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サークルワールド HERO ~一期一会編~  作者: 葱原龍乃介
第五章 中央大陸英雄譚 ―邂逅―
40/90

『風』と『団長』

「きゃあああぁぁぁ………」

レインカの悲鳴が木霊(こだま)する

「あ…あああアレスさん!? いったい…どこへ向かって…!?」

レインカの疑問を聞く事もせず、アレスは家々の屋根を跳び伝って何処かへと向かっていた

「――よっと…!」

アレスはどうやら、目的地に着いたらしい

シュタッと地面に着地したアレスは、抱えていたレインカをようやく下ろす

「あ…あの…」

レインカの疑問には相変わらず答えないまま、アレスは一目散にレインカを下ろした所の前にある()()へと入る

外観は石造りの丈夫そうで、四角く広く横に大きな建物だった

そこは、レインカも見た事がある建物だった

「ここは…『宿馬所(しゅくばじょ)』…ですか…?」

レインカはこの麗都(れいと)『メリートル』に自動魂車(じどうそうしゃ)で来た

その際その車を、馬や馬車を泊めて置けるこの宿馬所に預けていた

(どうしてこんな所に…?)

そう思いながら、レインカは宿馬所の中に入って行く

中は馬や馬車を泊められるスペースが随所に設けられた、いわゆる『駐車場』の様な構造になっていた

入って直ぐの所には受付があり、預け入れの予約が出来る

そこに居るこの宿馬所の主人の元に、アレスはいた

「おじさん! 俺の預けた馬を返してくれ!」

「んん? 朝に馬を預けたボウズじゃねぇか? どうしたんだ?」

宿馬所の主人が返事を言い切る前に、もうアレスは馬を出す準備を始めてしまった

「俺の馬俺の馬…あ! シードの馬の方が速そうだな… シードの荷物も一緒だけど…まあいっか!」

そう言ってシードの乗っていた黒い馬を取り出そうとしていた

「…アレスさんは何をしようとしているんでしょうか…?」

「お嬢ちゃん、朝あのボウズと一緒居なかったが…どこへ行くんだい? 自動魂車を預けた時に居た殲滅隊の兄ちゃん達はどこに行ったんだ? そもそも…お嬢ちゃんは何もんだ?」

レインカはその時ハッとした

レインカが『陸姫(りくひめ)』であると言う事は世間的にまだ知られてない

と同時にレインカが()()であるかも分からない

天帝(あまみかど)家長女であるレインカは『陸姫』という地位に将来なる為、その存在そのものを世間一般には知らされていない

せいぜい10数年前に名前だけ聞いた事あるか無いかぐらいのものだった

そんな自分が『自動魂車』という高価な乗り物で、殲滅隊という騎士を引き連れている程の人であれば、まず自然に『何者なのか?』という疑問が生まれる

レインカはハッとした

(わたくしの事を…なんと説明すればよろしいのでしょうか?)

この数日間、様々な街を巡っていたものの、レインカ自身が自己紹介をする機会は無かった

常に殲滅隊が傍らに居る以上、レインカの事を深く聞く事を誰もしなかった

『聞く』という行為そのものが野暮だからだ

それがいきなり『普通の女の子』となった為、主人も気になってしょうがない

彼女が何者なのかと

レインカはなんと言えば良いか悩む

「わ…わたくしは…ええっ…と…」

「あぁ…なるほどぉ…さてはお嬢ちゃん…()()()()ってやつか?」

「!! か…かけおち…! ちが…違います!」

レインカは両手をブンブン振って否定する

真っ赤な顔で、恥じらいを見せつつ、可愛らしく顔を下に向けて目をつぶる

そんなレインカを全く気にせず、アレスは馬に乗ってレインカを呼ぶ

「何してるんだレインカ? 行くぞ!」

馬上から手を伸ばしてレインカを掴もうとするアレス

「あ…はいっ…!」

アレスの手を、レインカも手を伸ばして掴む

アレスはグイッと手を引っ張り、レインカを馬上に乗せる

「きゃっ!」

もちろんレインカは馬に乗った事は無かった

馬に乗るという経験をした事が無い…それはつまり、これからアレスが何をするか分からないという事だ

だが、馬に乗ったらやる事、やれる事は1()()しか無い

それを当然分かっているのか、主人は陽気に手を振って言う

「お嬢ちゃん! ボウズとの『馬デート』楽しんで来いよ!」

再び自分をからかう様な事を言われ、レインカはかあぁぁっ…と顔が赤くなる

「で…『でーと』だなんて…そんな

「レインカ! しっかり掴まってろよ!」

アレスが手綱を引き、馬を走らせる

「はっ…はいっ!」

アレスの背に乗ったレインカが、ぎゅうぅっ…!っとアレスにしがみつく

そして軽快に走り始めた

パカラッパカラッ!っと音を響かせ、そのまま2人は街の外へと向かって行った

その様子を眺める主人

ふと、『レインカ』と言う言葉に引っ掛かりを覚える

(レインカ…? 確か10年ぐらい前に聞いた事があるような…?)

「あれは…確か…陸王様の子供が生まれた時に聞いたよう

「主人!」

突然、宿馬所に1人の男が入って来た

その後ろから3人の青年少女も一緒に入って来た

「主人、1つお聞きしたい! ここに少年少女が来なかっただろうか!?」

そう焦った様子で言うのは全身が短い黒い毛で覆われた、クロヒョウの獣人だった

黒い軍服を着ているという事は、彼が王国騎士団の『殲滅隊(せんめつたい)』である事を物語っていた

あまり態度が大きくて良い事は無い…そう思った主人は腰を低くして物を言う

「少年少女ですかい? 確かに数分前、ここに来ましたぜ!」

「何っ!? 数分前にここに来ただと!?」

クロヒョウの獣人の男が宿馬所の主人の話を聞いて、大きな声を上げる

「そうですぜ旦那! ちっこいお嬢ちゃんとボウズがここに来て、『預けた馬を返してくれ!』なんて言って朝預けた馬に乗ってどっかに行ったんでさぁ!」




街の外へと抜け、広い大地を悠々に闊歩(かっぽ)するアレスとレインカ

馬の走るスピードは、もちろん自動魂車には敵わないであろう

しかし、2人は感じていた

自分達に直に感じる、自然の恵みである『風』を

「いやっほーーいっ! やっぱり馬で走るのは気持ちが良いな~~っ!」

「……っ!!」

「こんなに風を感じる事が出来るなんて、普通は出来ないぞっ! そうだろレインカっ!」

「……んんっ…!」

テンションの上がりまくるアレスとは対照的に、ただ必死にアレスにしがみつくレインカ

目をつぶり、アレスの背を盾にして、身動(みじろ)ぎひとつもしないでグッと(こら)えるレインカ

それに気付いたアレスは、馬の速度を少し落とす

「どうしたんだレインカ!? 目を開けて『風』を感じないと、馬に乗った意味が無いぞ!」

「そ…そう言われましてもっ…! こ…これはっ…!」

レインカにとって初めての乗馬…しかもゆっくりでは無くそこそこのスピードで走る馬での乗馬

『普通に乗れ』という方が無理である

「ほら! ゆっくりでいいから目を開けなって! 見なきゃ何も始まらないぞ!」

「……!」

恐る恐る、ゆっくりと、徐々に、そ~っ…と、目を開ける

左目のまぶたが持ち上がると…

――そこには、広くて大きな、正に『大自然』があった

どこまでも続く大地…生き生きとそびえ立つ木々…果てしなく広い空…

かつてこれほどの自然を、レインカは感じた事が無かった

同時にレインカは、自らに吹き付ける『風』をその全身に感じていた

自動魂車の窓を開けただけでは感じられない…なんとも心地の良い風が、レインカの頭の先から足の爪先まで、一気に駆け抜ける

その風は全てを吹き飛ばす訳では無い

当然『悩み』や『不安』は残る

それでも、()()()()()()()()()代物でも無い

ただこの時間だけは、そういった物を忘れさせてくれる…そんな時間を、この『風』は与えてくれた

「………」

「どうだ? すっごくきれいでめちゃくちゃ気持ちいいだろ!」

呆気に取られるレインカに、アレスが語り掛ける

「俺さ! この旅が終わったら、もっと世界中を見て回りたいって思ってんだ! まだ見たことない街、食べたことのない料理、会ったことのない人…そしてそこで困っている人達を救う! 正に『ヒーロー』!って感じがするだろ!?」

アレスはまるで、無邪気な少年が自分の将来の夢を語るかのように、楽しく笑って自分の『理想』を話す

「レインカは無いのか!? 『ああしたい』『こうしたい』っていう自分の『やりたいこと』は!?」

「わ…わたくしの…『やりたいこと』…!?」

突然の問いに、レインカは戸惑いを見せる

レインカには、『やりたい』では無く『()()()()()()()()()()』が、大きくて重くて強くあった

『陸姫』という力…か弱き幼い少女が、その力を自由に振り回せる訳など無く、逆にその『力』に()()()()()()だけだった

そう…そこにもう、『()()()()()()()()()()()()()()()

『陸姫』というた皮をかぶった少女しか、そこには居なかったのだ

「…」

(では…ではわたくしは…どうしたら『陸姫』ではなく『レインカ』として…この大陸に住むみなさんに…見てもらえるのでしょうか…? それならば…今回の演説も…意味がないのではないでしょうか… その演説は…『レインカ』であるわたくしが…()()()()()()()()』となってしまうだけなのでは…?)

レインカはアレスにしがみつきながら、より一層悩む

「……わたくし…は…」

先程も、今も受け続けている風は、もうレインカにとってただの『風』となってしまった

そんなレインカを背に感じながら、アレスは辺りを見渡す

「ん~…なんかいい所無いかな~…… おっ!? レインカ、あれなんだ!?」

レインカがアレスの指差した方向を見ると、そこに少し小さめの『泉』が広がっていた

レインカがそれを見て思い出す

「これは…『メリートルの泉』です… 麗都『メリートル』の近郊にある小さな泉…事前に見たパンフレットで同じものを見ました…!」

それを聞いてアレスはにこやかに笑う

「よし! なら()()()()()()な!」

泉の近くまで馬を近付けると、手綱を軽く引いて馬を止める

「よっとと…よし、降りるぞレインカ」

馬を止めて降りるアレス

「えぇっ…? は…はい…」

そんなアレスに続くように、レインカも馬から降りる

眼下に広がるこの泉は、やはりそれほど大きくは無かった

大きさは大体25メートルの円形の泉で、深さが成人男性の太ももぐらいしか無かった

しかし透き通った水色をしており、その泉を見れば思わず溜め息が出る程綺麗だった

「この『メリートルの泉』は地下から湧き出る水が、泉の底にある天然の『濾過魂石(ろかそうせき)』で飲料水になっている泉です。 この泉の水を、街で販売する業者の方もいるそうです… アレスさん、そんな泉でいったい何をす

「おりゃあっ!」

唐突だった

唐突に、アレスが泉に向けてピョーンッと跳んで行った

バシャャァァァッッ!!

………

「あ…アレスさん!?」

アレスが服を着たまま、泉の中へ飛び込んだのだ

こんな行動をいきなり目の前でされれば、逆に驚かない人はいないだろう

「…っプハァッ!… ふぅ~っ!… 気持ちいいな!」

泉から顔を出したアレスが、水を顔に浴びてゴシゴシとこする

服をびしょびしょに濡らして、まるで()()()()()()かの様な反応を見せる

「…ん? レインカ、どうしたんだ?」

唖然とするレインカを見て、アレスは問い掛ける

「…アレスさん…いったい何を…?」

アレスを見てどんな対応をすればいいか困り果てているレインカに、アレスは笑顔を見せる

「昨日は風呂に入れなかったからな~! ちょうど風呂に入れて良かったぜ!」

ポカーン…っと、レインカは間の抜けた顔をする

「お…お風呂の代わりなんですか…? だ…だめですよ! そのまま服を着た状態では、風邪を引いてしまいま

「いいからレインカ! そんな所にいないで、()()()()()()()!」

「!?」

レインカが『風邪を引く』と注意をしているのにも関わらず、それを聞かずにあろうことか()()をレインカにも勧めるアレス

当然ながらレインカは驚き戸惑う

泉に、しかも服を着たまま入る事に、もちろん躊躇(ちゅうちょ)する

しかしそんな事お構い無しに、アレスはレインカに向けて急かしながら言う

「どうしたんだレインカ! 早く入ろうぜ! 今までやった事ないような事をしないと、新しい『風』なんて感じられないぜ!?」

レインカを入浴…いや、()()を勧めるのは、一応アレスなりに考えがあっての事だった

レインカの考えを変える為には、常識や固定概念に縛られず、新たな体験、手段を使ってその考え『そのもの』を変える必要があった

それを分かってなのか天然でなのかは分からないが、それでもレインカは、そのアレスの行動に身を委ねる事にした

「っ…! わたくしは…わたくしを変えるために…! この大陸のためにっ…! …えいっ!」

意を決して、レインカは泉へと飛び込む

バシャァァッン!

水しぶきを辺りに飛ばし、泉の水をその全身に感じる

――泉の水は冷たく、肌を潤した

『濾過魂石』によって不純物を取り除かれた綺麗で透き通った水が、服越しにでもその心地よさを伝えてくる

泉に飛び込んだ時に広がった水が収束して、再び全身を隅々まで包み込む

感じたことの無い『感覚』が、レインカを満たした

それは、馬に乗って『風』を感じた時と同じ『感覚』だった

自分の未知の経験をした時に感じた、自分の『()()』が広がった時の、あの感覚…それを再びレインカは感じたのだった

(こんなこと…わたくしはした事がありません…! とっても…気持ちがいいです…! わたくしの…わたくしのとても小さかった『世界』が広がって…感動です…! これが…この感覚が…アレスさんがわたくしに感じてほしかった事…なのでしょうか…?)

『レインカに未知の体験をさせる』…それがアレスのやりたかった事なのだろうか…?

レインカは飛び込んだ泉から顔と上半身を出し、濡れた髪を掻き分けてアレスの方を向く

「どうだ? 気持ちいいだろ?」

そう笑顔で言われても、レインカの頭の中は疑問でいっぱいだった

「アレスさん…アレスさんのやりたかった事は、いったい何だったんですか…?」

そう尋ねるレインカに、アレスは真面目な顔で答える

()()()()()()()()

「……えっ…?」

「俺はレインカが『風』を感じるような事をしただけだぞ? 特に深い意味は無い! 泉がある事も知らなかったし、泉に入ったのも昨日風呂に入れなかったから入っただけだ」

「……」

レインカは下半身が泉に浸かったまま、呆然と立ち尽くした

そんな無計画で行動していたとは、つゆも知らなかった

なんの為にこうして服を着たまま泉に飛び込んだのか…そう考えると、レインカが立ち尽くすのも当然と言える

そうしてレインカがボーッとしていると、アレスが聞く

「それで? 何か考えは変わったか? いい演説の内容は思い付いたか?」

「…!」

レインカは『陸姫』という重役に属している

この大陸の人々に向けて、『大陸の未来』を発表しなくてはならない

つまりレインカの一言で、この中央大陸セントレインの歩む道が決まる

だからこそそういった経験の少ないレインカは悩み、苦労しているのだ

「…正直…まだ…なにも… わたくしは…こんな小さなわたくしでは、この大きな大陸の未来を簡単に決められません… 安易な考えで答えを出してしまっては、この大陸そのものが悪い方向へと向けてしまいます… かといって大きすぎる未来を提示しても、それが可能なのかどうか、この大陸に住むみなさんが不安と焦り…そして不満を持つようになって、『天帝』の名を(おとし)めることとなります…」

「……」

口から絞り出す様に言葉と共に感情を出すレインカ

そんなレインカを黙って見つめるアレス

「わたくしはわかりません… 何が正しいのか…理想の未来は何なのか… 街を見て回っても、わたくし自身を()()()()()()()、『答えがない』という『答え』がどうしても出てきてしまいます…! わたくしが出すべき答えとは…『陸姫』として言うべき言葉とは…いったい何なのでしょうか… アレスさんがこれほどわたくしのためにしていただいた事には、すごく感謝しています… ですが、やはりまだわたくしには経験や答えを出す『意思』が弱くて、はっきりとした答えをまだ出せそうで()()()()()()!!?」

急にレインカが変な言葉を喋り始めたかと思ったら、アレスがレインカの両頬をつかんで引っ張っていた

ムギュ~ッ!っとつかまれた頬を横に引っ張られ、レインカは情けない声を出す

ひゃ()ひゃひひょふる(なにをする)ひょへぇふゅふぁ(のですか)!?」

「…レインカ」

ひゃ()ひゃい(はい)…!?」

アレスは再び真面目な顔をする

が、今度はレインカをまるで()()でもする様な、そんな迫力で話す

「レインカ、どうしてそんな暗い顔をするんだ? レインカはあの街で俺達に会って()()()()()()()のか? 確かに悩んだり不安があったりするのは分かる…けど、楽しめる時には楽しく『笑顔』でいるべきだと俺は思う」

アレスはパッとレインカの頬から手を離し、自分のこれまでの『経験』をレインカに伝える

「俺は父さんみたいな『ヒーロー』なるのを目指して旅をしてるんだ! 最初は、ヒーローに直ぐには無理でもいつか必ずなれると思ってた…エニグマと戦って、山賊や騎士とも戦って、見たこともない大きなエニグマとも奴隷商人とも戦った… 今じゃもう、ヒーローになるために何が必要なのかも分からなくなっちゃった… それでも毎日が新しい事ばっかりで、楽しくてしょうがないんだ! 大変だしヒーローになれるか不安だし命の危険ばっかりだけど、それでも俺は『笑顔』でいられるんだ! 見たことのない景色! 食べたことのない料理! 感じたことのない経験! 目指している道がどんなに遠くて暗くて先が見えなくても、楽しく笑顔で進めば何も恐くない! だから『笑う』んだレインカ! ()()()()()()()()()()()()()…それを目指すんだ!」

「……笑う…ですか…?」

「そうだ! レインカはこの大陸で偉いんだろ? なら、レインカが笑って暮らせるような大陸なら、誰も文句ないだろ? 大陸で一番偉い人が幸せで笑っていられる大陸だなんて、それ以上良い大陸はないと思うぞ? だってこの大陸を一番に想っているレインカが笑っていられるんだ…何も悩むこともない、平和な大陸ってことだろ? 俺はそれが一番だと思う!」

「……」

レインカにとって衝撃的だった

アレスの言う通り、何も難しくなんて無かった

ただ、ただレインカが『笑って』いれば良い

大陸の未来を見据え続け、あれこれと考えてはいたレインカ

『陸姫』という重役からくるプレッシャー…目指すべき大陸の未来とは一体…?

悩まない日は無かった

きっと立派な大人でも、相当悩むであろうこの『答え』…それが子供である…いや、()()()()()()の『答え』を、アレスは提示したのだ

確かに答えとしてはかなり安易で曖昧である

それでも()()は、レインカが望んでいた理想の答えだった

『陸姫』としてでも、『レインカ』としてでも、何よりもこの中央大陸セントレインの未来を誰よりも想う『()()()()』が、笑っていられるような大陸…それが理想の答えであり、レインカが願うこの大陸の未来だった

「わたくしが…笑顔でいられる大陸… …でも…それが…目指すべきこの大陸の姿…なのかもしれませんね…」

「それにレインカは笑ってた方がかわいいからな!」

「!!?」

不意にまた言われた、アレスの自然な『かわいい』発言

またレインカは顔が赤くなってしまう

「っ……」

両手で口元を隠す

「………」

目線を少し下にずらす

「……あの……アレスさん…」

水で濡れた髪の毛が乾いてしまうのではないかと思ってしまう程に、レインカの体と()が火照ってしまう

「ん? なんだ?」

――レインカは気付いていた

「アレスさんは……その……」

自分の『気持ち』に――

「アレスさんは…好きな人って…いらっしゃいますか…?」

潤んだ瞳を下に向けながらアレスに問う

『陸姫』としてでは無く、それは一人の純情で可憐な少女の姿を見せながら

「好きな人? ()()()()いるぞ!」

「や…やっぱりいらっ…え? いっぱい…?」

「ああ! シードにミーシャにスイ…父さんや母さんも、アリアも好きだし…あ! もちろんレインカも好きだぞ!」

「……」

レインカが思っていた『好き』とは違い、ほっとしたのかがっかりしたのか微妙な心境をしてしまう

それでもアレスのその『好き』に自分が含まれていた事に、少し嬉しいのか頬を再び赤く染める

――何処かで見た事のあるようなやり取りの後、2人の体に違和感があるのを感じた

「は…ハクションッ!! …うぅ…なんか寒くなってきたな…」

「わたくしもです…これだけ長く水に浸かれば、体が冷たくなってしまうのも当然ですね…」

いくら季節が暖かくても、冷水に浸かりっぱなしは流石に冷える

2人は急いで泉から上がる

「なんとか体を温めなければ… どうしましょう…」

「…そういえば…」

アレスが何かを思い出して、馬の所まで行く

そして馬の背に乗せた荷物を漁る

「たしかシードの荷物の中に……あった! これだ!」

アレスは何か橙色(だいだいいろ)()を取り出した

オレンジ色のビー玉の様に透き通った色をしているそれは、大体テニスボール程の大きさをしていた

重さは見た目に反して意外と軽かった

それこそテニスボール程の重さで、数個所持していても荷物にはならなさそうだ

ただし柔らかい

固くなく、ゴムボールを更に柔らかくした様な感じ

握ればグニュッと潰れて形を変える

それを持ってレインカの所まで行く

「それはいったい何ですか?」

「俺にもよく分からん… だけどシードが、『濡れた時にこれをソウルを流しながら握り潰せ』って言ってたから、使ってみよう。 ほっ!」

アレスはソウルを流しながらその玉を握る

ビュオオオオォッッッッ!!!

「うおおおっっ!?」

「きゃああああっっ!?」

その橙色の玉を握り潰した瞬間、玉から強烈な風が周囲に吹き荒れた

だが只の風では無い

『温風』だった

まるでドライヤーの様な温風が、まるで扇風機の強の様な強風でアレス達に()()()()()()

風が吹いて僅か3秒程で風が止んだ

「…なんだなんだこれは!?」

「す…すごい風が…えっ!?」

レインカはいち早く気が付いた

自身の体が…服も髪も濡れまくっていた自身の体が、何事も無かった様に乾いて元に戻っていたのだ

「うおっ!? なんで乾いてるんだ!?」

レインカに続いてアレスも気付く

「これは…もしかして『乾風魂玉(かんぷうそうだま)』でしょうか…?」

「あっ…なんかそんな感じの名前だった様な気がするな…レインカは何で知ってるんだ?」

「わたくしの居た『王都(おうと)』の城に、『乾風魂機(かんぷうそうき)』という魂機(そうき)があります… 体をすぐに乾かすための魂機でわたくしもよく使用するのですが、それと同じ風でしたし同じ効果をもった小さな玉があると聞いた事があります… 多分、これがそうなんだと思います」

アレスはレインカの持つ知識に関心する

「レインカは物知りだな! さすがだな!」

アレスに褒められてレインカは照れる

そんな照れを隠す為か、アレスを催促する様に提案する

「そ…それより! 体も乾きましたし、そろそろメリートルに戻りませんか!? きっとみなさんも心配されてると思いますし!」

「ん? そうだな! じゃあ馬に乗って行く

「探しましたよ、陸姫様」

突然、その場にアレスでもレインカでも無い声が響く

「!! あなたは…」

「陸姫様、確かに私とロウは陸姫様を途中で1人にさせるという計画を立てていました…が、陸姫様が誘拐される事…ましてや、誘拐した張本人とこんな所で騒いでいる事を認める訳にはいきません。 私達が陸姫様を監視していなければ、何かあった時に対処出来ません。 …今の様に」

清らかな声と丁寧な口調で淡々と喋る男

彼が何者か、レインカはもちろん知っていた

「アーサーさん…申し訳ありません…」

「私が居なかった事もありますが、ロウや殲滅隊が居ても防げた事態ではあります。 私達の力不足を思い知らせれた所存です。 ですが陸姫様も、良く知りもしないそんな少年達と行動を共にするとは、陸姫様も自らの立場と言うものをもっと考えて行動して下さい」

「……はい…わかりま

「おい! なんでそんな事言うんだ!?」

さっきまで笑顔だったレインカが悲しい顔になっていくのを見て、アレスはたまらず口を出す

「レインカのせいじゃないだろ!? レインカを連れてったのは俺なんだから、レインカを責める必要は無い!」

そう(いきどお)るアレスを見るアーサー

「陸姫様を叱りつけている訳では無い。 もう少し『()()()()()()()()を持って頂きたいという事だ。 陸王(りくおう)様は陸姫様の事を一番に考えていらっしゃる。 私はその意思に従い、更に陸姫様の『想い』にも応える必要がある。 その為に、今回陸王様の『陸姫様に付けられた(かせ)を少しでも軽くしたい』という思いを実現するべく、陸姫様の演説の為という名目で街巡りを提案した」

「ならいいじゃないか! レインカが自分のためにやった事なら、そんなに強く言わなくても

「しかし、だ… 私は『()()()()()()』陸姫様を1人にする方法をロウと()()した。 だが君は、本当に『()()()()()()』やった事なのか?」

「なにっ!? 俺はレインカのためにやってるんだ! お前みたいにレインカが嫌がるような事はしてないっ!」

アレスは更に嫌悪感をもむき出しにしてアーサーに食って掛かる

しかしアーサーは動じない

「理解していないようだな。 君の行動は、『()()()()()()()()()()()()()()…という事だ」

「…っ!? どういう事だ!?」

「確かに君は陸姫様の為にやった事なのだろう… だが、もしもこうして君と陸姫様の2人しか居ない時に、こんな郊外で山賊やエニグマに襲われてしまい、陸姫様が傷付く様な事態になってしまえば、君はどう責任を取るつもりだ?」

「そうならないために何がなんでも俺がレインカを守る!」

「…やはり理解していないようだな。 騎士でも無い君に…ましてや年端もいかぬ少年である君に、何が出来るというのだ? ()()()である私達ならば、危険の多い郊外に陸姫様を連れ出す事はしない。 街中であっても、不審人物は決して近付けさせる事はしない。 そして、あらゆる脅威を排し、陸姫様を傷付ける様な事はさせない。 つまり…君では『実力』も『認識』も『能力』も、何もかもが『不足』しているのだ」

「うるさい! あの場にいなかったお前に言われたくない!」

「いいや…その場に私が居たとしても、今と同じ様に陸姫様は君達を連れて食事やメリートル巡りをしただろう。 だからこそだ。 分かるか? 君は、()()()()()()()()()()()()()()()()をしたのだ。 陸姫様の慈愛の心で、君達は行動を共にした。 だが君はどうだ? 君の友に何も言わず勝手に行動し、陸姫様を危険の伴う郊外に連れ出し、何をしていたが分からないが一歩間違えれば陸姫様に怪我や病気をさせたかも知れない事をしていた… そんな君に、『()()()』があるのだろうか? 今の君の行動は、『()()()()()()()()()()()()()のだろうか?」

「ああ! そうだ!」

アーサーはようやく表情を変える

今まで虎視眈々と無表情で語り続けていたが、アレスのその一言で驚きの表情を見せる

「俺は自分のやっている事が『正しい』と思ってやっている! いつだって『ヒーロー』は! 誰かのために自分を『正しい』と信じて体を動かすんだ!!」

「…それで…君の仲間が傷付いても…同じ事が言えるのか…?」

「傷付けさせない…! 何があっても…俺が守る…! それが俺の目指す『ヒーロー』だからっ…!」

「……そうか…」

アーサーの表情が驚きから一転、険しい顔になる

それは、うっすらと、そして確実に、純粋なる『()()』へと現れた




ゴオオオオォォォッッッ!!




「「!!!」」

アレスもレインカも思わず後退りしてしまう

圧倒的で…そして強大なソウルが、辺りを包む

森の木に止まっていた鳥達が逃げる様に飛んで行き、アレス達の乗って来た馬も鳴きながら泉から離れてしまう

「…私は…君の様に軽はずみに『ヒーロー』と口にする事が出来ない… それは…『ヒーロー』と言う存在が、どれ程偉大で尊厳のあるものなのか理解しているからだ… そして私は…『ヒーロー』を軽視する君の様な者達を軽蔑する… それは…『ヒーロー』そのものを侮辱しているのと他ならぬからだ… 君は『ヒーロー』を目指しているようだが…それは…誰かに頼まれたからなのか…はたまた安易に『憧れ』でなろうとしているのか… いずれにせよ、『ヒーロー』は弱者には務まらない… 故に、言い換えれば『()()()()()()()()()()()()()』…そう捉えても良いのだな…?」

アーサーから発せられる強烈なソウル…

そこには、先程までのアーサーとは違って、強き『感情』が込められていた

向けられた『感情』は、もちろん良いものでは無い

明らかに敵対心と負の感情の塊で、その視線の先に居る者を精神的に殺す…そうとでも言える程だ

だがそれでも、アレスは『()()()()()

「ああ…! 『()()』越える…!」

アーサーのソウルに臆する事無く、真剣な眼差しで返事をするアレス

「『ヒーロー』に簡単にはなれない事も…『ヒーロー』がどれだけ偉大なのかも知ってる…! だけど…俺は『ヒーロー』になる…! 誰かに言われて『ヒーロー』になりたい訳じゃない! 俺は俺の『()()』で! 『ヒーロー』になるって決めたんだ! 守りたいものを守り…! 救いたい人を救えるように…! それが俺の目指す『ヒーロー』だからっ…!」

「………フッ…」

アレスの『魂』の叫び…そこには、彼の『行動倫理』に似た彼を突き動かす『()()』があった

アレスはそれを伝えた

が、それを伝えられたアーサーの反応は、意外にも()()()返した

「な…なに笑ってるんだ!? 俺は本気だぞ!?」

もちろんそんな反応をするアーサーに突っ掛かるアレス

いつの間にか、アーサーからはソウルも殺気も無くなっていた

代わりにアーサーはにこやかに、そして穏やかな雰囲気を纏って話し掛けた

「君が『ヒーロー』をどんな心持ちで目指しているのか…君の今の『()』を見れば分かる。 しっかりと私に伝わった…だからこそ、()()()()()()()()()をして悪かった… 申し訳無い…」

「えっ…!? なっ…どういう…!?」

いまいち理解出来ていないアレス

『騙していた』『試していた』と急に言われれば、理解が追い付かないのも無理は無い

そんなアレスに、アーサーは優しく説明する

「私は、君の様な少年が陸姫様を連れ去っても何も徳が無いと分かっていた。 だからその行為が、何か陸姫様の為を思っての行動だと予想した。 しかしそれが、中途半端で曖昧な行動倫理であれば、何も躊躇(ためら)わず()()する予定だった。 だが直接会って話してみれば、君の持つ『決意』と『覚悟』は本物だった… ただ純粋に、陸姫様の事を思っての行動…そしてその根底にある『英雄(ヒーロー)』という存在…君の若さでは少し大きすぎるとは思うが、それに掛ける『情熱』は疑いようが無い。 私は君に期待しよう…君が『ヒーロー』になれるかも知れないと言う『()()()』に…」

そう言うと、アーサーは顔をクルッとレインカの方に向けて、今度は謝罪の弁を述べる

「陸姫様、大変申し訳ありませんでした… 陸姫様の心身の療養を邪魔してしまいました… 出過ぎた真似であった事は重々承知の上です… どの様な罰でも受ける所存であります」

かしこまった態度でそう謝るアーサーに、レインカも流石に気が引けた

「そ…そんな… アーサーさんも、わたくしのために行動されたのです…とがめる事なんて出来ません… ありがとうございます…!」

アーサーは方膝を地面に付け、主君に忠誠を誓う様な体勢で頭を下げる

「ハッ…! 勿体無き御言葉…!」

そしてアーサーは頭を上げて立ち上がる

そんなアーサーに、レインカは1つ提案をした

「アーサーさん、アレスさんとみなさんを『王都(おうと)』まで、わたくし達の乗って来た『自動魂車(じどうそうしゃ)』で送り届けようと思っています。 自動魂車にみなさんが乗れる空間はありますか?」

「はい…十分乗れるスペースはありますが…何故でしょうか…?」

「アレスさんとみなさんは、王都に行くご予定があるそうです… 構いませんね?」

そうレインカが問い掛けると、アーサーは胸に拳を当て、強く返事をする

「陸姫様の命であれば、何なりと」

それを聞いてアレスは歓喜する

「本当かレインカ!? 王都まで連れてってくれるのか!?」

レインカは笑顔で応じる

「はい! わたくしにここまでしていただいたのです… 当然の行いです!」

――辺りに平穏が戻りはじめた為か、逃げ出した馬が戻って来た頃、レインカが行動を促す






「――では、みなさんと合流して『王都』を目指しましょう」

「ああ! シード達も待ってるだろうしな!」

「陸姫様、私は街中の殲滅隊を集め自動魂車の準備をします」

「わかりました、お願いします」

「団長!」

街の近くにある『メリートルの泉』…そこに到着したクロヒョウの獣人『ロウ・パサード』は驚く

そこに居たのは彼が『団長』と呼ぶ男、『天帝アーサー』だったからだ

「ロウ…? どうしてここに?」

「団長こそ、今まで何処に居たんですか!?」

少年アレスと少女『天帝レインカ』に、ロウと一緒に来たシードとミーシャとスイが馬から下りて駆け寄り話す中、アーサーと、同じく乗って来た馬から下りてロウが会話を始める

「団長…まさか、()()()に…」

「…ああ…少し…様子を見に行っていた…」

「…何も問題を起こして無いですよね…?」

「…ああ…特には…」

「本当ですか…?」

「……」

ロウがアーサーを言葉攻めする

それに耐えられないようで、アーサーは段々と顔が(うつむ)いて行く

その様子を見かねて、「フゥ…」と小さな溜め息を出す

「団長…確かに団長は俺よりも()()… 若いからこそ『力』があり、俺はその『力』を認めて団長を尊敬している… しかし、『()()()()()()』過ちも犯しやすい… もう少し慎重に事を進めなければなりません」

「…確かにその通りだ… だがロウ…なら尚更、敬語など止めて私を躾ける様に言えば

「それは出来ません。 言ったはずです。 団長の『力』を認めている、と。 団長がその『力』を持ち続ける限り、俺は団長を尊敬した態度でいる…そう決めているのです。 団長にも、俺に敬語を使わなくて良いと言ったのもその為です」

ロウもまだ若く、25歳という年齢にも関わらず『特殊殲滅隊副団長』という地位に居る

が、アーサーはもっと若く、若干22歳という若さで『特殊殲滅隊()()』の地位に存在している

彼の持つ『力』が何か分からないが、アーサーには少なからず、ロウに認められる程の『力』を所有している

しかしその『力』と、殲滅隊の『団長』という地位を勤められる程に、まだ肉体も精神も成熟しきって無い

それ故に、アーサーは『()()()()()()()()()()()()()()()()()』を行ったのだ

アーサーはここに来る途中、奴隷売買の盛んな街にて、違法商売をしていた元締めを()()している

それをロウは知らないが、アーサーの反応を見る限り、そこで何かした…そしてそれが一種の感情的な行動であると察知した

…ロウは、その事を(とが)めているのだ

「…まあ、過ぎた事を言っていても仕方ありません… それより、どうしてここに居るのですか?」

アーサーが気落ちしたのを不憫(ふびん)に思ったのか、ロウは話を元に戻す

「…私は今朝、この街に着いて直ぐにロウを探した…が、殲滅隊の隊員が慌ただしく動いているのを見掛けて話を聞いた。 そして現在の『事情』を聞いて私も郊外へ探しに行った時、この泉の近くで突然『()()』を感じた為確認した所、陸姫様とあの少年を見付けたのだ」

ロウはチラッとアレスを横目で見る

「あの少年が陸姫様を… やはり他意は無さそうですね… …? 団長…?」

ロウはアレスを見て少し()()()()アーサーの様子に気が付いた

「いや… 少し…『()()()()』と思ってな… それより、王都にそろそろ向かうとしよう」

「王都へ…?」

「ああ… 陸姫様」

名前を呼ばれたレインカが振り向くと、呼び掛けたその人物がアーサーだった事に気付いた

「そろそろ行きましょう。 今から出発すれば、夕方頃には王都に到着出来ます」

レインカはコクリと頷く

「わかりました、行きましょう」

――こうして『陸姫』レインカと殲滅隊『団長』アーサー、『副団長』ロウ、そしてアレス達4人の一行は麗都『メリートル』を後にして、『王都』を目指すのであった

書きたい事を詰め込んだらえらい長くなって投稿もかなり遅れました

申し訳ありません…

今回は前話との関連性が多くあります

何となく感じ取って下さい

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