすり傷程度のダメージしか与える事が出来ず、しかもそれも篝がけだるそうな声で発動させた自己回復能力により瞬く間に消えていく。

この篝にとっては余りにも弱い攻撃に対して、思わずため息をつきながら、彼女はパチンと指を鳴らす。すると


ギャアアァァァッ!!!!!!!!!!!!


その瞬間、篝の周りに凄まじい量の霊力が渦巻き、それはやがて炎へと姿を変え、飛竜の群れを一瞬で焼き払う。そして篝はまたため息をつきながら呟く。


「はぁ、フェニックス。なんか、こう・・・うんざりしねえか~。」


『何に対してよ。』


「だって、そうだろう~。あのクソ女、こんなクソ雑魚トカゲもどきであたいを倒せると思ってるんだぜ~。舐めプも大概にしろってんだよ~。」


『まあ、あなたにとってはそうでしょう。今のだってただ霊力を放っただけの技でも何でもない威嚇行動だったのだから。』


「あのバカ女には全力であたいと事に当たってもらわないと困るんだよな~。

もっとこう、全長100m超えのエンシェントドラゴン?みたいな奴を出してくんねぇかな~。」


『篝~!そんな事言ってると本当に出て来るわよ。ほら。』


ヤンキー篝のリクエストに応えるように黒い靄はその姿を変える。

全長100m、頭だけでも10m以上、一軒家よりも巨大な爪と牙、黒光りする鱗は鋼鉄、翼を広げれば島一つを覆い隠すほどの巨躯。

エンシェントドラゴンは今、誕生の産声を・・・


『鳳凰獄炎衝』


上げる事も断末魔の声を上げる暇も与えられず、篝が放つ鳳凰の炎により一瞬で消し炭へと変えられる。

そしてそれをやってのけた篝は今度は舌打ちをしながら文句を垂れる。


「ちっ!ホント、アホだな~。たった1匹で足りるわけねぇだろがよ~。

出し惜しみせずに100匹でも1000匹でも10000匹でも出しやがれってんだよ~。

それに1匹当たりが弱すぎんだよ~。さっさとテメーをすっからかんにしねえとフレイム君に褒めて貰えねぇんだからちんたらやってんじゃねぇよ~。」


『・・・』


篝のヤンキームーブを久しぶりに見たフェニックスが沈黙する中、篝のクレームに対応するかの如く黒い靄は一気に溢れ出し無数のエンシェントドラゴンを生み出す。

それを見た篝は軽く口笛を吹きながら上機嫌に語り出す。


「ヒュ~、なんだよ。やれば出来んじゃねぇか~。そんじゃあ、あたいもちょっとだけ本気を出すかな~。行くぞフェニックス。」


『・・・はぁ、了解よ!』


【超変身ウィッチ・ザ・スターダスト】


篝の低い声を合図にその姿を変貌させていく。

真っ赤だったマントの中には白い星が煌めき、魔女の穂先の炎の色も赤から白へと変化する。目元のマスクは消え、代わりに背中に巨大なフェニックスの翼。

顕わになった瞳の色は赤、朱、紅蓮、赫、そのどれよりも深い赤。そして彼女を守護する様にその周囲を飛び交う無数の星屑達。

この姿こそ日本ヒーロー連合最強の炎使い_神崎篝の最終形態。


その篝の変化にドラゴン達も気づいたのか、一斉にブレス攻撃を放つ。

その一本一本が先ほど篝が受けた飛竜のブレスとは比較にならない威力。大地を焼き尽くし、大空を切り裂くが如き凄まじい熱量が篝を襲う。

だが、やはりと言うべきか、篝は全く回避行動を取らない。


GAAAAAAAAWWWWWWWW!!!!!

ドドドドオドドドッドドドドッドオオオオオォォオォォオォォォオオオオオ!!!!!


ドラゴンの咆哮とブレスの爆発音が鳴り響く。その爆炎を夜に見たのなら太陽が時間を無視して現れたのだと錯覚してしまいそうな圧倒的な光。

この殺戮の炎にほぼ(・・)全ての生物は息絶えるだろう。目の前の例外を除いては、


「・・・はぁ・・・期待して損した~。全然見掛け倒しじゃねぇかよ~。」


ドラゴンのブレスは篝を守護する星屑を前に全て遮られる。

篝は自分が全くの無傷だった事に若干ガッカリしながら、箒に跨る。


「んじゃ、めんどいし、一気に片付けっかな~。ぶっ飛ばすぜぇ~!『シューティングスター』!!」


篝のその声をトリガーに箒の穂先から白い炎が噴射され、その背の翼は更に大きさを増し、そして一筋の流星となって飛び立つ。

周囲を星屑に守護されながら灼熱の星と化した篝がドラゴンの群れに突撃。叫び声一つ上げさせず、一瞬にしてドラゴンを灰燼に帰す。


「はぁ~、香取由奈。もっと本気出せよ。

いっぱい辛い事があったんだろうが。いっぱい悔しい事があったんだろうが。そういうの全部吐き出して楽になれよ。

あたいが全部受け止めてやるからよ~。」


篝は黒い靄から生み出され続けるドラゴンを現れたその瞬間に打ち滅ぼしてゆく。

それはまるで『石碑の魔女』香取由奈の暗い感情を全て打ち砕く、一筋の流れ星の様だった。

筆者「篝様!お疲れ様であります!」

篝「おい、筆者~。取り敢えず缶コーヒー、それから追加のココワシガレットなぁ。」

筆者「はい!ただいま!!」

次回、『石碑の魔女』香取由奈の元に向かったナナシ、アリエル、ルーファス。

アクルス編のラスボス戦を予定しております。



ちなみになんでいきなり篝様がヤンキーになっているかって。

やだなぁ~。登場当初から本性が漏れている場面がいくつかあったじゃないですかぁ~。

篝様はド養殖なので皆様が気づかなかっただけですよ。

おっといけない。これ以上は消されてしまう。それでは筆者はこれにて失礼します。


K・K「おい!逃げられると思ってんのかぁ!ゴラァァアア~~~~ッ!!」

筆者「ヒ~デ~ブ~~~~ッ!!!!」

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