02.5-03_ヒーローと海の平和の守護者
今回はクラーケン退治・・・の前準備です。
02.5-03_ヒーローと海の平和の守護者
「いやっほ~!!1560万マグ!!あたし達大金持ちだよ!!」
「アリエル、この前も言ったが調子に乗っているとすぐに無くなるぞ。」
「堅いこと言っちゃダメだよ。お姉ちゃんもこっちに来てやっとお金稼げたよ。」
「そうだね。早速山分けしようか。一人500万マグで山分けして60万はチーム資金ね。」
「・・・まあ妥当だろう。取り敢えず食事にでもするか。」
「さんせ~。お姉ちゃん、何食べようかな~。」
「その前にカガリさん・・・」
「なに?アリエルちゃん、その手は?」
「貸した4000マグ返して。」
「うわ~ん、せっかくのいい気分が台無しだよ~。」
所持金
アリエル 500万4000マグ ナナシ 500万マグ 篝 499万6000マグ チーム資金60万マグ
ヒーローズジャーニーの3人は報酬が手に入った事でホクホク顔である。
早速彼らは近くの飲食店に入り、食事を楽しむ事にした。
店内はテーブル席が10席程あり、昼時から少し外れている為、やや空いているがそれでも全く人がいないと言うわけではない。
明るい雰囲気の大衆料理店と言った感じだ。
店員にテーブル席に案内された3人は早速注文を始める。
「あたしシーフードフライ定食大盛りとデザートにプリンと飲み物は紅茶のストレートをお願いします。」
「お姉ちゃんはサーモンムニエルとサーモンといくらのクリームパスタ、それからデザートにイチゴショートケーキとチョコレートケーキとホットケーキとドリンクはお砂糖たっぷりのミルクコーヒー。」
「篝さん、それでは栄養が偏りますよ。
自分は生魚・・は置いていないか。・・では焼き魚定食とシーフードサラダ、それからフルーツの盛り合わせと水をお願いします。」
「フレイム君ってこういう時厳しいよね。別に糖分沢山とってもお姉ちゃん太らないよ。」
「いえ、篝さんの場合はビタミンとミネラルが圧倒的に不足しています。
野菜もしっかり取って下さい。」
「うぅ~、お姉ちゃんお野菜苦手だよ~。」
「確かにカガリさんは偏食がひどいよね。あたしは貧乏だったから食べられるものはなんでも美味しく食べられるけど。」
「うぅ、アリエルちゃんまで・・まさに四面楚歌だよ~。」
等と益体もない話をしていると、ふと少し離れた席からの話し声が聞こえた。
「ねえ、聞いた?クラーケンのせいでまた欠航ですって。」
「クソ!また足止めか。仕方ないのは分かるけどさ。」
「そうだな。でもこのままじゃ俺達貿易商は商売上がったりだよな。」
「どこかにクラーケンを倒してくれる英雄はいねえかな。」
「無理だろう、あんな化物倒せるって言ったらそりゃ大昔の神話に出てくる英雄くらいだぜ。」
「例えばどんなのだよ。」
「そうだな、この辺だとアクルスの英雄『海竜殺しのナベリウス』かな。当時海を荒らしていた海竜を銛の一突きで殺したって言う。」
「そりゃおとぎ話の話だろう。それより現実の話だ。このまま航路が開通しなかったら俺たちゃ破産だ。マジで誰か助けてくれねえかな。」
ガヤガヤガヤガヤ
この話を聞いた後、ナナシがふと口を開く。
「なぁ、二人共。少しいいか。相談があるのだが。」
「うん、お姉ちゃんは賛成だよ。」
「ちょっと、カガリさん。まだ何も話してないよね。」
「でも、大体見当はつくでしょう。」
「まぁね。でも一応聞きましょう。ナナシ君、相談って何?」
アリエルの言葉を受け、ナナシが意を決して言葉を紡ぐ。
「クラーケンを始末しようと思うがいいだろうか。」
想像していた通りの言葉にアリエルは呆れ顔で、篝は満面の笑みで答える。
「まぁ、予想通りではあったわね。どうせ断ってもやる気なんでしょう。」
「お姉ちゃんは大賛成だよ。クラーケンをどうにかしないとお姉ちゃん達も動けないんだし。」
「決まりね。早速情報を集めるところからだね。」
「・・・・ありがとう。二人共。」
2人の言葉にナナシの無表情な顔がわずかに緩む。
クラーケン退治を行う事を決めたヒーローズジャーニーだが、アリエルの提案によりハンターギルドで情報を集める事となった。
ギルドに着いた彼らは早速ギルド職員にクラーケンの情報について尋ねる。
「なるほど・・航路上にいるクラーケンが邪魔だからその情報を欲しいという事ですね。」
「はい、アクルスに行きたいんですけど、直通便はクラーケンのせいでいけないじゃないですか。
どの辺にいるか分かればどの街まで迂回すればいいか分かると思ったんですけど・・・」
「そういう事ですか。それでしたらまず東に進まれてこの港街で北に向かえば回避出来ると思いますよ。
クラーケンの出現位置が沖合200キロくらいの場所なのですが、この街の航路ならルート上にクラーケンはいません。
ただ一人頭の船代が150万になってしまいますが。」
「なるほど、参考になりました。ありがとうございます。」
「いえいえ、どういたしまして。」
等と話ながらアリエルがギルド職員から情報を引き出す。
このやり取りにヒーロー2人は関心しながらも何か疑問に思った事があったようで、アリエルに質問をする。
「ねぇ、アリエルちゃんはどうしてクラーケンをやっつけるから教えて欲しいって聞かなかったの?」
「確かに篝さんの言う通りだな。正直に聞いた方が話が早いと思うのだが。」
この2人の言い分に少し呆れた様子でアリエルが答える。
「あのねぇ。クラーケンって言うのは全長100mを超えるイカの災害指定モンスターなのよ。
そんなモンスターを個人で倒しますとか言ったら完全に頭のおかしい人扱いされるからね。
それだったら迂回して目的地にたどり着きたいって言ったほうがよっぽど怪しまれないでしょう。」
「なるほど、この世界の人間はでかいだけのイカを倒すことも難儀する虚弱体質だったな。」
「そうだね。ところでクラーケンってイカなんだよね。焼いたら美味しいのかな?」
「知るか!!んなこと!ナナシ君もいちいちこの世界の住人全てをディスるのやめてくれない。
それから今回はあたしも行くからね。カガリさんの箒に乗せてもらうわよ。」
「え!それじゃお姉ちゃん戦えないよ?」
「その為よ。カガリさんの炎で海が蒸発したらどうするのよ。」
「ひど~い!!お姉ちゃんそれくらいの加減はできるよ!!」
「信用できません!この間のリハーサルみたいな事されたら生態系が死亡待ったなしなんだから自重してよね!!」
「うわ~~ん、最近アリエルちゃんのお姉ちゃんに対する扱いが雑だよ~~。」
「ではクラーケンとの戦闘は自分がすると言う事でいいな。」
「うん、お願い。できれば素材も回収できるといいな。」
「・・・もしかしてお姉ちゃんに戦わせたくない理由ってそれ?」
「ソンナコトナイヨ~。」
こうしてヒーローズジャーニーによるクラーケン討伐ミッションが開始された。
次回、ナナシ対クラーケン、怪獣大決戦です。
果たしてアリエルは海の生態系を守れるのか。
えっ!ナナシとクラーケンの戦いの行方?
ヤダなぁ~。そんなの分かりきっているじゃありませんか。




