第二章:クリックではじまる冒険
翌日。
龍輔の頭からはまだあの書き込みのことが頭に残っており授業もあまり頭に入らなかった。
(なんだったんだろ、アレ。)
龍輔は不思議な感覚にとらわれていた。何より不思議に感じるのがあの書き込みをここまで気にしている自分の気持ちである。
「・・・なぜここまで気になるのかが気になる、という矛盾かぁ・・・」
考え込んでいる龍輔に一人の少年が話しかけてきた。
「どったのー?龍?」
話しかけてきたのは龍輔の友人の早川であった。
「あ、ああ・・・」
「なんか元気ないみたいだけど」
「少しな・・・あ、そうだ」
ふと思った。早川も同じ掲示板のユーザである。あの書き込みについて話し合ってみたらどうか、と。
「?」
「早川、お前昨日あのサイトを見たか?」
「A THEORY OF RACECAKE!だよ」
「餅の論?あぁ・・・分かりにくい・・・」
「それであのサイトがどうしたのかな?」
龍輔が少し顔をよせて話す。
「昨日変な書き込みがなかったか?世界がどうこうとか・・・」
「ん?」
変なことを聞いたからといって軽蔑するようなヤツではないが・・・
あんな書き込みを真に受けてることを笑われそうで少し恥ずかしくなってきた。
しかし早川が返した答えは予想外のものであった。
「龍輔、何の事を言ってるの?昨日の書き込みにはそういうのはなかったけど・・・
それとも世界ってヤンデレの・・・」
!?
まさか・・・やはりオレ以外にあの書き込みを見たやつはいない・・・?
「そうか、変なことを言ってすまない。他に早川以外にあの掲示板使ってるヤツっていたっけ?」
「他にも何人か。その龍が言う変な書き込みがなかったか聞いてみようか?」
早川だけでは確実性に欠ける。見間違いということもありうるので
「あぁ、頼む。ありがとう早川」
協力を頼んでみる。
放課後になり、早川に聞いてみたところ、
「だれもそういう目立った書き込みを見ていない」らしかった。
(おかしい。俺が違うページを間違えて読み込んでしまったということなのか?しかしその他の話題は早川の話しているのと同じだった。どういうことだ・・・?)
気になった龍輔は家に帰り、ためしにアクセスしてみることにした・・・が、
URLを入力したところで迷っていた。
(踏ん切りがつかねえ・・・ワンクリック詐欺とかだったらちょっとガッカリだな・・・さて行くべきかどうか・・・)
「なにをしてるんだ?我が弟よ」
いきなり話しかけてきた姉の恵の声に驚き
「うわぁ!」
カチッ。
「あー!なにしてんだよ恵!」
「何ってなんだか落ち着きのなかった弟君を励ましにきただけなのだが・・・
ところでパソコンのモニターの光がすごいのだが緩めてくれないか?」
みるとパソコンのモニターからすさまじい光が溢れ出していた。
「へ?光?」
そうして二人は光に飲み込まれていった。
第二話なんですけど投稿方法あってるかな・・・
感想よろしくおねがいします。