表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/222

02.5-02_ヒーローと初仕事

今回はハンターとしての初仕事です。

02.5-02_ヒーローと初仕事


「いい、二人共。仕事中は絶対にあたしの言う事を聞くのよ。分かったわね。」


「分かっている。そんなに念を押さなくても大丈夫だ。」


「そうだよ。お姉ちゃん、そんなに言われなくてもちゃんといい子にするよ~。」


「・・・・今までの実績から信用できないって言ってるのよ!

特にカガリさんは調子に乗って街中で魔法を使わない事、いいわね!」


「うわ~ん。アリエルちゃんが怖いよ~。」


現在ヒーローズジャーニーの3人はとある依頼を受けたのだがアリエルは非常にピリピリしていた。

その理由は

所持金

アリエル 0マグ ナナシ 0マグ 篝 -4000マグ(アリエルから借金)

つまり完全に無一文の素寒貧なのである。

今回の依頼に失敗すると野宿決定、下半身で動くケダモノに襲われる未来(アリエルの被害妄想)が待っているのである。

そして失敗の要素としてもっとも考えられるのはヒーロー2人による大量破壊である。

そんな事をされれば今夜の宿どころか借金地獄である。それだけはなんとしても避けたい。

リーダーアリエルの苦悩はまだまだ続くのである。

そんなストレス社会まっしぐらのアリエルに平坦且つ無慈悲なナナシの声が聞こえる。


「アリエル。今回の依頼だがやはり自分達がやったほうが早いのではないか?」


「・・・さっきも言ったでしょうが、このアンポンタン!

あなた達がやると素材が塵一つ残らないのよ。

だからこれはあたしがやる必要があるの。なんせ相手は魚なんだから。」


今回ヒーローズジャーニーが受けた依頼は以下の内容である。


・依頼人 :フィッシレ漁業組合

・依頼内容:港に大量発生したガンマンフィッシュの退治

・依頼形式:通常依頼

・応募条件:火属性以外の遠距離攻撃手段を持ったEランク以上のハンターもしくはチーム

・報酬  :ガンマンフィッシュの素材1匹当たり3000マグで買取


ちなみに今回のターゲットのガンマンフィッシュは水辺に生息する魚型の小型モンスターで水鉄砲で水面の生物を襲って餌にすることで知られている。

つまり漁師にとっては害獣であるが、このガンマンフィッシュ、魔石が取れる上に身も普通に食べられる。

小型の魔物と言っても地球のカツオくらいの大きさがあり、魔石は2000マグ、身は1000マグの合計3000マグくらいで取引される。

ただし、水中のモンスターであり攻撃手段が限定される為、危険度は比較的低いにも関わらずこの依頼を受けられるハンターは割と限られる。

アリエルが何故この依頼を受けたかと言うと、ナナシと篝に余計な事をさせない為である。

見ての通り条件が『火属性以外』の遠距離攻撃手段、つまり今回は火属性の2人に出番はない。

火属性禁止の理由はとても簡単で、海に向かって火を放つ馬鹿は普通いないからなのだが、どうやら分かっていない馬鹿がいたようだ。

手出しをしたがるナナシに対してアリエルが鬼をも怯ませる眼光で睨みつけながら説明する。


「いい。もう一回説明するけど、今回はあたしが雷属性の魔法でガンマンフィッシュを倒してナナシ君とカガリさんがその素材を回収する。

2人は回収作業以外の余計な事はしない。あなた達が炎を使ったら海が蒸発して生態系が崩壊するでしょう。」


「いや、投石でもすれば倒せると思うのだが・・」


「そして素材は木っ端微塵、あたし達の報酬は0で野宿決定っと!!」


「「・・・はい、おとなしくします。」」


「よろしい。そろそろ依頼人のいる漁業組合の事務所に着くわよ。」



こうしてヒーロー2人を黙らせた一般人に率いられ、ヒーローズジャーニーは依頼人と対面する。


「こんにちは、ガンマンフィッシュ退治の依頼を受けました、ハンターチーム_ヒーローズジャーニーです。」


「おぉ!よくぞおこし下さいました。私は組合長のタナーと申します。

早速ですが現場へとご案内致します。」


そう言って依頼人のタナーはヒーローズジャーニーを現場である港まで案内する。

そこにはガンマンフィッシュの群れが水面を覆い尽くす光景があった。


「これは・・・すごいですね・・・」


「ええ、我々も困り果てておりまして、これでは船が出せません。

あまり海に近づくを攻撃されますので注意してください。」


そうタナーが言った傍で水鳥が海に近づき、ガンマンフィッシュの餌食になっていた。

撃ち落とされた水鳥が魚の群れに食われる姿はなかなかスプラッターである。

これを見た4人は盛大に顔を引き攣らせる。

この害獣を片付けるべくアリエルが行動を開始する。


「ではタナーさん。これから駆除にかかりますので下がっていて下さい。」


「分かりました。よろしくお願いします。」


「じゃあ、あたしが魚共を倒したら2人は網を投げ込んで。」


「「了解!!」」


「行くよ、3、2、1、『ライトニング』!!」


アリエルが魔法を行使すると水面に電撃が走り、ガンマンフィッシュは次々に動きを止め、水面に浮かび上がる。

それを確認したナナシと篝がすぐさま網を投げて素材を回収。

一回の投網で100以上のガンマンフィッシュが捉えられる。


「これは凄いな!お嬢ちゃんの魔法のコントロールの正確さもだが2人の魚を捕らえる腕力も凄まじい。」


「そうでしょう。この調子で全部取り尽くしちゃいますから。」


「あぁ、頼んだよ。」


「お姉ちゃん、遠距離タイプなのに力仕事しかさせてもらえないよ~。」


「・・・・」


こうしてタナーが関心する中、ヒーローズジャーニーは黙々とガンマンフィッシュの処理に当たる。(若干一名不満そうではあるが)

だがモンスターも黙ってはいない。ガンマンフィッシュが水鉄砲でアリエルに反撃を行ってくる。


『シュッ!!シュッ!!シュッ!!シュッ!!シュッ!!シュッ!!シュッ!!』


「舐めんなよ!魚風情が!!!『守護方円』!!『ライトニング』!!」


『シュッ!!シュッ!!シュッ!!シュッ!!シュッ!!シュッ!!シュッ!!』


「もう貧乏はウンザリなのよ!!『守護方円』!!『ライトニング』!!」


『シュッ!!シュッ!!シュッ!!シュッ!!シュッ!!シュッ!!シュッ!!』


「分かったらあたしのご飯の種になりなさい!!『守護方円』!!『ライトニング』!!」


「どうしよう、フレイム君・・・アリエルちゃんが怖いよ。」


「・・・おとなしく魚取りをしましょう。」


こうして鬼気迫るアリエルが目を血走らせながら水鉄砲を結界でガードし、電撃魔法で次々に魚を駆除していく。

そして一時間が経過、無事ガンマンフィッシュは駆除され、安全な港が蘇った。これにはタナーも大満足の様子。


「いや~、凄いね、オタクら。こんなに早く片付くとは思わなかったよ。

さっき集計が終わったけど合計で5200匹いたよ。これが依頼完了の報告書ね。

これを渡せばギルドから報酬の1560万マグがもらえるから。今回はありがとうね。」


「え~っと・・・確かに受け取りました。こちらこそご依頼ありがとうございます。

今後ともヒーローズジャーニーをご贔屓に。」


「「・・・・・」」


最初の丁寧な口調からすっかり砕けた口調になったタナーが報酬について語りながら依頼完了の書類をアリエルに渡す。

内容を確認したアリエルが満面の笑みで答え、ナナシと篝はその豹変ぶりに若干顔を引き攣らせる。


そして漁業組合を出たヒーローズジャーニーは、早速報酬を受け取る為にその足でハンターギルドまで向かう。

ハンターギルドへ向かうと先程応対してくれた受付嬢が丁度手が空いていたようなので依頼完了の書類を渡して処理してもらう。

これには受付嬢も盛大に顔を引き攣らせる。


「・・・皆さん。よくあの依頼をこなす事が出来ましたね。」


「えっ!もしかして何か問題でもありましたか?」


「いえ・・皆さんはハンターになり立てだから10匹くらい取れればいいかなって思って発注したんですが、まさか取り尽くすなんて思っていませんでした。

今、報酬の支払いを行いますので少々お待ちください。

それからアリエルさんとカガリさんは今回の依頼でEランクに昇格、それから1ヶ月経過した時点でDランクへの昇格も確定しました。

手続きをしますので全員分のハンターカードの提示をお願いします。」


「「「はい、お願いします。」」」


こうして彼らは無事初仕事を終え、初任給とランクアップを手にするのであった。

ヒーローズジャーニーは無事に初仕事を達成する事が出来ました。

一般人向けの仕事だとアリエルはかなり優秀ですね。

とは言ったもののまだ問題が解決したわけではありませんがね。


次回、クラーケン退治に・・・乗り出せたらいいな~。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ