表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

63/66

59.逆転のために


 ラーグがリートの身代わりになったのだ。

 しかし、ラーグの剣、そして加護の結界も破られ、公爵の斬撃はその生身の身体にまで達した。


 ――――赤色のしぶきが舞い上がる。


 そしてそのまま斬撃の衝撃が、盾になったラーグとその後ろで守られていたリートを諸共後方に吹き飛ばした。


 地面に叩きつけられる二人。


 リートは起き上がって、盾となったラーグを見る。


「ラーグッ!!」


 加護の結界を破られ、その生身の身体に斬撃を受けたラーグ。

 傷は浅く、かろうじて臓器には届いていなかった。

 しかし、流血はひどく、今すぐ治癒しなければ命が危ない状態だ。



「……父上は、こんなことをしてまで権力が欲しいのですか」


 リートは思わず父にそう問いただす。


 聖騎士になり、騎士団長にまで上り詰めた父。

 だが、その過程で一体どれだけの人間を切り捨ててきたのだろうか。

 人々を守る存在であるはずの騎士でありながら、こうして罪のない人々を切り捨ててきたのだ。


 だが、公爵は高笑いして答えた。


「バカなやつだな。騎士団長ファーストになるっていうのはな、そういうことなんだよ」


 この世界で上り詰めるには、他人を倒して上り詰めるしかない。

 それが、リートの父の言葉であった。


 ――それで、リートは父が変わらないことを悟った。


「リート……」


 と傍らでラーグがリートに視線を送った。


「お前は逃げろ」


 せめてリートだけでもと。


 その様子を見た公爵がまた高笑いした。


「安心しろリート。お前も、その死にぞこないも、すぐに殺してやる」


 公爵はそう告げてから、剣を引いた。

 次の攻撃が放たれれば、今のリートに勝ち目はない。


 だけど、


「――俺は負けるわけにはいかない」


 ――――だから。


「悪い――――」


 そう呟き、傍らのラーグに向き直る。


「――――一発殴らせろ!!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] お帰りなさい、再会楽しみにしていました! コミカライズも含め、今後を楽しませていただきます
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ