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ifエピローグ「夏美&加恋route」-完-

「お、俺もぐっすり寝ちゃったなぁ。夏美はどうだった?」

「私もぐっすり寝たよ。疲れてたしー」

「だ、だよなぁ。朝までぐっすりだよなぁ」


 取り繕うように言った俺に、しかし夏美はこくんと一度頷いてから言った――とびっきりの笑顔とともに。


「……だったら私も。加恋ちゃんには負けないもん。えいっ♪」


 夏美は俺にくっついてくると、そのまま離れることなくくっついたまま歩いていく。

 まるで加恋に対抗するかのように。


「ふーん。ナツミン、やるぅ」

「加恋ちゃんこそー」


 俺を間にサンドイッチにして、2人の美少女が極上の笑顔を向け合っていた。

 いつの間にか2人の手は、俺の腕を抱きかかえるようにして腕を組んでいる。


 俺の右腕を夏美が。左腕を加恋が。

 まるでこれは自分のものだとでも言わんばかりに抱きしめてくる。


 もはや俺は2人から「好意という名の特別な感情」を向けられていることを、自覚しないではいられなかった。


 ふにょん、と。

 女の子の極上に柔らかい感触が俺の腕に押し付けられる。


 ふよふよ、ふにょん。


 こう見えて俺もお年頃な男の子なので、その素敵すぎる感触やら、じんわりと伝わってくる体温なんかに、ついつい意識が持っていかれてしまうのですが?


『――ったく。

 シャキッとしろよ、俺。

 俺は『オレ』でもあるんだぞ?

 オレが作り上げたクールな加賀見修斗なんだ。

 あんまダサいとこは見せんなよな?』


 そう、『オレ』が笑った気がした――。


 それはさておき。

 ここは通学路であり、今は登校時間である。

 人の目も極めて多い。


 ただでさえ夏美と加恋と一緒にいるってだけで、俺は意図せず悪目立ちしがちなのに。

 こんな風に腕を組んでじゃれ合っていたら、これもう言い訳不可能なのでは?


「えっと、その? 二人とも? なんていうか、ほら、近くないか?」


「えー? だってこの辺りは狭いからぁ、くっついちゃっても仕方ないでしょぉ? ねー、ナツミン♪」


「うん、そうだよ修斗くん。くっついちゃってもぜんぜん仕方ないと思うなー」


「まぁ、たしかに狭いけどさ……」


 ちょうどこの辺りは通学路のボトルネック的なところで、道幅が狭くなっているところでは、あるっちゃあるんだがな?


「うん、そうだよぉん。ねー、ナツミーン♪」

「だよねー、加恋ちゃん」


「なんか思ったより仲がいいんだな」

 普通こういうのって、もっとギスギスするような?


「思ったより、ってなにぃ? アタシとナツミンはマブダチだよぉ?」

「うんうん。趣味も合うしねー」


「ねー♪」

「ねー♪」


「そ、そうか」

 何の趣味が合うかは、この際聞かないでおこう。


 こうして俺は右手に夏美を、そして左手に加恋を。

 学校でも人気の美少女2人を、文字通り両手に花にしながら登校した。


 とても気恥ずかしくはあったが、だけど決して嫌なわけではなかったのは言うまでもない。


 とまぁ、こうして。

 俺の恋愛アンチな高校生活は終わりを告げ。


 俺は夏美と加恋の2人の美少女たちから、好意を寄せられることになってしまったのだった。


―――――――


『俺が恋愛不感症になったわけ。~俺を恋愛アンチにした元カノが隣の席に座っている。今度は友達になった~』


第六章if「夏美&加恋route」-完-



ラスト1話、おまけのアフターSSがあります!


ここまで読んでくれた皆さん、ぜひラスト1話を楽しんでくださいね♪(*'ω'*)

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