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03-01_ヒーローと常夏の楽園

常夏のリゾート地、アクルス編開始です。

03-01_ヒーローと常夏の楽園


「おい、アリエル。いい加減立ち直ったらどうだ。」


「そうだよ。別にフレイム君、怒ってないよ。」


「あなた達は分かってない。あたしは自分の体液をナナシ君に掛けてしまったのよ。」


「・・・その言い方は誤解を招くからやめろ。」


今アリエルは絶賛落ち込み中である。

理由は船での移動中に船酔いを起こし、ナナシに対してマーライオンしてしまったからである。

別にナナシは気にしていないのだが、アリエルは酷く落ち込んでいた。


「なぁ、アリエル。何故そこまで気にする。不可抗力だと言うのは分かっているし、自分は気にしてないぞ。」


「ナナシ君はなにも分かってないよ!口から出た体液がかかるって事はキスするのと同義って事なの!!!

それはつまり、結婚するって事なのよ!!!!!」


「「・・・・はぁ???」」


アリエルのあんまりな発言に対して、2人は今まで使ったことがないくらい顔面の筋肉を総動員して疑問の表情を浮かべる。

そんな2人に対して、やっぱり分かってなかったという気持ちでアリエルが答える。


「よっく聞きなさい!!キスっていうのは結婚もしくは婚約した男女にだけ許される神聖なものであり、それ以外のものとはしてはいけない絶対不可侵なものなの!!そしてキスの判定は口から出た体液がつく事によって行われるのよ!!

つまりあたしがやった事はナナシ君に求婚したのと同義なのよ。

確かにナナシ君は見た目は悪くないし強いけど、はっきり言って常識がなさすぎて結婚する相手としては完全にNGだからそんなつもりはサラサラなかったの。

でも体液を掛けちゃった以上、あたしは責任をとってナナシ君と結婚しないといけないわけ!!これがどれだけ重大な事か分かった!!」


「「・・・・」」


凄まじい勢いで超理論をまくし立てるアリエルにナナシと篝は暫しフリーズする。

そんな二人にアリエルが更に追い打ちをかける。


「まぁ、ナナシ君があたしをいやらしい目で見ている事は知っているから、もしかしたら『げへへ、やったぜ。これを機に結婚してあんな事やこんな事をやりたい放題だぜ!』とか考えているかもしれないけど、そうは問屋が卸さないんだから。あたしはもっと常識があって女心が分かって安定した収入がある大人の紳士と結ばれるという夢を捨てたりなんてしないんだからね。」


「おい!アリエル!誰が!いつ!そんなふざけた笑い方をした!それに君をいやらしい目で見た事等一度もない!」


ここでナナシがアリエルの妄言に珍しく全身全霊の怒りを込めて否定する。

だがここで篝が同調する振りをしてとんでもない事を口走る。


「そうだよ。アリエルちゃん!フレイム君はいくらお姉ちゃんが誘惑しても全く靡かない超絶恋愛感覚0の絶食系男子なんだよ!

それに口からの体液をかけると言うなら、お姉ちゃんとフレイム君も結婚している事になるよ!!」


「・・・・篝さん・・それは人命救「それってどういう事よ!つまり、ナナシ君はカガリさんと言うお嫁さんがいながらあたしをいやらしい目で見ていたわけ!!やっぱり男って不潔だわ!!」」


「えっ!お姉ちゃんがフレイム君のお嫁さん・・・しかもアリエルちゃん公認・・・」


「二人とも・・・いい加減にしないか・・・・」


「「・・・・はい。」」


ここで暴走する2人に対して、ナナシの無表情だが背筋が凍りつく様な殺気の篭った声で静かに威圧する。

これには流石の女子2人も命の危険を感じたのかおとなしく黙り込む。

そしてここからナナシの決して声を荒らげたり大声を出したりしないが、それが却って怖い地獄の説教が始まる。


「まず・・篝さん。」


「はい!!」


「何故、人命救助の練習の話と今回の話を結びつけたのですか。

確かにマウストゥマウスの練習を篝さんとしたから嘘ではありませんが、余計に話が拗れるのは容易に想像出来たと思いますが・・」


「えっと~~、フレイム君とアリエルちゃんが結婚とか言われて思わず張り合ってしまいました。」


「はい、篝さんは正座のして、石でも抱いて下さい。」


「フレイム君・・それって拷問・・・」


「おとなしく言われた通りにして下さい。」


「うわ~~ん、ヒーロー連合の風紀委員長が本気で怒ってるよ~~~。」


そう言い放ったナナシは本当にどこぞから持ってきた大きめの石を正座する篝の膝の上に置く。

それを見て震えるアリエルにナナシは無慈悲に問いかける。


「次、アリエル。」


「はい!」


「自分達のいた世界とこちらの世界に違いがあるのは分かるが、君の反応は少し過敏な様に思える。

それに今回は君に吐瀉物をかけられた事がそもそもの発端だ。

自分は気にしないと言っているのに君がとやかく言うのは筋違いじゃないか。」


「・・・はい、おっしゃる通りです。」


「分かったならよろしい。取り敢えず、正座10分だ。今回はそれで不問にしよう。」


「はい・・・分かりました。」


「あの~、フレイム君。お姉ちゃんの事も許してくれると嬉しいな。」


「そうですね。篝さんも正座10分でいいです。ただし石は10倍ですが。」


「うわ~~ん、あんまりだよ~~~~!!」


こうして、船から降りて直ぐに女子に正座をさせる男と正座をする女子が2人。(しかも片方は大量の石を抱えている)

絵面としては遠巻きに見ていた野次馬も思わず目を背けるくらい最低なレベルである。

こうしてアクルスデビューを最悪の評判で飾ったナナシと被害者その一_アリエル、被害者その二_篝が歩き出す。

港から出るとそこは常夏の楽園。おそらくここはアナシスと言う惑星の南半球なのだろう。北に移動したのに暖かく、南国らしく燦々と輝く太陽。

南国特有のヤシ?の木の様な植物を始めとする沢山の果物の木。

そして平和なリゾート地と言うだけあって観光地として整備されており、宿泊用のホテルやコテージ、遊ぶためのビーチに観光客向けの商業地。

地球で言うところのハワイやグアムを思わせる雰囲気が感じられる。

そして遠目には大海原と数多くの島々に雄大な自然。船を借りて自然を満喫するといった贅沢な楽しみ方も出来るだろう。

そんな雰囲気に当てられたのか、ここでアリエルが提案をする。


「ねぇ、みんな。今日は一日お仕事はお休みにしない。ここまでずっと移動、訓練、勉強、モンスター討伐ばっかりだったじゃない。たまには遊んで楽しまないと。」


「そうだね、よく考えたらこっちについて2週間くらいほとんど休んでなかったもんね。」


「うむ、『名前ある者の神』の探索については明日からと言う事にしよう。

幸いこの街は奴の悪影響を受けていないようだしな。」


こうしてヒーローズジャーニーはそれぞれ束の間の休日を満喫するのであった。

投稿、遅くなりまして申し訳ありません。

取り敢えず出来た分を少しずつアップしていこうと思います。


次回はヒーローの休日をお送りする予定です。

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