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サークルワールド HERO ~一期一会編~  作者: 葱原龍乃介
第九章 森の中の激闘
73/90

思考、目覚める『悪魔』




 ―――皐月(さつき) 28ノ日(にじゅうはちのひ) 日魂日(にちそうび) 午後2時43分―――





「俺達は…『逃げ』も『隠れ』もせず…正面切って戦う… …『()()』ではなく…『()()』だ…!」

「まかせろ!! 俺がその『侵入者』ってやつを

「待てアレス…まずは()()行く… お前らは俺の『()()』を待ってから動け」

シードは動き出そうとしたアレスを止める

「いいか? しばらくしたら俺が上空に向けて『風の塊』を打ち出して『合図』を送る… その『風の塊』が『3()()』ならここで『全員待機』だ…それが『2()()』なら『2~3人ここで待機』…『1()()』なら『1人だけ待機』するんだ…分かったな? 必ずそれに従って動けよ? とにかく合図が来るまでここで

「ちょっ…ちょっと待ちなさいシード!? なんであなたの合図を待たなきゃいけないのよ!? その『全員待機』とか『2~3人』とか…意味が分からないんだけど!? 第一…あなた1人で行くなんて危険よ! 私達も付いていくわ!」

シードは(あき)れた表情で首を振る

「…理由を言ってる時間は無い…だから簡潔に言うぞ? 『20人程度の小集団』なら、必ず2~3人は『()()()』が居る…陸王(りくおう)の私用部隊を率いる実力を持つ『実力者』がな。 そいつらの目的が『教会に住む人物達』という可能性は高いが…『教会そのもの』の可能性も少なくはない…だがどちらにせよ、その『実力者』自身が直接ここに来る可能性が非常に高い… だからこそ、このメンバーの中でも()()()()()()()()()が先にやつらを見定める… そこでお前らに合図を送ってその通りに動いてもらう…その時に、出来る限り戦闘能力が高いやつを俺が仕留(しと)める…保証は無いけどな… 理解したか?」

「………」

まるで苦虫を噛み潰したような顔をするミーシャ

かなり納得がいってない

そして理解出来なかった

シードはふぅっ…っと小さなため息をつくと、チラッとアレスを横目で見てミーシャに小さな声で耳打ちをする

(…あくまで俺の予想だが…このあとアレスが『自分勝手な行動』をするんじゃないかと予想している…そうなった時、アレスの後をこっそりと付いていってくれ…()()()()1()()()()()()()()って状況ならなんでもいい… その時、敵の一部と交戦すると思うんだが…それが『()()()』ならばミーシャも参戦してくれ… 『1対1』とか『2対1』なら別にほっとけ…()()()()1()()()()()()()()()だろう。 運良く『実力者以外の団員全員が相手』…なんてシチュエーションなら、なんとしてでも全員倒せ…なんならスイも一緒に連れて行っても構わない…分かったな?)

それだけ言うと、シードは全員に向かって『頼むぞ』と言って森の中へと走って行った

…数秒すると、もうシードの姿は見えなくなった

「…アイツ…一体なんなんだ? 本当にテメーらの仲間なのか?」

「ふぅ…それがそうなのよね… あきれるでしょ?」

ジンビスとミーシャがそう言う中、スイとイェロンは考えていた

「「………」」

「…?どうしたの2人共…?」

ミーシャが気になって尋ねる

「やっぱりシードはすごいよな!」

突然アレスが声を出す

「ああ? なにがスゲーんだ?」

ジンビスがアレスに尋ねる

「だって俺達の事を考えて『1人で行く』って言ったんだろ? 俺でもそうしたけど、シードは俺達に『()()()()()を『()()()()()()()()()()()んだからすごいよな~! 俺じゃ出来ないもんそんなこと…」

「?? だから…それのなにがスゲーんだよ?」

「『実力者』は絶対この『教会』に来るんだろ? その人数をシードが教えてくれる…ってことは、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ってことじゃん! もし『実力者』が1人でも俺達全員がここに居たら、シードが何人か倒すっていっても全員じゃないから…ここでたくさんの人が戦うことになって、教会を守りながら俺達は戦うってことになるでしょ? そしたら『大きな攻撃』とかされたら守りきれなくて全員やられるかもしれないじゃん! だからなるべく『1対1』の戦いが出来るように人数を調節して、最低限の人数をここに残してあとの人は逃げながらもどんどん敵を減らしていく…シードはそう考えてるんだろ?」

「……???」

「な…なるほどね… 私達は彼らと『戦う』事を選んだけど、『()()』じゃなくて『()退()』させれば勝ち…なら、不意打ちでもなんでもいいから『とにかく戦闘出来る人数を減らす』事が出来れば、その『実力者と戦闘出来る最低人数をここに残す』だけで、『撤退に追い込む』事が出来るって訳ね…!」

「…もしも『教会に必要以上の人数を待機』させてしまったら…『教会を守る人数』が増えても…同時に相手の『()()()()()()()()()()()()()()』ことになってしまいます… 相手の人数が多いので…『範囲攻撃』や『同時攻撃』をされる可能性があります… そうなってしまった時…わたしたちでは守りきることができない…そうシードさんは考えたんですね…?」

「戦力を分散させて…例えばミーシャさんとスイちゃんが()()()()()()()()()()()()()()()…例えばジンビス君が1人でその『実力者』の1人を倒しに行く…そうやってこの教会に辿り着く団員や『実力者』を減らして行けば…獣人騎士団の人達を『撤退』にまで追い込む事が出来るかも知れない…そうシードさんは考えられたのですね…?」

(…ていうか…なんでアレスはこういう『戦闘』に関しての『閃き』とか『理解』が早いのよ…?)

あくまで5人の予想の範囲…だが、この予想が外れている訳ではない

その『証拠の一つ』が、()()()()()



フオォォォッッ………



「…! あれは…!」

「あっ…シードの言ってた『風の塊』!?」

「…『2つ』…ですね… ということは…」

「『2人はここに残る』…ってことか?」

その『風の塊』が見えたと思ったら、急に落下して行って見えなくなった

「…つーか…アレはなんなんだ?」

「あの『風の塊』は下位魂術(かいそうじゅつ)の1つ…『エアロバッシュ』ね。 地面から『風の塊』を3つ(つく)り出して、その高度を自由に操作した後に任意の場所に着弾させる魂術(そうじゅつ)なの。 シードさんはその『高度を自由に操作出来る』点を上手く使って、私達に合図を送る方法を選んだのかと…」

「やるわねシード…魂術なんてあんまり使わないはずなのに…」

「…そうですね…シードさんは『槍』での戦闘が主ですので…」

しかしシードの事で話している暇は無かった

この『次』について迅速に行動しなくてはならなかった

「とにかくこの教会に残る人を決めなくちゃね…!」

「…私はここに残ります… シスターや子供達が逃走準備のためにまだ教会に居ます…皆を見送って、その逃走経路も森に配置した設備で操作する必要もありますし…」

「…なら当然、俺も残る。 イェロンを守るためなら当然だろ。 テメーらにゃ任せられねーからな」

ミーシャとスイは同時に(うなず)

「分かったわ…それで大丈夫よ。 じゃあ私達はここから進んだ先の所で防衛線を張って、敵を少しでもいいから減らして来るわ…! もちろん、やられなんてしないから安心して…逃げながらでも戦ってやるわ…!」

「…ここはおまかせします… よろしくお願いします…!」

……………

「……ちょっと待って……」

ミーシャの顔が青ざめる

「……ちょっと………()()()()()()()……?」

今さっき、つい先程、今しがた、さっきまで、()()()()()()()()()()()()()()

気を付けていたはずなのに…こうなる事を予測出来たはずなのに…

『やっぱり』居なくなってしまった

「スイちゃん!! どこに行ったか分かる!?」

スイは首を横に振る

「…いいえ…わたしは見ていません…!」

「やっぱりシードの言った通りになったじゃない! あ~…もう!! スイちゃん!」

ミーシャは腰に付けた『単発小銃(ピストル)』を抜き、上空へと銃口を向ける

「『凪固場弾丸(カームリッドバレット)』!!」



ドォフュッッ! ドォフュッッ! ドォフュッッ!



合計3発、ミーシャは空中に向かってピストルを撃つ

風を纏った弾丸が空中に放たれたと思うと、発射されて一秒後にボゥッ!!…っと、弾丸が小爆発して膨張した

ちょうどハンドボール程の大きさになった薄緑色のソウルの塊が、空中に固定されて(とど)まった

ちょうど片足が乗れる程の大きさである

それを3発…まるで『階段』の様に段々と撃っていった

一番上の『風の塊』は4~5メートル程の高さで留まっており、『風の塊』を次いで乗って行けば辿り着ける高さであった

もちろんソウルで強化した肉体であれば

「スイちゃん! 『一番上』まで行ってちょうだい! そこからアレスを探して!」

「…わかりました…!」

スイは頷き、ピョンピョンと跳んで行って軽々と一番上まで辿り着く

そして器用に片足だけで立ち、バランスを取りながら周囲を見渡す

3メートル程もある森の木々よりも高い位置であれば、アレスを見つけるのは簡単だった

「…! 見つけました…! ここから北の方角です…!」

スイはアレスの位置をしっかりと確認すると、バッ!…っと高く飛び跳ねて、空中でソウルを足に纏うとヒラリと体勢を整えて地面にシュタッ!…っと着地した

あの高さから飛び降りて無事なのは、スイの身体能力と身軽さとソウルの練度の高さが成せる技だろう

そうして着地したスイとミーシャは走り出した

「スイちゃん! 早くアレスと合流するわよ! 何かやらかす前に止めるわよ!!」

「…はい…!」

ものの数秒で、2人の姿は見えなくなった

「「………」」

その後ろ姿を、ジンビスとイェロンはボーッ…っと見送るしかなかった



そして―――












 ―――皐月(さつき) 28ノ日(にじゅうはちのひ) 日魂日(にちそうび) 午後3時18分―――




「…兄さん…あれは…」

「ああ…『目的の場所』だ…」

ブルールとフレールは『教会』へと辿り着いた

少し(ひら)けた場所に建つ教会…2人の目的地である

だがそんな教会の前に、2人が居た

「マジで来やがったか…しかも2人… ()()()が予想した通りじゃねーか…なんつー頭してやがんだ…」

「うん…シードさんはきっと()()()()事を予測してたのかも…」

()()』に納得する2人

しかしそんな暇は無かった

ジンビスは背中に背負った『十字架』をウェポンホルダーから取り出す

十字架の下に伸びた部分が(つか)になっており、そこを持って十字部分をハンマーの様に振り回すジンビス

「かかって来いや騎士団共…! 俺がテメーらをブッ倒してやらぁ…!」

そしてイェロンは首から下げた『十字架が3つ繋がったネックレス』を軽く握る

そのあと両手を組んで、祈る様な体勢を取る

するとイェロンからソウルが(ただよ)い始める

「あなた方の『目的』は分かりません… ですが…これ以上この森を…私達の『家』を…『家族』を…! 壊させる訳にはいきません…!」

対照的に、ブルールはゆっくりと真上に右手を上げた

その手に、ブルールの身の丈よりも大きな朱槍(しゅやり)が現れ、軽々と片手で振り回す

そして切っ先をジンビスに向ける

「安心しろ…俺達の『目的』はお前達だ… 大人しく俺達に捕まれば痛い思いはしないだろう」

更にフレールも胸の前に右手を広げる

するとその右手に『サンドスワロー.50AE(フィフティーエーイー)』が現れた

銃としてはそこそこ大きな銀色に光る銃…その銃口を軽くイェロンへと向ける

「…あまり気は進まないんだけど…抵抗するなら撃つよ… 覚悟してほしい…」

ジンビスは軽く笑う

「ハッ! どーせ抵抗しなくても撃つんだろ? なら…先にテメーらを俺がブッ倒してやるよ!」

イェロンは教会を軽く横目で見る

「教会に居たシスターと子供達は全員避難しました… それでも…教会を破壊なんてさせません…!」

ブルールは大きく槍を()ぎ払う

「俺達はお前達を捕まえればいい…教会を破壊する必要は無い」

フレールは引き金に指を掛ける

「大人しくする気は無いんだね… じゃあ…しょうがない…」

ブルールとフレールは目付きが鋭くなる

「「容赦(ようしゃ)はしない…エルフの『(ほこ)り』にかけて…『全力』で仕留(しと)める…!」」

ジンビスとイェロンは『覚悟』を決めた

「「俺達(私達)は負けねー(ない)…『全力』でブッ倒す(戦います)…!!」」







―――先に仕掛けたのはフレールだった

「…先ずは『様子見』だよ」



ドォンッッ! ドォンッッ!



フレールの持つ銃『サンドスワロー.50AE』から放たれた弾丸は真っ直ぐイェロンを(とら)えた

ミーシャの持つ両銃もそうだが…『サークルワールド(この世界)』の銃は『現実世界(こちらの世界)』とは違って、『火薬を使用する機構』でも『鉛玉を使用する仕様』でも無い

だからこそ、弾速も速くなければ威力も高くない

それでも放てば()()()()()()

それでも当たれば()()()()

それがイェロンに向かって行った

「オラァッ!!」

しかし()()をジンビスは()()()()()()

腕にソウルを纏って、イェロンを守る様に腕を出す

2発ともジンビスの腕に直撃する

「…! あれを受けるのか…!」

フレールは驚く

前述の様に速度も威力も十分にある

それをたった片手で、しかも弾丸の射出速度と命中場所を正確に捉えて防いだのに驚いた

「『器用』だな…」

しかしブルールはそれを予期したかの様に、その手に持つ朱槍の矛先にソウルを纏い、それを思いっきり振り下ろして『ソウルの斬撃』を飛ばす

ゴオォォッッ!!…っと大きな斬撃が、ジンビスに向かって飛んで行く

だが、グッッ…!…っとジンビスは足に力を込める

その手に巨大な『十字架』を握り締めて

その『十字架』にソウルを纏わせて

「ラアァァッッ!!」

振り下ろした



ドゥバァァァッッ!!!



大きな衝撃と音を周りに響かせながら、斬撃を打ち消すジンビス

その顔にはまだまだ余裕が見えた

それどころか()()すらも浮かべていた

「甘ェ甘ェッ!! コッチから行くぞおォラァッ!!」

振り下ろした十字架を軽々と持ちながら、その足で一気に地面を蹴る

そしてブルールとフレールの元へと駆け寄る

(…あの『十字架』を持ちながらここまで速い動きをするのか…!)

ブルールは感心する

それでもブルールにも余裕があった

朱槍を『突く』体勢で構える

ただ『真っ直ぐ』『向かって来ている』だけ

対策は簡単だった

「ハァァッ!!」

とても2メートルもある槍とは思えない程、速く『突く』ブルール

ビュオォッッ!…っと槍が空を切る

常人であれば、これを避けきる事は出来ない

それほど速い動きだった

()()()()()()()()()()()()()()

()()()()()()()()

槍の当たる直前、(わず)かに右にギリギリで回避した

(ほほ)の真横を通る大きな朱槍…ギリギリで回避『出来た』ではなく『した』

そうして無駄な動きをせず、かつ相手の(ふところ)に素早く入り込むのが目的なのだろう

「…! 兄さ

「遅ぇッ!!」

()()()()()()()()()()()()()()()()()

そこから更にジンビスは『加速』した

元々全身に纏っていたソウルの力もあり、その速さにブルールは付いていけなかった

空いた右腕で思いっきりブルールの腹へ打ち込んだ



ドグォッッ!!



「グッッ…ウグッ…!」

その衝撃はブルールの体をのけ反らした

かなりの衝撃であった事は、ブルールの痛みに(ゆが)む表情ですぐに分かった

歯を食い縛り、必死にそれに耐える

「兄さんっ!」

ジャキッ…っと、フレールは銃口をジンビスに素早く向ける

直ぐに銃の引き金を引く

しかしそこに弾が発射されるのを予想していたかの様に、素早くバックステップを行いそれを回避する

「単純だなオイ!」

連続してバックステップを行いながら、先程手離した十字架を回収する

パシッ!…っと十字架を持ち、そのまま下がってイェロンの居た所へと戻る

「グッ…! 中々…腕力は高いな…!」

ブルールはジンビスに殴られた所を片手で押さえながら、体勢を立て直す

「兄さん…! 大丈夫かい…!?」

だがそんな心配をしている余裕は無かった

「「!!!」」

ブルールとフレールは同時に()()()()()()()

彼女からソウルが溢れ出ていたのだ

祈る体勢から組んだ両手を広げて前に出し、目をキッ!…っと見開いて2人を(にら)んだ

そして()()が放たれた

「『エンバーファルマ』…!!」

両手のひらから放たれた『それ』は、例えるなら『()()』そのものだった

渦巻く巨大な風の塊…周囲の木々と同じ大きさを持つ『竜巻』そのものを、イェロンは放射した

ジンビスはイェロンの放つその『魂術(そうじゅつ)』を待っていたかの様に、サッと横へと避けてイェロンの射線を通す



ズゴゴゴゴゴゴオォォォッッッッッ!!!!



「「……!!!」」

2人は何か声を上げる前に、その竜巻へと呑み込まれた

バキバキバキッッ!!…っと木々を薙ぎ倒していくその竜巻…

威力は申し分無い

その様子をジンビスは笑いながら見ていた

「ハッ…! あいかわらずスゲー威力だな…! あの短時間でよくこれだけの威力を出せるもんだ…」

「………」

イェロンはすかさず、次の『魂術』を繰り出すべく『練魂(れんそう)』を始める

「ん…? オイオイ…まだやってねーのか…!?」

イェロンは小さく頷く

「うん…! まだ…『気配』がする…!」

…イェロンの放った魂術は威力は凄まじく、地面を何かの重機でえぐったかの様な『跡』が付いてしまう程である

それをまともに受けて、正直無事ではないだろう

しかしイェロンはそう言っている

ジンビスは油断せず、イェロンの隣へと立ち、その大きな十字架を手に持って構える

すると竜巻が通った道の横の木々の間から、ブルールが朱槍を担いでジンビス達の所へと走って行った

とてもあんな大きな朱槍を持ってでは走れないはずだろうという速さで向かって行く

「ジャマ…すんじゃねーよ!!」

ジンビスは十字架を振りかぶる

しかし…



ドォンッッ!!



「!!」

唐突に放たれた弾丸…ブルールが出てきたすぐ近くの木の後ろから、大きな弾丸がイェロン目掛けて飛んできた

バチィィンッ!!…っと、振り上げた十字架を下へと薙ぎ払う様に振り下ろして、イェロンに当たりそうなその弾丸を(はじ)

「遅い」

ジンビスはその十字架を向かって来るブルールに対して振り下ろそうとしていた

だがイェロンを守るために、それをイェロンの方へと振り下ろした

よって体勢が崩れたジンビスに攻撃を当てるのは簡単だった

特に、槍を横に真っ直ぐにして突き刺す…なんて事は、ブルールにとっては簡単すぎた



ドゥシュッッ……!!



「ッッ…ぐぉあっ!!」

ブルールの朱槍がジンビスの腹を捉えた

しかし槍はジンビスを貫かなかった

それはジンビスが腹部に大量にソウルを纏った事…そして()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()から…

槍先に『打撃属性のソウル』を纏わせて、あくまでジンビス達を『生け捕り』にしようとしたから…

だから槍は貫かなかった

それでも威力は高かった

それこそジンビスが後方へと軽く吹っ飛んでしまう程に

吹っ飛ばされて地面に打ち付けられるジンビス

そんな時でも冷静に、そして迅速に『魂術』を放つイェロン

むしろそう言った状況だからこそである

「『ホーリーウォームル』!」

再び両手を前へと広げたイェロン

今度は何が出るのかと思ったが、そこからは何も放たれなかった

代わりに、()()()()()()()()

「……!!」

ブルールは咄嗟(とっさ)に跳び退いて後退する

イェロンを中心として、イェロンの前の地面から『()()()』がせり上がった

横に10メートル、厚さは3センチ…そして高さは3メートル程の『光の壁』を、イェロンは発生させた

決して厚かったり高かったりする壁では無い

しかしこれは後退せざるを得なかった

『光属性のソウルの壁』…しかも中位魂術(ちゅういそうじゅつ)…とてもじゃないが、簡単に突破出来る訳が無い

余計な労力とソウルを使わないためにも、ここは下がった方が得策なのは分かりきっていた

「………」

ブルールはバッ!…っと左手を広げて横に出す

それは、後方に居るフレールに向けた『そこで待機』という合図だった

「……」

木の後ろからそれを見ていたフレールは、コクン…っと頷いた

(……さあ…どう動くか…?)

ブルールはある意味『()()』していた

自分達よりも年下で戦闘に関する練度も低い彼らが、戦闘を主とする自分達にどれほど()()()()()事が出来るか…『期待』と『興味』があった

――一方、イェロンとジンビスには()()()に応えられる自信は無かった

『光の壁』の内側…そこで2人は『次の一手』を打たなければいけなかった

「…ジンビス君…! どうするの…!?」

「いってぇな…!! クソ野郎が…!」

ジンビスは十字架を握り締め、槍の当たった腹を押さえながら立ち上がる

「イェロン! ()()を頼む!! 一気に決めてやらぁ!!」

「…うん! 気を付けてね…!」

ジンビスは『光の壁』へと走り出す

すると、シュゥゥッッ…っと音を出しながら『光の壁』が徐々に消えていく

時間にして5秒程…強力な防壁を目の前に発生させる魂術ではあるが、効果時間はそれほど長くはない

壁が消えたと思ったら、すでにジンビスはブルールと対峙していた

「行くぞオラァッ!!」

ブルールは低く腰を落とし、迎撃体勢を取る

雄叫びを上げるジンビスが、巨大な十字架を振り上げる

「『爆撃衝(ばくげきしょう)』ッ!!」

するとジンビスは十字架の『柄』の部分にソウルを流し込んだ

正確に言えば、十字架の柄の先端部分に取り付けられた…『()()()()()()()()()()()()』にソウルを流し込んだ

すると次の瞬間、思わず耳を塞いでしまう様な大きな『爆発音』が鳴り響いた

しかしそれに反応する前に、ブルールは目の前の出来事に反応せざるを得なかった

なんと、ジンビスが振り上げた十字架が普通に振り下ろしたとは考えられない程のスピードで振り下ろされて来たのだ

『防ぐ』や『受ける』等の考えはもちろん無い

ブルールは素早いバックステップでそれを回避する

ドズゥンッッ!!…っと、勢いよく振り下ろされた十字架が土の地面を(えぐ)り、大きくへこんでヒビを入れる

当然ジンビスはこれでブルールを倒せるとは過信していない

振り下ろされた十字架を素早く持ち上げ、その先端をブルールに向ける

「!!」

ブルールはそれを見た時、()()()()()()()()()()()()

ジンビスはニィッ…っと笑い叫ぶ

「『爆撃波(ばくげきは)』ッ!!」

再びジンビスはソウルを『半球体の赤い宝石』へと流し込む

その瞬間、十字架の先端から()()()()()()()()

燃えたソウルの衝撃波の塊…言い換えれば『燃えた弾丸』が、十字架の先端から撃ち出された

よく見ると、十字架の先端部分には『穴』が空いていた

もっと分かりやすく言えば、『銃口』が埋め込まれていた

十字架の内側に『銃口(それ)』が埋め込まれているため、外から見ただけではそんなのがあるとは分からない

銃口を真っ直ぐに向けられたブルールは、それを見て始めて気付く事が出来た

銃撃を恐れたブルールだが、弾速はそれほど速くは無い

ブルールは落ち着いてそれを避ける

ジンビスもそれを当てる気…もとい、当たるとは思っていなかった

牽制(けんせい)するための一発…そう思うのが普通だった

それは流れるように次の動作をするジンビスを見て、そう思うのが普通だった

「『爆攻衝(ばっこうしょう)』ッ!!」

ジンビスはサッと十字架の先端を自分の真後ろへと向ける

さながら、腰に付けた鞘に剣をしまうかの様な体勢である

そしてソウルを再び柄の先の赤い宝石へと流し込む

ドォウッッッ!!…っと勢いよく放たれた爆発で、ジンビスの体は宙に浮いて吹き飛ばされる

何キロあるか分からないが絶対に重いであろう十字架ごとジンビスは飛び、ブルールへと突撃する

「『ショルダータックル』か…!?」

ブルールを真芯に捉えて狙ったその攻撃は、ブルールに勢い良く当たった

ドグォッッ!!…っと鈍い音を出して、重い一撃と衝撃がブルールを襲う

(…手応え()ー…!!)

『音』は良かった…が、肝心の『威力』が低かった

ブルールはその体にソウルを多く纏わせていたために、ジンビスの砲撃による加速を付けた一撃は十分な威力を発揮出来なかった

しかも――

「フンッ…!!」

ブルールはしっかりと地面に足を付けながら、ズザザザザッッ!…っと地面を擦りながらその衝撃を()()()

つまり、『受け止めている』のだ

『余裕』…ではなく、()()()()()()()だからだ

『獣人騎士団団長』…その称号に合う戦い方を当然するに決まっている

そして、()()()()()

「甘いな…」

ジンビスを受け止めたブルールは、そのジンビスに向けて右足を振り上げた

そしてソウルで強化した『膝打ち』をジンビスに喰らわす



ドグッッ!!




「ブグぅッッ…!!」

強烈な膝打ちを腹部に喰らったジンビスは、その威力をソウルで完全に打ち消す事は出来なかった

上空へと打ち上げられてしまう

そこへ――

「『ストライク』」



ドグォンッッ!!



森の木陰から銃弾が飛び出した

しかも、()()()()()()()

それが空中へと舞い上がったジンビスに直撃する

「ガァハッ…!!」

バァンッ!!…っと痛い音がそこに聞こえる

威力は申し分無し…風属性のソウルで速度・威力が増した銃弾は、誰が見てもその攻撃力の高さが分かってしまう

フレールは『エルフ』…一部の人にしか持って産まれてこない、ソウルを特定の属性付きソウルへと変える力を持つ『特殊な細胞』を持っている

しかも、おそらく『風』以外のソウルも持っている

獣人とはいえ、これはかなり特殊で特別である

あのシードは『風』と『治癒』…対してフレールは――

「『バーンストライク』、『シュトロークラウス』、『ラークラインド』」

フレールは銃を両手で持つ

そして三発…ジンビスに向けて撃った

一発目は風属性のソウルを纏った火属性のソウルの弾丸…二発目は雷属性のソウルを纏った水属性のソウルの弾丸…そして三発目は、光属性のソウルと闇属性のソウルが混じりあった弾丸だった

()()()()()()()()()()()()()()()()

()ける弾丸…(しび)れる弾丸…(むせ)ぶ弾丸…

低威力な訳が無かった



ジュドゥッッ…!!

バァリバァリバァリッ!!

ズゾゥゥッッ……!



「ぐっ……あァッッ…!!」

腹部、顔、左腕…

声すら出なくなる

「『グロードァ』」

そこへ、ブルールの追撃が入る

朱槍の矛先へソウルを凝縮し、それを一気に放つ

真上に居たジンビス目掛けて、矢尻(やじり)が飛ぶ様な形でソウルが放たれる

通常ならば当たった対象は腹部に穴が空くだろうが、もちろん『打撃属性』である

例えるならば、腹部に強烈なボディーブローを喰らった様な形である

絶対に痛いだろう

だが真に恐るべきは、2人のコンビネーションである

ジンビスを打ち上げたブルールに対し、そのジンビスにすかさず追撃を放つフレール…更にそこに追撃を放つブルール…

この2人がどれだけ相性の良いかが誰でも分かる

それらを喰らったジンビスは一溜(ひとた)まりも無かった

「…ぁっ……がぁ……」

特にブルールの放った『グロードァ』が決め手になったのか、その直撃を受けてジンビスは吹き飛ばされる

しかも、()()()()()()()()()()

後方…イェロンが居る付近へと飛ばされたジンビスへ、ブルールは槍を振りかぶる

「『ブロードァ』」

そして、一気に降り下ろす

槍から斬撃が放たれた

アレスの『斬翔剣(ざんしょうけん)』と同じ性質の技である

放たれた『斬属性のソウル』は、真っ直ぐにジンビスを

()()()()()()

「『ライブェアラス』!!」

イェロンの声が響いたと思ったら、突如地面から『雷属性の光の柱』が昇った

『雷光』とも言える様な高密度のソウルが吹き上がった

それがジンビス目掛けて飛んできた斬撃をかき消した

しかも一柱だけでは無い

次々に、イェロンの前方の地面か『雷光の柱』が昇り始めた

高々と昇る雷光の柱…当たれば怪我では済まさない

ブルールはその柱が自分の方へと向かって来ているのを察知し、後方へとバックステップを行ってフレールの所まで下がる

さすがに範囲外なのか、そこまで柱は発生しなかった

イェロンは放った『魂術』が終わったのを確認すると、すかさず次の『練魂』を行う

ほんの1~2秒…それだけ練魂すると、すぐに魂術を発動した

「『ライトウォームル』…!」

イェロンの前方の地面から、光の壁が生み出された

先ほどイェロンが放った『ホーリーウォームル』の小さいバージョン…『下位魂術(かいそうじゅつ)』に当たる魂術だった

そのせいか、範囲も壁も少し小さく薄かった

それでも横に5~6メートル、厚さ約1センチ…高さ2メートル程の十分な『光の壁』を作りだしている

それだけだが、ブルールの斬撃ぐらいならば受け止めるのが可能であると理解出来た

もちろんフレールの弾丸もである

ドザッ…!っと、ジンビスはその壁の内側へと無慈悲に落ちる

体はボロボロ…弾丸と打撃による衝撃で、ジンビスはかわいそうなぐらい傷だらけになってしまった

「ガハッ…! ハァッ…ぐぁ…は…」

息も()()え…『息はある』と呼べる程度である

しかしジンビスも、あれほどの連撃を喰らったにも関わらずよく『無事』である

体の鍛え方が違う

それが()()()()()のか、本来であれば気絶してしまうその攻撃を耐えてしまっている

意識があってしまった

「……!!」

地面に落ちて倒れるジンビスへと駆け寄るイェロン

そしてそれをイェロンは()()()()()()

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()姿()を…

そして『後悔』した

『戦おうと決めた事』ではなく…

『ここに残るとミーシャ達に言った事』でもなく…

『もっと強かったらと思った事』なんかじゃなく…

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()』という事を…

―――イェロンはジンビスを『治癒』しなかった






それよりも先に…()()()()()()()からだ

「………ごめんね………ジンビス君…」

横たわるジンビスの一応の無事を確認すると、『光の壁』の方をキッと(にら)

シュウゥッ……っと『光の壁』が消えていき、その向こう側にブルールとフレールが並んで立っていた

フレールも、もはや木の裏に隠れる必要は無くなったのだろう

銃を構え、ブルールと迅速な連携を行える体勢を取る

イェロンはそんな2人と向き合う

そして…静かに語りかけた

「……申し訳ありません…」

「…?」

「…謝罪の言葉を貰う理由は俺達には無いが…? むしろ立場的に俺達の方が謝るのが

「いいえ…()()()ではありません…」

するとおもむろに、首に掛かっていた『十字架が3つ繋がったネックレス』を外す

それを持った右腕を前に突き出す

「私は…私達は…この『環境』をとても大事にしています… 私達は他に『場所』がありません… 子供たちも…私も… だからここを守る必要があるんです…必死に…命を掛けて…! そして…()()()()()()()()()()()… 命を掛けて、命令を受けてここに来ている… そんな貴方達に…()()()()()()()()()()()()()()()()()()() 私はそう思いました…」

…イェロンはソウルを纏い始める

「そして同時に…『後悔』もしています… 貴方達と戦うという選択をした事ではなく…ジンビス君を守れなかった事でもなく… ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()…後悔しているんです…!」

すると、鈍く『ネックレス』が光り始める

「だから私は…」

そっと目を閉じ、ヒュッ……っとイェロンはネックレスを上へと高く投げる






      「『()()()()()()()






その言葉を皮切りに、イェロンの姿がみるみる変わっていく

背中の中心まで伸びた美しい黄色の長い髪が、目にも鮮やかな『桃色』になっていく

ピンクに染まった長い髪を揺らしながら、閉じた目をゆっくりと開く

元々の瞳は黒かった…が、その瞳の色も変わっており、妖艶(ようえん)な『紅い瞳』をしていた

真っ赤ではなく、薄いがはっきりとした『(あか)』…『紅色(べにいろ)』と言った方が適切である

そしてイェロンは上空へと投げたネックレスをキャッチした

と同時に、ググッ…っと握る

「『叛逆十字架(サザンクロス)』」

小さくそう呟くと、イェロンの握った十字架のネックレスが光り始める

次の瞬間、そのネックレスを握っていた手の指の隙間から、何かの光りの塊が3つ飛び出した

そのままイェロンの周囲をヒュンヒュンと飛び回ったかと思うと、イェロンの頭上に横並びで停止した

直後に、その光が大きく光り始めた

そして一気に収束すると、そこには巨大な『()()()』が現れた

大きさはイェロンとほぼ同等…縦に150センチ程で厚さ6~7センチ、横に80センチのまごうことなき『十字架』だった

材質は鉄で色も少し濃いめの灰色…それが3つ共空中にふわふわと浮いている

原理はさっぱりだが、警戒するに越したことは無い

…が、ブルールとフレールはそれよりも気になる事があった

むしろ『驚いている』事だが

イェロンの姿が変わったとか巨大な十字架が出てきたとかそれよりも、()()()()()()()()()()()()()()

「…ジン君~? 久しぶりね? 会いたかったわ…♥ でもずいぶん傷ついちゃって…そんなに強い人達なのかしら…?」

「……うるせーぞ()()()()… ったく…イェロンのヤツ…お前が()()()()()()()何とかなる連中なんだけどな…」

先ほどブルール達に話し掛けていたイェロンの声とは全く違う、妖しくも美しい頭にねっとりと絡み付く様な声だった

容姿から声まで変化したイェロンはジンビスとの会話を続ける

「仕方ないじゃない…()()()()()()()()()()()()()()()のよ? 責めるならあの子を責めてちょうだい?」

「…チッ…… 俺が弱えーからか… クソッ…」

イェロンはニヤッと笑う

「でも~…本当は私と会えて嬉しいんでしょ~? 言わなくても私は分かってるから…♪」

「んなわけねーだろーが… お前に俺は………」

ジンビスは口をつぐむ

何かを言いかけて、その言葉を聞かれたくないのか黙る

それを誤魔化(ごまか)す様に、傷付いた体を起こして武器を構える

「んなことよりもだ…出てきたんなら手伝え… アイツらをブッ飛ばすぞ…!」

少しふらつきながらも再び戦闘体勢をとるジンビス

イェロンもまた、妖しげな目をブルール達に向ける

「私のジン君をこんなにして…ちょっと『()()()()』が必要ね…?」

「「………」」

ブルールもフレールも動かなかった

彼女が何者か分からないからこそ下手に動くのは危険…なのもあるが、何よりも『隙』が無かった

顔をジンビスに向けて話していたにも関わらず、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()予感がしたのだ

あまつさえ、反撃すら食らう可能性も…

だが、それでも何も考えていなかった訳では無い

(あの変化した彼女は要注意… ならば先ずは弱っている彼から対処するのが定石(じょうせき)… 2人がかりで倒し

「『ジン君から潰しちゃおう~!』…とか考えているんでしょ? フフッ…分かりやすいわね~…♪」



オオオォォォッッ……



「「……!!」」

2人はイェロンの纏ったソウルと威圧感に気圧(けお)された

彼女自身が言った言葉…『()()』という言葉を思い出していた

確かにその通り…

その言葉に似合う程の、『悪魔の様なオーラ』を放っている

そして無邪気に意地悪な…妖艶なる笑顔を2人に向けた





()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()





「『私』は『あの子』みたいに甘くはないわ… その身体にたっぷりと教えてあげる… 『悪魔の恐ろしさ』を…♥」







文章だけだけど、4コマ風旅の一コマ



『最初だから…』



「そういえばシード? 『ルテイク』って便利な物があるなら、最初から俺達の荷物をそれに入れとけばよかったんじゃないのか?」

「何言ってんだ…その『ルテイク』がどれだけ高いか分かってるのか?」

「ん~…でもさ、シードは『ルテイク』ってのがあるって事を知ってたんだろ? なんでそれを父さんに相談して持っているか持ってないか聞かなかったんだ? 父さんは昔旅をしていたんだから、そういう便利な道具の1つや2つ持っててもおかしくないと思う… いくら父さんの仲間の一人が旅が終わった後に会社を作っても、その時代に全くなかったとは限らないし… シードなら一番に聞きそうな事だと思うんだけど…?」

「…それは…………最初だから…」

「??」



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