邪神に呼ばれた
俺は先宮 命治、大学2年生だ。
ついさっきまで小説を読んでたはずなんだが、今は何もない真っ暗な空間にいる。見渡す限り黒、上をむこうが下を見ようが黒で自分が立っているのか仰向けになっているのかそれとも宙に浮いているのかわからないほどだ。
「やあやあ、ようやく来たねうん」
姿は見えないが声がした、若い女性のような声だ
「邪神であるこの私を待たせるなんて良い度胸じゃないか、しかしこの先の事を考えるとそのぐらいの度胸じゃないと持たないかもしれないけどね
どういうことだ?
「なんの事だかわからないだろうから説明してあげよう、君は!この私に!呼び出されたのだよ!」
さっぱりわからない
「君には少し私の手伝いをして欲しいのだよ、ああ手伝いと言っても皿洗いとか事務仕事とかじゃないから安心してくれたまえ」
俺はこの邪神に何を手伝わされるのだろうか
「君には今から私がいる世界に行って道具を集めて欲しいんだよ、ただの道具じゃないよ?ただの道具をいくら集めたところでこの私からしたらゴミだからね。
君に集めて欲しいのは神々の道具なんだ」
神々の道具…?
「神々の道具ってのは昔その世界にいた神様達が人の役にたつだろうと置いていった道具なんだけどね、その神様達も今はこの邪神である私ともう1柱しかいないからその道具を有効活用しようという話なんだよ。あ、一言言っておくと君に拒否権はないよ元の世界の君の体だけど、お気の毒にもう残ってないよ」
は?なんで?俺は家で小説を読んでただけだぞ?そっからなんで俺の体がない話になるんだ?
「君の体だけど私がこっちに呼んだ時につっかえたゃってね。強引に呼んだら魂だけきちゃったんだ、多分むこうの君の体は魂が抜けて植物状態になっているかもしくは強引に呼んだから肉塊になっているかのどちらかだね。
もちらん悪かったとは思ってるよ?こっちの不都合でこんな事態になってしまったんだからね、だから道具が十分に集まったその時は君の願いを叶えてあげよう。」