20話 仲間達との合流
竜人帝国側『ますたー』リーダーを務めるヒロを倒し、捕獲。
まずは彼に与えられた傷を『SSSR 祈りの息吹』で癒やす。
その後、ヒロに『神葬グングニール』で与えたダメージを癒やすため、『SSSR 高位呪術祓い』を複数枚使い癒やす。
放置して彼に死亡されてはたまらない。
祓った後は、傷を『SSSR 祈りの息吹』で治癒後、メイの『魔力糸』で拘束しつつ、元魔人国側『ますたー』であるミキも着けている『SSSR 呪いの首輪』を嵌める。
この『SSSR 呪いの首輪』を身に着けるとレベルダウン、魔力、身体能力低下、所持している恩恵の制限など、弱体化する。装着者自ら外すことが出来ず、必ず第三者の力を借りなければ外すことは出来ない。
とはいえ完璧に能力を封じるのではなく、あくまで弱体化だ。あまりにレベルが高い場合、この状態でもそれなりに戦うことも出来る。
なので念のためエリーの戦略級、茨の束縛によってさらに拘束しておきたい。
何より彼女が居なければ、第一限定解除した『神葬グングニール』を再封印できない。
「僕とメイが彼を見張っているから、ナズナはエリーとアオユキ達の所へ行って二人を呼んできてくれないか? その際、拘束している『ますたー』達も運んできてね」
「分かったぞ! 任せておけ!」
ナズナは僕が指示を与えると、喜び勇んで僕が教えたエリー、アオユキがいる場所へと元気よく駆け出す。
僕とメイはナズナを見送ると視線で頷き合う。
ヒロをガチガチに拘束後、その場に残しダンジョン奥へと二人で向かった。
歩いて行くと、ダンジョンコアルームへと辿り着く。
「なんというか……ちょっと僕とメイしか居なかった頃の『奈落』最下層に似ているね」
「ですね。物資を溜め込んでいるからでしょうか? 最も当時の私達が居たダンジョンコアルームには仲間の惨殺死体などありませんでしたが……」
メイが不快そうに眉根を顰めて床、ソファーの上にある死体へ視線を向けた。
ヒロの会話から、ダンジョンコアルームにヒソミ、カイザーの死体があることは明白だ。
彼が隠し恩恵を得るため、二人の胸には穴が開いて心臓が抜き取られていた。
また確実に殺害するため首を刎ねられている。
ヒソミは『信じられない』と言いたげな驚愕顔で、カイザーは……難しい顔をしているが、誰かを想い心配しているような……そんな雰囲気の表情をしていた。
「…………」
「…………」
僕とメイは無言で哀悼。
その後、ナズナに死体を見せないようメイの『魔力糸』で頭部、死体をつなぎ合わせてミイラのようにぐるぐる巻きにしてから、彼女のアイテムボックスへとしまった。
ざっとダンジョンコアルームを見回すが、珍しいマジックアイテム(各階層を監視できる)などがあるが、これ以上の敵が潜んでいる気配はない。
「ナズナ達が来る前に、ヒロが居る場所へ戻ろうか」
「はい、ライト様」
メイの返事を聞くと、僕はダンジョンコアルームを後にした。
僕達ではダンジョンコアを弄るのは不可能だ。
なのでエリーが到着するまで、死体を片付ける以外、下手に手を着けずに戻る。
☆ ☆ ☆
アオユキ、エリーと合流した後は、スムーズにダンジョンから脱出することが出来た。
ナズナが大剣プロメテウスで増えて、未だ気絶しているゴウ、セスタを運ぶ。
黒は自身の足で歩いてきた。
むしろ、未だダメージを引きずるアオユキが、ナズナに抱えられて移動していたのは驚いた。
どうやら、僕が想像していた以上に、ダメージが蓄積していたらしい。
第一限定解除した『神葬グングニール』をメイ、エリーの力で再度封印。
封印後、僕の右手を治癒する。
それが終わると、エリーがダンジョンコアを弄り、転移、念話などの阻害を解除している間に、彼女の耳にも届くようにアオユキ、黒にヒロ、カイザー、ヒソミがどうなったのかの説明をした。
一通り話を聞くとエリー、アオユキは『ヒロが仲間の心臓を抉り出し、食べた』と聞いてドン引き。
黒は目隠ししているため表情変化は分かり辛いが、悲しみを含んだ声で願う。
「……コレはどうなってもいい。だからカイザーの遺体は丁寧に埋葬してもらえないだろうか」
「……分かりました。お約束します。罪を犯していないのならば、黒さんの身柄も悪いようにはしませんので安心してください」
メイから話を聞いているのもあるが、親友を想う彼の気持ちを無碍にできず、僕は約束を交わす。
エリーがダンジョンコアの転移、念話などを解除。
まず念話で皆に無事を伝えた後、念のため『巨塔』経由で、一度合流。
まずは互いに無事を確認後、情報のすりあわせをおこなった。
『巨塔』訓練場で、アイスヒート、メラ、スズ&ロックから話を聞き終えた。
「なるほど……僕達がダンジョンに転移した後、そんなことになっていたのか……。まさかミキに直接掛け合って、僕達がどこに転移したのか聞くとは……」
「勝手な行動をしてしまい大変申し訳ありません。アイスヒート達はどのような罰でも受ける所存です」
アイスヒートが代表し、床に片膝を突き謝罪。
彼女以外のメラ、スズもアイスヒートに倣って頭を下げていた。
僕は微苦笑しながら告げる。
「別に罪になんて問わないよ。アイスヒート達は突然、姿を消した僕達を心配して行動してくれたんだから。ただミキに貸しを作ったのは……。この件にかんして僕は口を挟み辛いけど……大丈夫?」
アイスヒート達は突然、姿を消した僕達を心配して行動してくれたのだ。
喜びはすれ独断専行を怒ることなどない。
ただアイスヒート達がミキに接触して対価を口にして協力を求めたとなると、立場的に僕はミキより上だが、一方的にその契約を破棄させることなどできない。
約束を交わした以上、ミキの願いを一方的に破棄してアイスヒート達を庇うことは難しいのだ。
この問いにアイスヒート達は顔を上げて断言する。
「もちろんです。覚悟してアイスヒート達が願ったこと、どのような要求をされても後悔などありません!」
「ケケケケケ! ですね。ご主人さま達が無事なら、それ以上にまさる喜びなどございませんから」
「(こくこく)!」
『相方モ同ジ考エダト』
アイスヒート達の覚悟は理解したが……。
相手はあのミキだ。
どうしても心配はぬぐえないが。
「…………」
妖精メイド達に指示を出し、今回の処理を指揮するメイが、僕達の会話を耳にしてアイスヒート達へ心配そうな視線を向けているのを気配で感じ取った。
ちなみにエリーは拘束したヒロ達に魔術、物理的に位置を特定するアイテムなどがないことを確認した後、『奈落』最下層へ転移。
彼らを『奈落』最下層に拘束してもらう。
そんなエリーに僕は自分で心底冷たい声になっていると理解しながら、口から出る台詞を止めることができなかった。
「捕らえたヒロ達から必要な情報を抜き取った後は、『種族の集い』と同じように『奈落』最下層のさらに下へ連れて行ってくれ。特にヒロ……ッ。彼に対しては『種族の集い』に与えている以上の地獄以上の地獄を。絶望以上の絶望を与えるように」
「畏まりましたわ、ライト神様」
エリーは恭しく一礼すると、早速僕の指示通り行動を開始した。
黒だけは例外として、ミキと同じような牢へと入ってもらう。
後日、ごたごたが落ち着いたら黒の立ち会いのもと、『奈落』最下層の一角にカイザーの遺体を安置、墓を作る予定だ。
これには彼も納得してもらっている。
ナズナは『奈落』最下層の安全のため帰還。
アオユキは彼女自身の切り札によるダメージが大きすぎて、僕の指示で強制的に体が癒えるまで自室待機を命じた。
エリーは『ますたー』達の拘束、情報取得、『奈落』最下層のさらに下へと移動させた後は、今回僕達が強制転移したダンジョンの解析を進める予定だ。
今回も一番忙しいのはエリーだろう。
(いや、エリーだけではない。皆、僕の願いのために色々頑張ってくれている。何かお礼をしたいな……)
僕はぼんやりとそんなことを考えつつ、次、自分がやるべきことは何かを思考するのだった。
本作『【連載版】無限ガチャ』を読んで頂きまして誠にありがとうございます。
『無限ガチャ』4話アニメが無事に放映されました!
ダーク、ネムム、ゴールドが動いて、喋って、リアクションを取っている姿をテレビで見ることができるなんて!
またエリオ、ミヤ、ギムラ、ワーディ、そしてカイト、ヤナークも登場し、非常に楽しく見る事ができました。
これも本作を読んで応援してくださっている皆様のお陰です、本当にありがとうございます!
さらに今夜の5話では、フォーサイス・マンティスとのバトル!
ダーク、ネムム、ゴールドの戦いを見られるのが、今から本当に楽しみです!
最後にアニメ関係として、『無限ガチャ』公式Xアカウント(@mugengacha9999)が開設されております! さらにアニメ公式サイトも立ち上がっていますので、是非チェックして頂けると嬉しいです!
次のアップは11月7日を予定しております。
また『小説家になろう』様の規約で、直接アマゾン等のアドレスを張っても問題ないとのことなので、下に明鏡シスイ作品(小説、マンガ)のアドレスを晴らせて頂ければと思います。
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また最後に――【明鏡からのお願い】
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