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10話

 ※ーーいまは夏。だが、この物語には「春に海で死ぬはずだった男」がひとりいる。

 彼がどのように台湾へ辿り着き、そして歩むのか。ここから少しだけ、時間を巻き戻す。


【1945年 春・沖縄戦前線】


 西野俊道、二十二歳。身長一六〇、体重六一。

 航空兵としては小柄だが、桜花特攻突撃隊の選抜条件にはかろうじて届いていた。

 届いてしまった、というべきかもしれない。


 選抜の日、俊道は命令書を受け取り、読み終える前に「参加します」と答えた。

 勇気というより、迷うより先に言葉が出た。

 周囲の空気がそうさせたのか、自分の胸の内に沈んでいた“やるしかない”が勝手に形になったのか、

 本人にも分からない。ただ、宣誓は一度で済んだ。


 桜花は帰還を前提としない。母機から切り離され、目標に向かって落ちる。

 ただそれだけ。訓練らしい訓練もほとんどない。

 説明は簡潔で、説明されなかった部分は“考えるな”の無言の圧力で埋められた。


 出撃前夜、整備士が機体に触れながら「こいつは素直な奴だ」とつぶやくのを、俊道は聞いた。

 素直とは、言う通り落ちてくれるという意味なのか、安全に飛ぶという意味なのか。

 それは誰も言わなかったし、誰も聞かなかった。


 出撃当日。空はよく晴れ、風の息も荒くない。

 母機の振動が体に伝わるたび、胸の奥の空白が大きくなっていく。

 恐怖ではない。かといって覚悟でもない。息を吸う回数と、心臓の音だけが、時間を刻んでいた。


 切り離しの瞬間、視界が広がった。桜花は滑るように空を走る。

 機体は軽く、風を噛む感触がむしろ心地よい。だが、違和感はすぐに来た。

 計器の針が、わずかに震える。水平が保てない。

 整備士の言った“素直”は、どうやら別の意味だったようだ。


 目標艦影は見えない。海の青さばかりが強く、空との境目が曖昧になっていく。

 機体は徐々に速度を失い、仰角が下がる。

 敵艦を越えたのだ、と理解したのは、燃料残量が危険域に入ってからだった。


 ここで落ちれば、“役目”だけは果たしたことになる。

 だが、俊道の体は、教範通りではない行動を選んだ。


 ーー海面に、不時着する。


 桜花は緊急着水を想定した構造ではない。

 それでも、俊道は操作桿を握り、空気の抵抗を読み、機体が跳ねない角度を探した。

 瞬間、世界が反転し、水が弾け、衝撃が体を締めつけた。


 意識は飛ばなかった。運が良かったのだろう。

 機体から必死に抜け出し、浮力具を外し、海面に顔を出す。

 咳き込みながら周囲を見回すと、遠くに小さな島影があった。

 目測はできない。だが、何もない海よりは、方向があるだけましだった。


 泳ぎは得意だった。得意でよかった。

 潮は想像以上に複雑で、まっすぐ進んでいるつもりが横に流される。

 太陽の位置で方向を確かめながら、手足を動かし続ける。喉が焼け、腕が痺れ、足の感覚が遠のく。


 夕暮れ前、岩礁に辿り着いた。上陸というより、倒れ込むように身体を投げ出した。

 生きている、という実感より、“まだ終わっていない”という感覚の方が強かった。


 翌日、島を歩いた。水場はない。影は少ない。夜は寒く、昼は容赦なく焼ける。

 食べられそうなものを探し、海藻と貝だけで一日を繋ぐ。

 雨が降るかどうかで、生の行方が決まる。そんな場所だった。


 一週間ほど経った頃、俊道は次の島影を見つけた。

 あまりにも遠く、蜃気楼のように揺れていたが、それでも“行ける気がした”。

 根拠はない。だが、行かなければ死ぬのは確かだった。


 ーーそして、彼はまた泳いだ。


 島から島へ。生存のための移動が、回数を重ねるほどに日常の一部になっていく。

 距離を測る術はなく、成功は保証されない。ただ、“渡れた”という一点だけが次を支えた。


 その先に台湾本土があると知ったのは、まだ先の話だ。


 挿絵(By みてみん)

 桜花(MXY-7)は、搭載母機から投下される有人ロケット特攻機で、主用途は艦船攻撃。

 全長6.06m、全幅5.12m、全備重量約2,140kg。

 推進は三菱特製ロケット3基で最大時速約650〜800km。

 弾頭は1,200kg炸薬を搭載。航続は母機投下後の滑空+数十秒のロケット燃焼に限定される。


 

 ◇


 台湾に辿り着いて数日が経つと、俊道の体は徐々に戻った。

 戻ったのは体力だけで、心はまだ、海のどこかに置いてきたままのようだった。

 朝、浜へ向かう時の足取りは軽いが、視線はときどき遠くへ向く。

 戻りたいのか、戻れないのか、自分でも答えを持てていない迷いがその横顔にあった。


 庭先わかは、彼の後ろ姿をただ静かに見ていた。

 言葉で方向を決めつけるべきではないと分かっていた。

 誰かが「戻れ」と言えば、彼はきっと戻るだろうし、

「残れ」と言えば、きっとここに腰を据えてしまうだろう。

 そのどちらも、他人が選んでいい話ではなかった。


 俊道が時折つぶやく言葉は、風の音に溶けるほど小さかった。


 「……俺は、どこへ戻るべきなんだろうな」


 それは質問ではなかった。

 答えのない問いというより、問いにする資格すら自分にはないのだという諦めが混じっていた。

 わかは返事をしなかった。返事をしてしまえば、彼の迷いを肩代わりしてしまうことになる。

 それが一番の負担になると、直感で分かっていた。


 俊道は、台湾の生活に少しずつ馴染んでいった。

 畑で芋を掘り、干し棚の魚を並べ、壊れかけた木箱を修理した。

 重い仕事ではなく、手を動かし続ける作業に集中する方が心の奥を静かに保てるのだろう。

 誰に求められたわけでもないが、彼なりのリズムが生まれつつあった。


 それでも、ふとした瞬間に沈黙が落ちる。

 自身の存在についての不安が、不意に胸に浮かぶのだ。


 ――俺は、いま名簿の上では“死んでいる”んだ。


 桜花の搭乗員は、出撃と同時に“帰還しない前提”で扱われる。

 遺族への通知が先行し、本人の生死確認よりも儀礼が優先されることさえある。

 稀に奇跡的に生還した兵の中には、

 帰る家を失い、除籍扱いが複雑に絡んで身分が曖昧になったまま働き場所を探した者もいた。

 軍の規則は、英雄譚には優しくても、現実の生還者には冷たかった。


 俊道は、そういう“実例”を噂として知っていた。

 自分も、きっと同じだ。


 「……生きてしまった、ってことなんだよな」


 弱く漏れたその一言には、喜びよりも戸惑いの色が濃かった。

 飛び立った者に、戻るという概念はほとんど許されていない。

 生き残れば、儀式はすでに終わり、名前も位牌も先に出来上がってしまっている。


 庭先わかは、その呟きを聞いても顔を向けなかった。向けば泣いてしまいそうだった。

 代わりに、静かに煮物の鍋をかき混ぜる音だけを部屋に満たした。

 彼が抱えているのは、誰かが答えを用意できる種類の問題ではない。

 だからこそ、黙って隣にいることだけを選んだ。


 台湾の風土は、迷いを急かさなかった。

 海はいつも同じ速度で寄せて返し、畑の芋は天気さえ良ければ育つ。

 人もまた、そのリズムに沿って動く。


 俊道は、浜で壊れかけた木箱を修理しながら、初めて少しだけ笑った。

 「こんなこと、訓練じゃ教わらなかったな」

 言葉の端に、微細な柔らかさがあった。

 わかは遠くからそれを見て、胸の奥が少しだけ軽くなるのを感じた。


 ただし、それは“決意”ではない。

 まだ揺れ続けている。

 帰るべきか、この地で生きるべきか。


 台湾で覚えた作業は、心を占めすぎない小さな仕事ばかりだが、

 その小ささが俊道を支えているようでもあった。

 縫い物、箱の組み直し、乾物棚の調整……黙々とこなす時間は、考えすぎる頭をそっと休めてくれる。


 夕暮れ、わかが差し出した湯飲みを受け取ったとき、俊道は短く礼を言った。

 その礼は形式ではなく、生きて今日を終えられたことへの実感と、

 支えてくれる存在への確かな感謝が混ざっていた。


 しかし、それでも彼の心は揺れ続ける。

 生きてしまった者は、どこへ帰るべきなのか。

 名簿の上ではもう存在しないのに、体はここにある。

 未来は、まだ霧の中だ。


 庭先わかは、その揺れを否定しない。

 答えを急がせない。

 ただ、そばにいる。


 ――彼が選ぶ場所を、見届けるために。


 ◇


 台湾の夏は、空の青さよりも大地の湿り気で季節を知らせてくる。

 朝、畑の土を指でつまめば、夜の間に吸い込んだ水分がまだ残っている。

 浜に降りれば、魚の干し棚に影が落ちる角度が一日の仕事量を決めてくれる。

 俊道は、その土地の“時間の流れ”を理解し始めていた。

 理解というより、体に馴染んでしまったと言った方が近い。


 生活は単調だが、その単調さが安定を与えた。芋を洗い、木箱を修理し、網を干し台に掛け直す。

 最初は教わりながらだったが、数週間もすると、

 誰かの手が届かないところに気付いて動けるようになった。

 日本の訓練では教わらなかった種類の動きだったが、不思議と苦にならなかった。


 ある日、漁に出た帰りの男たちが、彼の働きぶりを見て笑った。


 「おまえさん、兵隊の手じゃねぇな。細けぇとこ、よう気がつく」


 冗談半分だったが、俊道はその言葉を真面目に受け取った。

 兵としての自分より、人としての自分が、ここでは活かされている。

 その実感が、迷いを少しずつ押し流していった。


 村の子どもが、修理した木箱の上に乗って遊んでいた。

 俊道は苦笑しながらも、その光景をどこか嬉しく眺めていた。

 自分の手が作ったものが、小さな安心につながっている。


 ――ここでなら、もう一度、生き直せるのかもしれない。


 そう思った瞬間、自分の胸の奥に何かが静かに落ち着いた気がした。


 夕方、庭先わかが台所で鍋をかき回しながら言った。


 「今日、漁の男たちが褒めてたよ。あんたの箱、丈夫だって」


 俊道は、少し照れたように目をそらした。

 「……そうか」


 その“短い返事”だけだったが、声には力があった。

 わかはそれを聞いて、胸の奥がほんの少し熱くなる。


 俊道の表情には、まだ揺れが残っている。

 しかしその揺れは、かつてのように行き場を失ったものではなく、

 少しずつ“選択”へ向かって収束する揺れだった。


 台湾に残る理由を、誰かに説明できるわけではない。

 ただ、帰る理由よりも“ここに留まる実感”が強くなっていった。


 ある日の午後、俊道は海辺の木陰で一人、網を繕っていた。

 風が涼しく、潮の匂いが鼻の奥で柔らかく揺れた。

 その瞬間、彼は初めて、自分の口から自然と出る言葉を聞いた。


 「……ここで、生きてみてもいいのかもしれないな」


 独り言のつもりだったが、近くで布を干していたわかの耳にも届いた。

 わかは振り向かず、ただ布の端をしっかりと手で押さえた。

 その仕草一つで、彼女の気持ちが分かる気がして、俊道は胸が温かくなった。


 その翌日から、俊道の働きは変わった。

 自分の仕事だけでなく、近くの畝の様子にも目を向ける。

 壊れかけた棚を見ると、道具を借りて直す。

 誰かが困っていれば、一言交わす前に腰を下ろす。


 誰かが指示をしたわけではない。

 ただ、ここで暮らす人間として必要だと感じたから動く。

 その姿勢が、徐々に周囲の信頼を形づくっていった。


 「庭先の旦那は、ほんに働き者だなぁ」


 近所の老婆が、わかにそう言った日の夜、わかは少しだけ笑った。

 旦那ではない。まだ夫婦ではない。

 しかし、その呼び方が不思議と嫌ではなかった。


 俊道自身も、わかとの距離が自然と縮まっているのを感じていた。

 恋という明確な形でもなく、義務感でもなく、

 ただ、毎日同じ場所で働き、食べ、眠るという生活が

 二人の間に静かな結び目を作っていた。


 決断は、ある夕暮れだった。


 浜に座り、空の色が変わるのを眺めながら、俊道は静かに言った。


 「……俺は、ここで働きたい。

  戻る場所がどう扱われているかも分からないし、

  名簿のこともあるけど……

  それでも、ここなら、生きていける気がする」


 その声は、海風よりも静かで、しかしどこまでも確かだった。

 わかは返事をしなかった。

 ただ、隣に座ってその言葉を受け止めた。


 夕陽が沈むにつれ、俊道の迷いはひとつ、消えていった。


 ――ここで、生きる。


 その選択は、未来を保証するものではない。

 だが、今日からの歩みを確かなものにする強さがあった。


 この時点ではまだ、二人の関係は名前を持たない。

 しかし、翌々月に訪れる「縁」は、この日の決意から静かに育ち始めている。



西暦一九四五年 三月〜六月 日本本土および周辺戦域の戦況整理**


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Ⅰ.総括(Overview)


本期間における日本本土および周辺戦域の戦局は、

**「防衛能力の体系的喪失」**と

**「国土持続機能の圧迫」**の二点に収束しつつある。


軍事的には、制空権・制海権を完全に喪失。

行政的には、都市基盤と生産力の断続的破壊により、

国家の持久能力が急速に低下。


ただし、本土中枢(政治・行政)は依然として統治機能を保持しており、

作戦継続は可能と判断される。


以下、各戦域ごとに報告する。


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Ⅱ.本土情勢(日本本州・九州・四国・北海道)

1.空襲状況


・米軍B-29による大規模焼夷攻撃:

 三月九〜十日の東京大空襲以降、

 主要都市へ連日の焼夷弾・爆弾投下が継続。


・工業施設の損壊率

 → 全国平均で 45%前後

 → 主要都市では 60〜80%損壊


・民間被害

 → 罹災者 約800万超(推計)

 → 食糧配給網に深刻な遅延


・鉄道および港湾の稼働状況

 → 鉄道:主要操車場に壊滅的被害、輸送能力は戦前比 30%台

 → 港湾:横浜・神戸など主力港湾が大幅損傷

 → 海上輸送は事実上機能停止


2.防空体制


・高射砲部隊の弾薬欠乏

・迎撃機は燃料不足および整備能力低下により稼働率 10%未満

・夜間防空能力はほぼ喪失


「迎撃は可能だが、継続不能」という評価。


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Ⅲ.南方戦域(フィリピン・沖縄・台湾)

1.フィリピン


前回報告の通り、

組織的抵抗能力は事実上消滅。


山岳地帯に籠る部隊が存在するが、

兵站は途絶し、戦闘能力はごく限定的。


米軍は同地域を

「後方基地化・治安確保任務」へ移行。


2.沖縄戦(四月一日〜六月)


・米軍上陸後、本島南部へ押し込まれる形で日本軍が後退。

・補給線は早期に遮断され、防衛線は各所で独立化。


人的損耗は極めて大きく、

六月時点では組織戦闘は維持困難。


米軍側資料に基づけば、

「日本軍は勇戦するも、火力差と補給断絶により消耗」が総括。


3.台湾


台湾は本期間において

日本に残された最大規模の生産後方基地。


・港湾:高雄・基隆は損傷あるが稼働維持

・空襲:本土ほど激しくなく、補修可能

・農業:バナナ・甘藷・米作が安定(ただし輸送問題で本土還流は限定的)

・漁業:沿岸漁業は継続可能、日本式乾物加工の導入が進む


台湾の“持続性”は、本土の食糧支援および燃料小規模供給における生命線。


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Ⅳ.北方戦域(満州・朝鮮半島・樺太)

1.満州・朝鮮の工業力


・電力・鉄鋼・車両の主要生産地として、条件付きでは稼働維持

 (ただし、ソ連参戦のリスクが日増しに高まる)


・陸軍の主力兵站拠点だが、

 海上輸送断絶により本土への供給がほぼ不能。


・朝鮮半島:中小規模の工業群は健全。

 (物語内での扇風機小型量産案はこの条件下で成立性あり)


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Ⅴ.海軍戦力(Imperial Japanese Navy)

1.艦隊の状況


・連合艦隊は実質的に壊滅

・残存艦艇は燃料不足により「出撃不能」

・潜水艦隊は壊滅的損耗により機能喪失


海軍の主任務は沿岸警戒・対潜掃海・疎開輸送補助へと完全に縮小。


2.燃料事情


・航空燃料:戦前比 5%以下

・重油:輸入ゼロ、備蓄のみ


もはや「戦力温存」ではなく「戦力消滅回避」段階と言える。


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Ⅵ.航空戦力(陸海軍航空部隊)


◎飛行機はある

× 飛ばせない


この矛盾が全て。


・稼働率:20%未満

・平均飛行時間:極端に不足

・予備部品:枯渇

・整備員:空襲・動員で不足


反撃能力はほとんど期待できない。


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Ⅶ.国家基盤(行政・民需生産・食糧)

1.行政機能


・中央官庁は継続して稼働

・地方行政は罹災と疎開で機能低下

・戸籍・住民管理は混乱(※死亡扱いで後に生還する例多数)


これは西野俊道のケースを読者へ自然に示せる土台。


2.民需生産


・家電:扇風機・ラジオ・モーター等は生産継続可能

・自動車:軽トラ規模は試作可能(ただし燃料なし)

・軽工業:布・加工食品・乾物は安定


“軍需偏重の反動”により、民生改良は事実上停止。


3.食糧


・本土:米不足深刻、麦・芋の依存増大

・配給:遅延・欠配多発

・台湾:余剰あり

・満州:輸送不可

・漁業:沿岸漁業は継続、遠洋漁業は壊滅


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Ⅷ.国民士気・思想的傾向


・空襲被害の蓄積により「反撃論」が増大

・同時に「疲弊による諦観」も強まる

・宗教的モチーフ(神風・生神)を国家が公式には使わず、

 しかし民間レベルでは高揚する現象が散見


━━━━━━━━━━━━━━━━━━


Ⅸ.総合評価


本期間の戦局は次の二点に集約される。


■① 日本の「戦う力」は急速に消滅


航空・海軍・輸送の回復は不可能。


■② 日本の「持つ力」は細く、しかし確実に残存


台湾・朝鮮・満州の生産力、民需小規模技術(乾物・家電・農産物)、

そして行政中枢。


この“わずかな残存基盤”をどう扱うかが戦争終結後の国の形を左右する。

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