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おまけ話。

甘いお話が書きたかったのですが……。

今日は、お天気ぽかぽかです。

そして、皇子様との恒例のお茶会の日、なのですが、今回は珍しく侯爵家(うち)であります。

おかげで、我が家は昨日からバタバタしているのです。




「………お嬢様、本当にお作りになられるのですか?」

そうして、私が何をしているかといえば、料理長に無理を言って調理場に立っています。


この世界の(ことわり)を思い出したついでに、少しだけ、他の記憶も付いてきたのです。

が、どうも私、パティシエしてたみたいなんですよね。

せっかく思い出した前世記憶(チート)なので生かしてみようと、お茶菓子を作らせてもらおうとしているのです。


料理長が、止めたいけれど止める事もできず(お父様に許可をもらいました)、青くなって背後に立っています。

まぁ、今回こうなるまで、調理なんてしたことなかったですからね。心配されて当然です。

しかも、お出ししようとしているのはこの国の皇子様ですから。

何かあったらと顔色が悪くなるのもしょうがありません。


「大丈夫です。お約束通り、あなたに食べていただいて許可が下りなければ、お出しするのは諦めますから」

「そういう意味ではありません!」

にっこり笑顔で答えたのに、悲鳴の様な声で否定されてしまいました。


「万が一でもその手に火傷の1つでも作られたら、私の首が飛びます(物理で)」

「いやだわ。そんな大げさな。お父様はそんな事であなたを首になんてしないわよ?」

「………(侯爵じゃないんですぅぅ〜!)」

大げさな物言いに思わず笑ってしまったら俯かれました。どうしたのでしょう?




まぁ、幸いもう止めない様なので、サッサと終わらせてしまいましょう。

私は甘いものが好きですが、レインハート様はあまりお得意では無いので、甘さ控えめのお菓子が良いでしょう。

焼き菓子を幾つかと………、プリン!

そういえば、各種焼き菓子は同じ様な物があるのに、何故かプリンやババロア系は無いんです。製作の方が嫌いだったんでしょうか?


思いついたら、がぜんプリンが食べたくなってきました。

夏が近づいて暑くなってきたので、冷たいお菓子も美味しいですよね!

と、なると。

牛乳に卵に砂糖、生クリームも欲しいですね〜。バニラビーンズとか、ありますかね?


料理長に確認をとりながら材料を揃えて作り始めます。

喜んでくださるでしょうか?






「本日のお茶菓子は私が作りましたの」

レインハート様をお迎えして、いそいそとお茶菓子を運びます。


無事、料理長にお許しも貰えたのです。

プリンも大好評で、レシピを強請られました。

生クリームとかで飾り付けることも考えましたが、今回はシンプルにカラメルソースのみでお出しすることにしました。

他にベークドチーズケーキに彩りが寂しかったのでマカロンも作りました。


マカロンはカラフルな色とコロンとした形が可愛いですよね〜。

あ、マカロンも無かったみたいで、彩りに驚かれました。

メイドさん達がテンション上がっていたので、この世界でも女の子に人気が出そうですね。

今度お父様に商品化できないか打診してみましょうか。


「凄いな。シャナは料理もできるのか」

並べられたお菓子にレインハート様が優しく笑ってくださいました。

「はい。レイン様に食べていただきたくて頑張りました。お口に合えば良いんですけど」

笑顔で返せば、テーブルの上に視線が移ります。


「ずいぶんと可愛らしいお菓子があるんだね。……これは、どうやっていろをつけたんだ?」

ピンクのマカロンを手に不思議そうな顔で、そっと口に運んでいます。

料理長やメイド達に食べてもらった時よりも何倍もドキドキしますね。


「うん。美味しい。ベリーの味がする」

口に入れ、にっこりと笑顔に嬉しくなります。

やっぱり、自分の作ったもので人が笑顔になるのは嬉しいですね。

それが、大好きな人なら尚のこと。


「コレは?」

そして、レインハート様が、ついにプリンに手をかけました。

プリン型なんて当然無かったのでココットに入れて作ってみました。

カラメルソースは下に沈んでいるので、見た目はクリーム色で、マカロンやケーキに比べるとずいぶん地味です。


「プリン、といいます。こうして、食べてみてください」

スプーンでまずは表面だけ掬い取って食べて見せます。

うん。

ひんやり良く冷えて美味しい。バニラビーンズもどきもちゃんと香りがたってますね。


「………こう?」

マカロン以上に腰が引けてますよ?

まぁ、未知のものを食べるのって勇気いりますよね〜。

恐る恐る掬い取られたプリンが皇子様の口に消えてすぐに、大きく目が見開かれました。


「………すごい、な。美味しい。このぷるんとした感じと、口に入れて溶けた後の甘味が絶妙だ。しかも、冷たい菓子なんて初めて食べたぞ!」

珍しく興奮した様に言葉を綴った後、そんな自分に気づいて、恥ずかしそうに頬を赤らめ視線をプリンに落とされました。


なんですか。その可愛らしい反応は!

お菓子なんかに夢中になって子供っぽい、とか自分で突っ込んでらっしゃるんですか?

でも、美味しかったからまだ召し上がりたいんですね!止まらないんですね?分かります!


コレはアレですね!

記憶の中の私が良く叫んでいた「もえ〜!!」とかいう感情ですね!

だって、許されるなら私も衝動のままに叫んでしまいたいですもの。

やりませんけどね。

そんな事したら良くて説教、下手したら気が触れたとお医者様を呼ばれそうですから。


顰めっ面のお爺ちゃん主治医の顔を思い出したら興奮も少し落ち着きました。

うん。本当に落ち着きましょう、私。お爺ちゃん先生の注射怖いです。


「そうしたら、次はこうして、下のソースと共に召し上がってみてください」

スプーンを縦に器の底までつき刺せば、カラメルソースが湧き出てきます。

興味深そうに見ていたレインハート様は同じ様にスプーンを突き刺し、カラメルソースと共に口に運びました。

再び目が見開かれますが、自重したのか言葉はいただけませんでした。代わりに無言でスプーンが動きます。

美味しいかなんて聞きませんわ。その表情を見れば、一目瞭然ですもの!


「お気に召したのならサンプルとレシピをお分けしますわ。王宮の料理人ならすぐに再現してくださるでしょう」

萌え転がる内心などお首にも出さずに笑顔でそう言えば、少し考えた表情の後レオンハート様は首を横に振りました。


「それよりも、またシャナが作ってくれ。会う楽しみも増すし、きっとシャナが俺の為に作ってくれた物の方が美味しい」

きっぱり言い切られて、頬が熱くなるのが分かります。


高位貴族の娘が台所で調理をするなんて、眉をひそめられてもおかしくない行為です。

それなのにレオンハート様は、私の思いをキチンと汲んでくださったのです。


「もちろん。ご要望があれば、何時でもお作りしますわ!」

勢い良く頷けば、とろける様な笑顔が返ってきました。


ふんわり甘いお菓子に込めたのは「大好き」の気持ち。

甘く色づいた私の恋心。

どうぞ、たくさん召し上がれ。




読んでくださり、ありがとうございました。


物理で甘い話を書いてどうするorz

イチャラブ難しいです。

いざ書こうとすると、なんにも浮かばないのです。


やはり恋愛ジャンルは自分には高い壁でございました。

その後の話を(主に皇子が痛い目見る話を)とのご要望もあったのですが、一先ず終了とさせていただきます。

修行して出直してきますm(_ _)m


拙いお話を読んで頂きありがとうございました。


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