表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ショートショート

今日はなんの日(ショートショート77)

作者: keikato
掲載日:2017/11/01

 誕生日のお祝いに食事でもしようと、妻と娘の三人でショッピングモールにやってきた。

 バッグ店の前で妻の目の色が変わる。

「あなた、ちょっとユミをお願いね」

 妻はそそくさと店の中に入り、あれこれ手に取り品定めを始めた。

「パパ、あそこ!」

 ユミがとなりのキッズ店を指さす。

 妻はどうせしばらく出てこない。時間つぶしにユミの手を引いて、オレはキッズ店のオモチャ売り場に行った。

「わあー、かわいい」

 ユミがウサギのヌイグルミを手に取った。

「ダメだよ。今日はユミの誕生日じゃないだろ」

「でも、これほしいもん」

 ユミはウサギを抱きしめてはなそうとしない。

「ダメといったら、ダメだ」

 オレは首を大きく横に振ってみせ、オモチャ売り場から離そうとユミの腕を引っぱった。

 ユミは足をふんばって動かない。

 それから、

「ユミね、パパのことが大好き」

 オレの目を見て甘えた声を出す。

 ほほえんで見つめる目がだれかのものとよく似ている。

 そのときである。

「あなたー」

 もうひとつ甘えた声がする。

 振り向くと、妻が胸にバッグを抱いていた。

――まだメシも食ってないというのに……。

 おもわずため息が出る。

 二人とも、今日はなんの日だと思ってんだ。

 オレの誕生日なんだぞ!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] (*;゜;ж;゜;*)ブッ 良いですね~。 私にも経験があります。
[一言] 最後のオチが絶妙ですね まるでオセロゲームの大逆転で コマの色が一気に反転するみたいな にんげんだものw
[良い点] オチ、笑いました〰〰!! 声出ちゃいましたよ。 てっきり奥さんの誕生日かと思いきや……。 こういうパパさん、いそうですね。 こちらのシリーズは読んでなかったので、1話に戻って最初から…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ