実力
(なんて威圧感…! 来る…! アーサーの…本気が…!)
アレスの眼前に立つ『聖騎士』アーサー
王国騎士団特殊殲滅隊団長が持つに相応しい立派な両刃剣を携え、鋭い眼光をアレスに向ける
ついに彼は、アレスと『戦闘』をする
『防御』に徹して来たアーサーは『攻撃』に転ずる
『命の奪い合い』…ここから、戦闘は開始される
『実力』
アーサーはまず右手に持った剣にソウルを纏わす
そして剣を自身の左に振り、何やら斬撃を飛ばそうとする体勢を取る
(来い…!)
アレスは『獣の力』を身に纏い、刀を鞘へと納め、アーサーの攻撃に対処出来る体勢を取る
「『光剣 ≪ライトセイバー≫』…!」
その瞬間、剣に纏わせたソウルが金色に光る
ヒュオッ!っと剣を振った直後、その剣とほぼ同じ大きさ、形のソウルの剣が飛び出る
真っ直ぐアレスに向かって行くその剣は、まさに光速…そう言っても良い程速かった
「うおぁっ!!」
『獣心化』を発現させたアレスですら、その攻撃の速さはギリギリで見切れるぐらいだった
獣人の力でギリギリ…それはつまり、この『力』を使用していなかったら確実に喰らっていた…そう言う事だ
アレスは胴体目掛けて飛んで来たその『光る剣』をギリギリで避け、それに合わせて反撃に転じる
ソウルの爪を伸ばし、振りかぶる
「『ウルス…!?
―――だがそこに、アーサーは居なかった
たった一瞬、回避するために目線をほんの一瞬離しただけで、もうそこに居なかった
「『照剣 ≪フラスター≫』」
その声が聞こえた方向は、アレスの右側からだった
バッ!っとそっちを見ると、剣の切っ先をアレスに真っ直ぐ向けて立っているアーサーがそこに居た
振り向いた瞬間、その剣から『光』が放射される
『光線』…あるいは『レーザー』…そう言えるものが、アレスに直撃した
ズュオッ!
「ぅぐぁっ…!!」
アレスは避けられなかった
『速さ』もそうだが、『考えていた』のもあった
(いつの間に…! あんな一瞬でそこまで…!)
胴体にその光線が直撃し、よろめくアレス
だがそれでもめげず、よろめきながらも片足で強く地面を蹴り、アーサーに突っ込んで行く
「うぉらあぁぁあ!!」
――瞬きはしていない
だが一瞬で居なくなった
アーサーはそこに居たはずなのに、居なくなった
「えっ…!?」
「『天剣――
上から、その声が聞こえた
「!!」
見上げた時には、もう遅かった
――≪エンジェリム≫』」
いつの間にか上空に移動したアーサーが剣を振ると、その剣から再び『光る剣』を3本出す
そして出た直後、空中にピタッと止まり、爆発した
もちろん爆弾等が爆発した様な衝撃では無く、剣そのものが『レーザー』を放射した形で爆発し、光線がアレスを襲う
「うぁっ…!!」
地面に向けて照射されるその光線を避け、アレスは何とか直撃を避ける
そして直ぐ様アーサーを見据え、ソウルの爪を纏って攻撃体勢を取る
「『ウルスラスト』!!」
振ったソウルの爪からアーサーに向かって斬撃が飛び出る
引っ掻き傷の様な斬撃がアーサーを捉える
しかし、アーサーは動じない
それはこの攻撃を簡単に避けられる手段を持ち合わせているからだ
「『瞬剣 ≪リフポート≫』」
――また、そこから居なくなった
気付いた時には、もう、アレスの背後に居た
「なっ…」
「『閃剣 ≪ストロスラッシュ≫』」
アーサーが、サッと剣を横に一振りする
ザシュシュシュシュシュッッ!!!
「うがあぁっっ!!?」
アレスは振り向いて驚く間も無く、全身が斬り刻まれる
たった剣を一回振っただけで、これ程の連撃を浴びせる事が可能なのか…?
そう思うのも無理は無い
だがそれよりも気になる事が2つある
1つはアーサーが自分の背後に一瞬で移動出来た事
そしてもう1つは、何故アレスの肉体に『切り傷』が付いていないのか?…それが一番気になる点だった
「うぁう…! これ…は…!?」
当然の如く『痛み』はある
しかし『傷』が無い
不思議がるアレスに、アーサーは答える事をしなかった
代わりに、剣を連続で振った
ヒュンヒュンヒュンヒュンッ…!
「…アレス君…君にこの動きが見えるか…?」
常人から見れば、アーサーの剣を振る動きは目で追えるスピードでは無いだろう
しかし今のアレスならば、その動きは見切る事が出来た
上下左右斜め…あらゆる方向に剣を振るアーサーの動きを、見る事は出来ても避けれるかは分からない
アレスに不安が募る
(…ついて行ける…か…? だけどもやるしかない…! 今の俺ならなんとか
「…本来、『天剣 ≪エンジェリム≫』は、こうして地上から出す技だ」
アレスの募らせる不安の声を遮り、アーサーがポツリと呟く
アレスはその言葉が一体どういう意味なのか分からなかった
しかし次のアーサーの言葉で、それの意味か分かった
「…私の言っている言葉が理解出来ない…と言う事は、『見えなかった』…そう受け取って良いのだな?」
瞬間、アレスは自分の頭の上を見上げる
そこには、先程見た3本の『光る剣』が同じ様に3本空中に浮いていた
アーサーはこれの事を言っていた
アレスはアーサーのその言葉を聞いて理解し、上を見上げた…のだが、一歩遅かった
空中にあった『光る剣』は既に膨張を始め、やがて爆発した
「ぅあ…っ!」
「『天剣 ≪エンジェリム≫』」
カアァッ…!
避けきれ無かった
眩い閃光と広がる衝撃がアレスを襲う
叫ぶ暇も無かったが、それでもありったけの力で2本の『光る剣』の攻撃は避ける事が出来た
しかし残りの1本の攻撃は避けきれず、左腕に直撃する
「ぐああっ…!!」
シャァァアッ…!!っと、金色のソウルがアレスの腕を照らし焦がす
突き刺す様な痛みと肌を焦がす衝撃…味わった事の無い感覚をアレスは感じた
軽い火傷を負ってしまった様な腕の感覚に悶絶する余裕は無く、傷付いた左腕を右手で支えながら、一刻も早くアーサーから距離を取ろうとする
…だが、逃げた先に…もうアーサーは居た
アレスは驚きのあまりに、体が硬直する
(速…すぎる…!!)
「『天光剣 ≪ハンドレイムライト≫』」
金色のソウルを大量に纏わせた剣をシュッと下から上に振り上げる
振り上げた剣のソウルが無くなったと思った瞬間、衝撃は下から来た
地面はそのままだった
その地面の上から、霜柱の様に目の眩む程の『光』が吹き出した
まるで地面全体が光り輝く様な光景に、アレスはもちろん見蕩れる訳が無い
アレスの『第六感』が、この攻撃は危険だと判断する
即座に回避体勢を取る
(やばい…! 逃げ
コオオオォォォッッ……!!
「―――…!!」
アレスの叫び声は、その光によって掻き消された
「…君の力は…やはりこの程度なのか…? 圧倒的な力の前では、『ヒーローを目指す強い意志』も…無力に等しいのか…?」
アーサーは仰向けに倒れるアレスに向かって尋ねる
アレスは必死に体を起こそうとする
だが出来ない
地面から放たれた『光』の威力は凄まじく、アレスの全身を焦がすどころか肉体を激しく痛めつけられた
この『光』はやはりソウル…光属性のソウルを、アーサーは使いこなしているのだ
与えられたダメージは大きい
まともに動けない
そんなアレスに、アーサーは止めをささない
「…俺…を……殺さない…のか…?」
仰向けになりながら、止めをささないアーサーにアレスは聞く
「…殺すつもりなら…最初から『真剣』で攻撃している… ソウルを纏って『打撃属性』にする必要は無い… だから君を『殺しはしない』。 …それに…君に2つの言いたい事と1つの聞きたい事がある…だからこそ、私はこうして何もしていないのだ」
「言いたい…こと…? 聞きたいこと…?」
アレスは動かしにくそうに首を起こしながら、アーサーにそう尋ねる
「そうだ… まず1つ目だが
「俺は…! なにも…聞かないし…答えることも無い…!」
アレスは拒絶する
アレス達がここまで来た理由は『レインカの救出』…そのレインカを連れ去った張本人に何も話す事は無い…という心の表れだった
「『ドライブ……ビーストォォッ』!!」
突如アレスの体から大量のソウルが放出される
「!!」
アーサーはその突然の出来事に驚き、反射的に後方へと飛び退く
アレスはそのまま、動かない体をソウルで動かす
ソウルで肉体を纏い、ソウルを動かして肉体を動かして、立ち上がった
動かない体を無理矢理ソウルで動かしている為、息切れは激しく、ガクガクと震え、まともに歩けるのも疑う程の状態だった
「…もう動かない方が良い… 流石に私も…その状態である君に攻撃するのは気が引ける…」
アーサーもそんなアレスを心配して注意する
しかしアレスは聞く耳を持たない
「う…るせぇ…! はぁっ…はぁっ… 俺は…レインカを…助ける…! その…ために! はぁっ…お前を…倒す…!!」
「止めておけ… その体…ソウルで体を動かしているのかも知れないが…そんな事をしても、肉体が更に疲労するだけだ… 細胞からソウルの生成・放出を行う事は知っているだろう? その細胞を含め、筋肉、骨、血液…あらゆる肉体と組織を『ソウルで動かす』のだ… ソウルの消費量は激しく、絶妙なコントロールが必要になり…結果、普通にソウルを使用するよりも多くなり、自身の負荷が大きくなる… だからその行為は誰もやらない…メリットが無いからな…」
アレスはそれを聞いて、足を地面にドンッッ!!っと強く打ち付ける
「それが…どうした…! やるかやらないかじゃ…ない!! やるしかないんだっ…!!」
アレスは前傾姿勢になり、地面を強く蹴り、アーサーへと突撃する
「うぉあああぁぁぁッッッ!!!」
強大なソウルを纏った『狼の人間』が、アーサーをその鋭利な爪で引き裂こうとする
「………そうか…」
そんなアレスを見ても、アーサーはひどく冷静であった
冷たい視線をアレスに向け、金色のソウルをその身と剣に纏い、
―――やがて、アレスの目の前から消えた
「『天閃剣』 ≪ヒャクシキ≫」
アレスが聞いたその声は、自分の後方からだった
(……あ…れ…? この…光り…)
疑問に思った事はまずそれだった
アレスの周りに、小さくキラキラと『光る何か』が大量に舞っていた
次に思った事は、自分に纏わせたソウルが消えている事だった
完全に、ではない
かなり、消えていた
例えるなら、『ソウル同士をぶつけて相殺させた』様な状態だった
そして最後に、この『光る何か』に見覚えがあった事を思い出した
『獣心化』によって飛躍的に向上した視力によって、肉眼ではとても見にくい『それ』を見て、アレスは絶望した
(これは…あの…『天剣』…!)
ズシャシャシャシャシャシャシャシャッッ……!!
「ガァァッッッ………!!!」
アレスはもう…叫び声すら上げる力も残されていなかった
気力と『魂』で体力の限界に到達していた体を動かしていたが、アレスの周りに浮いていた沢山の小さな小さな『天剣 ≪エンジェリム≫』…それが一斉に『爆発』し、アレスの肉体を極限まで傷付けたせいで、その気力も『魂』も削ぎ落とされた
塵の様に小さい≪エンジェリム≫を大量に生成、アレスを斬り抜ける際に剣に纏わせたソウルでアレスの纏っていたソウルを相殺し、更にその時にそれを周りに置いて行き、一気に爆発させた
それを喰らったら…どうなるか簡単に予想はつく
「……ま…だだ…! 俺…は……倒れな…い…!!」
常人ならば確実に倒れる
しかしアレスは倒れない
グラッ…っと倒れそうになる体をグッ!っと堪え、地に足をしっかりつけて耐える
そしてグルッと体の向きを変えてアーサーの背を睨む
「…何故…そこまで戦う…? もう…その体は限界だろう…? 陸姫様の為とは言え…何故諦めない…? 『英雄』に固執するのと…自分の命を粗末にするのは…全く違うのだぞ…?」
「しらねぇよ…!!」
アーサーの問い掛けに、アレスは言葉を振り絞って出す
苦しさを押し殺して、自らの胸中を打ち明ける
「俺が…どれだけ傷付いても…今のレインカを救う事は出来ない…!! 救うためには…! レインカに…会って…! レインカのそばに…俺がいなきゃいけない…!! 黒い闇に…自分自身に…押しつぶされた…レインカを…! 俺が…守らなきゃいけない…! もう一度…! もう一度…レインカと一緒に…『楽しい』事をすれば…! きっと…笑ってくれて…レインカを…闇から救い出せる…!! そのために…お前を倒して…! レインカを…連れて帰る…! だからレインカのために…俺は絶対諦めない…!! 傷付いても…倒れても…諦めない!! それが………『ヒーロー』なんだッ!!!」
アレスの『魂』の叫びは、アーサーの心をひどく揺るがした
『動揺』…に、近いのかも知れない
それか…『苛立ち』と形容した方が良いかも知れない
「…『ヒーロー』… 君に期待した私が言う事では無いのかも知れないが…『ヒーロー』を目指す事を…軽々しく口にするべきでは無い… この私がそう断言出来る… 君は…『英雄』を勘違いしている… 守るだけが、寄り添うだけが、諦めない事だけが、『英雄』では無い。 それを君は理解しなければならない」
それは、アーサーのこの言葉で、何となく感じる事が出来た
「そんなこと…お前に言われたくない…! 軽々しくても…勘違いでも…! 『ヒーロー』を目指す…俺の『意志』は…変わらない…! お前の言う『英雄』になれなくても…俺の目指す『ヒーロー』になる…!! 勝つ…かならず…お前に…勝つ…!!」
アーサーはそう語るアレスを、正面に見据えた
だが…明らかに様子がおかしくなった
「………分かった… 逆に……私が理解したよ… 今の君に…何を言っても無駄だと…」
上手く言葉で表現出来ないが…言葉として何か伝えるのなら…
「君には『期待』をしていた… 本当に…本当に『英雄』として強くなるのでは無いか…と…本当に期待した… だが…これ程純真無垢で…諦めの悪い…」
一言…そう、一言で表すなら…
「無知で無謀で無茶苦茶な…非常に腹立たしい存在だとは思わなかったぞ」
『憎悪』
「輝剣 ≪テルマジャラス≫」
ズシュッッ…
アーサーが『光速』で剣を水平に斬り払う
ただ自分の目の前を斬っただけ
たったそれだけの行為
なのに、その音が指し示す通り、切れた
―――アレスの両太ももが
「あッ……ガあァあァァッッ…!!」
あまりの痛みに、あまりの出来事に、叫び声を出す力も無かったはずのアレスの口から、呻き声が溢れ出る
アレスの太ももが斬られた…としか言いようが無い
アレスとアーサーの距離はそこそこある
そこからどうやって斬り付けたのかが分からない
しかも、普通に剣で斬った様な鋭利な切り傷を
ガクッ…!っと膝から崩れ落ち、真っ赤な血を地面へと垂れ流し、その場に膝立ちの様にして座り込んでしまう
「なガ…ゥ…! あぁ…っ!! なん……
「不思議でも何でも無いだろう…? 私が…君を『斬る』のに…『打撃属性』のソウルを纏わせ無かった事が…そんなに不思議か…? 私は君の『敵』なのに…手加減をしてもらう事が当たり前になっているのか…? 君を普通に斬った事が、そんなに不自然なのか…?」
…おそらく…今のアーサーには、『非情』や『冷酷』…そう言った言葉が誰よりも似合うだろう
それほどまでに、 アーサーのアレスに向ける全てが、何もかもが変わってしまった
「…君は前に私が言った事を覚えているだろう? 『『ヒーロー』を軽視する君の様な者達を軽蔑する』…と… だが…若くて才能のある…まだやり直せる君を…殺したりはしない… そこで大人しくしているといい」
「ッ……!!」
意味深な言葉と強すぎる圧力…そして肉体を襲う強烈な痛みと疲労感により、アレスは動けなかった
…いつの間にか、『獣心化』も解除されてしまっていた
「…まずは聞きたい事の『1つ』を先に言おう… これから私の『言いたい事』を聞いて…『君はまだ『ヒーロー』を目指せるか…?』…と言う事だ」
「…!?」
アレスは、アーサーのその言葉をすぐには理解出来なかった
分からないまま、話は進む
「そして『言いたい事』が2つ…いや、『3つ』… 1つ目が、私の『才能』についてだ…」
アーサーそう言うと、自らの体に金色のソウルを纏う
「私のこのソウル…これが『センス』だ。 このソウルは光属性のソウルだが、それが『センス』では無い。 私のセンスとソウルを組み合わせてこの金色のソウルを生み出している。 私のセンスを一言で言い換えて表すなら、『光をその身に宿すセンス』…とでも言えるだろう」
これを聞いても、アレスは理解出来なかった
『光をその身に宿す』では無く、『言い換えて』と言った事が分からなかった
「だが…それもセンスでは無い。 私自身のセンスは…『努力』。 …それが私の『才能』だ」
「…!?」
「私には才能と呼ばれる物が無かった… だからこそ、剣を振る事に全てを費やして来た… 『力』を欲する私は、それしか出来なかったのだ… 来る日も来る日も剣を振り続けた…そしてある日…私は…この『力』を身に付けたのだ。 この…『光を纏う力』を」
アーサーは金色のソウルを纏わせた剣を上へと掲げ、アレスに見せ付ける様にする
「この『光を纏う力』は、文字通り『光』そのものを私が使役する力だ。 『光速移動』、『光速剣技』、『光撃』…ただ単に光を纏うのでは無く、私自身が光となり、光を武器として扱える能力…それが私の『センス』だ。 私はその力を、『千光の一閃』と名付けた」
「ひかり…の…? どりょ…く…?」
アレスは気の無い声で気になる言葉を繰り返す
「光は分かるだろう? 照明や日光…そう言った光に、私は一瞬この体を変える事が出来る。 早い話、『光そのものになれる』のだ。 『光となって移動』や、『光になって剣を振る』等が可能なのだ。 そして、そんな『光となった私』の『魂』が細胞に宿り、『光属性のソウル』を…いや、『光のソウル』を生成する事が出来たのだ… 君がこれまで喰らっていた斬撃や衝撃波、あらゆる攻撃がその『光の力』なのだ。 そして…」
アーサーはフッ…っと、剣と体に纏わせた金色のソウルを消す
「その力を手に入れた経緯は…私の弛まぬ『努力』がその力を発現させたのだ… 君は『ユゥカ・アラクネア』団長を知っているだろう…? 私はユゥカ団長に尋ねてみた…『センス』は『才能』を進化させたものではないのか…と。 だが…ユゥカ団長はこう言った… 『『センス』は三種類ある…その人の才能を進化させたもの…その人の人格そのものを現したもの…その人の欠点や欲望を補うもの』…そう言った… しかしこうも言った…『後者の2つは滅多に発現しない…だが、お前の様に、『誰よりも努力をしたと言う誰よりも優れている才能』が、『センス』として発現するのは前例が無い』…と… 私はそれほどまでに、努力をして力を追い求める理由があった…それが2つ目の言いたい事…」
スゥッ…っと、アーサーはゆっくりアレスを指差す
「君と同じく…私も目指していたのだ…『英雄』を…な…」
「!!?」
(アーサーが…『ヒーロー』を目指していた…? あんなに…英雄を目指す人を嫌っていたのに…!?)
アーサーはスゥッ…っと指を下ろし、今度はゆっくりとまぶたを閉じる
「…君に言いたい事の『2つ』は言った… 私の『センス』の事…私が『英雄』を目指していた事… そして…君の『ヒーローを目指す事を諦めない意志』を聞いて話そうと思って追加した『3つ目』… それを君に言って…それらを通じて私が君に『伝えたい事』…君がそれを聞いて、私の聞きたい事の『君はまだヒーローを目指せるか?』…これの返事を聞かせて貰おう…」
アーサーはゆっくりまぶたを開き、鋭い眼光でアレスを睨み付ける
「3つ目は… 私の『過去』と…英雄の『業』についてだ」
……前回の後書きにて、葱原(筆者)が突如この後書きコーナーに乱入。 技を使いすぎて『技・センス集をまとめるのがめんどう』とアレスを責めるものの、今回で嫌と言うほどアーサーが技を使用。 それに対して葱原は、アーサーをこの後書きコーナーに呼び出して説教をするのであった……
「おい…アーサー…」
「…? ここは一体…」
「おいアーサー! 聞け!」
「!? だ…誰だ…?」
「俺が誰だろうとどうでもいい… お前…今回技を使いすぎじゃねぇのか!?」
「…!? それは…確かにそうなのだが…それが何か関係あるのか…?」
「ある! お前になくても俺にとってはこの上なくめんどうなんだ! 謝れ! とりあえず謝れ!」
「…?? な…何故だ? 意味が分からないぞ…?」
「うるさい! だいたい主人公じゃないのに活躍しすぎなんだよ! 活躍はしていい…だが! 活躍=技使うなんだよ! 俺の苦労も考えろ!」
「…???」
「そもそもそんだけ強いなら技なんか使う必要ないだろ!? 剣ビャッっと振ってりゃ勝てるだろ!?」
「いや…だが
「お前は子供っぽいんだよ! 技大量に使えば盛り上がるって訳じゃないんだぞ!?」
「いやそれは
「団長ならスパッ!っと勝てばいいんだよ!」
「いやしかし
「アレスに触発されて同じ様に技使えばいいとか思ってんのか!?」
「いや
「迷惑を考えろ! 俺の苦労は考えたのか!? 本当に自己チューだな! もういい! それなら俺にも考えがある! 次回お前の出番は
「天光剣 ≪ハンドレイムライト≫!!」
「ぐああぁぁぁっっ……!!」
「おいおい…アーサー…やっちまったなおい…」
「アーサーさん…それは流石に…」
「…やりすぎです…」
「あ~…あれめちゃくちゃ痛いんだよな~…」
「…!! いや…これは…!」
「ぅう… くそぉ… アーサー…覚えてろよ…! お前の…出番…必ず…減らし…て… ガクッ 」
「あ、死んだな… どうすんだ団長さん?」
「!! 私は…そんなつもりでは…」
「まぁ…状況的にあの人が わ る い し」
「…その とお で …」
「!? おい! ことば おかし 」
「筆者が たおれた から 」
「じかいには なおっ 」
「また い」
「 」
筆者が死んだので今回はここまでです




