表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
85/92

エピローグ「夏美 True End」

 ふじパーで遊んだ数日後。

 俺たち藤ノ宮高校1年生は、新入生球技大会に参加していた。


 運動場ではソフトボールが。

 そしてここ体育館ではフットサルが。


 ともに男女混合の特別ルールにて行われている。


 今は俺たち1年1組と、1年5組の試合の真っ最中だった。


 スコアは4―4の同点。

 残り時間はもうわずか。

 副審がチラチラとストップウォッチに目をやっているので、おそらくラストワンプレー。

 ボールが外に出たらその時点で試合終了だ。


「修斗くん! こっち!」


 コートのほぼ中央でフリーでいた夏美の声に、素早く反応した俺は、左サイドライン際から左足でへろへろパスを送った。


(男子は利き足を使うとファウルになる特殊ルールがあるのだ。俺は右利きなんで、左足しか使えない)


 それでもかなり練習したので、


超へろへろ

ちょっとへろへろ


 くらいには進化している。


 夏美はパスを貰うと足裏トラップでピタリと止め、これまた練習通りに間髪入れずに右サイドにボールを展開する。


 そこには加恋がいて、ボールを受けた加恋はするするとライン際をドリブルで駆け上がり、コーナー付近でグラウンダーパスで鋭く中央に折り返した。

(加恋は運動神経もかなりよく、フットサルもそつなくこなす)


 そしてゴール前・中央には、これまた練習通りに夏美が走り込んでいて、ドンピシャでダイレクトシュートを打つ――振りをしてボールをスルーした。


 ディフェンダーとキーパー(フットサル用語ではベキ、ゴレイロと言うらしいが、正直伝わらないので、みんな馴染みのあるサッカー用語を使っていた)は完全に夏美の動きに釣られてしまい、ゴールが瞬間的にがら空きになる。


 そしてこれも練習通り、ゴール前・左ポストの辺りにいた俺は、


「シュート、シュートだよぉ!」

「修斗くん、打っちゃって!」


 加恋と夏美の声援を耳にしながら、がら空きのゴールに、丁寧に押し込むように左足でボールを蹴り込んだ。


 ピッピー!

 審判役のサッカー部員から、ゴールを認定するホイッスルが盛大に鳴り響く。


「よっしゃぁ!」


 本日の初ゴールを決めた俺は、興奮そのままに力いっぱいのガッツポーズを取った!


「修斗くんナイシュー!」

「夏美もナイススルー」


「いぇい!」

「いぇい!」


 ゴール前で俺と夏美がパンッ! と歓喜の両手ハイタッチをしていると、


 ピッピッピーー!


 続けて試合終了を告げるホイッスルが鳴って、これにて試合終了。

 5-4で俺たち1年1組の勝利だ! 


「うぉぉ! やったぞ」

「俺たち勝ったよ!」

「んだんだ!」


 選手交代で今は外に出て、休憩がてら応援してくれていた細川たちが、大盛り上がりに盛り上がる。


 そしてコートの中では、


「2人とも息ピッタリじゃん♪ 愛のツープラトンって感じぃ? やーん、ラブーい♪」


 俺と夏美の所に加恋が近寄ってきて、軽くイジってきた。


「もぅ加恋ちゃんてばっ」

「ほんと女子って恋バナ好きだよなぁ」


「とかなんとか言いながらぁ、2人ともまんざらでもなさそうだけどぉ?」


「えへへへ……」

「ま、まぁな」


 つまりはそういうことだった。


 なんていうかほら?

 ついつい、2年間の空白を埋めようとしちゃうっていうか?


 バカップルとは言わないまでも、気付いたら空白をお互い取り戻そうとしちゃうんだよなぁ。


「ま、いいけどねぇ。いろいろあったみたいだし。それよりぃ? シュート、シュート! って言いにくいよね」


「すっげー話が飛んだな……」


 次から次へと話題を提供してくる加恋のトーク力は、球技大会でも健在だ。


「あ、実はそれ私もちょっと思ったかも」

「でしょでしょ?」


「修斗って名前が、どうにも悪さをしちゃうよな。シュートのあるスポーツにはちょっと向いてない名前だ」


 話をしながら、俺たちはコートを後にする。

 入れ替わりで次に対戦するクラスの面々がアップを始めた。


 紆余曲折の既に夏美と2年ぶりに付き合うようになっても、日々の学校生活は「だからどうした?」と言わんばかりに、こうして変わることなく続いている。


 だけどフットサルのコンビプレーで息が合うようになったりと。

 夏美が彼女になったことで、俺の学校生活は今までと少し違った色合いを持ち始めていた――青春という名の鮮やかな色合いを。



『俺が恋愛不感症になったわけ。~俺を恋愛アンチにした元カノが隣の席に座っている。今度は友達になった~』


第六章「夏美 True End」-完-

ここまでお読みいただきありがとうございました~!

夏美とのハッピーエンド、見届けていただき感謝です♪


評価(★★★★★)を入れてもらえると嬉しいです!

(★が入るとすごく読まれるようになるんです!)


この後、キャラ設定を1話やってから、第六章IF「加恋&夏美 End」をやります。

いわゆるマルチエンドですね。


短めになる予定ですが、加恋ファンの皆さんにも喜んでもらえればなと思います。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ