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サークルワールド HERO ~一期一会編~  作者: 葱原龍乃介
第五章 中央大陸英雄譚 ―邂逅―
38/90

秘めたる思いと姫たる想い

「一回整理させてくれ…」

シードは落ち着く為に、目を閉じて深呼吸をする

「フー… この街に着いた俺達はそれぞれの目的の為に別行動をとった… ミーシャとスイは服を買いに…俺は俺で旅に必要な物を買いに…そこまではいい…」

もう一度、シードは深呼吸をする

「で…残されたアレスは、一人街を見て回った…そこまでもいい…」

シードは目をゆっくりと開ける

「そこで何かの『騒ぎ』があったから見に行った…そこには黒服の男達が居て、少女を困らせていた…だからアレスはその子を助けた…だが…」

シードはビシッ!っと思いっきり指をアレスに向ける

「なんでそこで『陸姫(りくひめ)』様の()()()()()()()を請け負う事になってんだ!?」

シードは声を荒らげて取り乱す

いつもの冷静さを失っている

「ちょっと落ち着きなさいよ… あなたらしくないわよ?」

そんなシードをミーシャが(なだ)める

「こんな状況で落ち着けるか! もし『陸姫』様に何かあったら…! 俺達は旅どころかその場で『死刑』だぞ!?」

そんなシードとは対照的に、妙に落ち着いているアレス達

その理由は――

「シード…? そもそも『陸姫』ってなんだ…?」

「何!? 知らないのか!? いいか? 『陸姫』ってのは

「この中央大陸『セントレイン』を治める王家、『天帝(あまみかど)』の王…『陸王(りくおう)』の娘です… 分かりやすく言えば、この大陸で4番目に権力を持つ人…そうお伝えした方がいいかもしれませんね?」

「「!?」」

そう告げた『陸姫』レインカの言葉に、陸姫を知らないミーシャとスイも流石に驚く

「へぇ~! レインカってそんなに偉いのか?」

それを知っても尚、アレスは態度を改めない

そんなアレスにシードが近付き、両肩を掴んでガクガクと揺らす

「おいアレス! なんて失礼な事を! お前…もし機嫌を損ねたら最悪『死刑』なんてのもあり得るんだぞ!?」

シードはアレスを揺さぶるのを止めて、レインカの前に(ひざまず)

「申し訳ありませんでした陸姫様… この者達の無礼、お許し下さい…」

シードが(おごそ)かな態度で接する

そんなシードに、レインカは首を横に軽く振って優しい声で言う

「わたくしは確かに…『陸姫』と呼ばれていますが、世間一般の事すらも分からない…ただの一人の女の子です… どうか普通に…一人の女の子『レインカ』として接してくれいただけないでしょうか?」

「しかし…」

「レインカ大丈夫だって! レインカはレインカだろ? 天帝だか陸姫だか知らないけど、そんな特別扱いしないから大丈夫大丈夫!」

ニコニコ笑いながらそう言うアレスに、焦りぎみの顔をしてシードが向く

それに合わせて、レインカもニッコリと笑いながら答える

「はい! よろしくお願いします! それでは改めて、自己紹介させていただきます…」

レインカは長めのスカートの両裾を掴んで軽く上げ、両足を交差、膝を曲げお辞儀をして、王家『天帝』の名に恥じない挨拶をする

「中央大陸セントレイン『陸姫』…天帝レインカと申します… ふつつかものですが、よろしくお願いします…」

天帝レインカ…体から漂う気品溢れるオーラも去ることながら、背中の中央まで伸ばしたストレートの金髪が目を引く

穏やかで優しい声と顔、そして水色の瞳が他の女性とは違う雰囲気を醸し出している

身長は低めで、頭頂部がアレスの鼻と同じ高さにある

半袖の赤と白を主としたフリルの服に、首元に赤い蝶ネクタイをあしらっており、膝下まで伸びたフレアスカートは赤地に白い縦線が入っている

王家と言われ無くても、彼女が位の高い人であるのは一目瞭然

しかしその優しい声と穏やかな表情は、『天帝』と聞いて萎縮(いしゅく)する者を自然と笑顔にする

挨拶をし終えると、おずおずとミーシャが尋ねる

「え~…と… レインカ…ちゃん…って、本当に王家の人…なの?」

そう尋ねたミーシャに、レインカは微笑みながら答える

「はい、その通りです。 わたくしのお父様の『陸王』、お母様の『陸妃(りくひ)』、お兄様の『陸彦(りくひこ)』…そして『陸姫』であるわたくし… 天帝家の長女です」

「そう…なんだ… 私、この大陸の王家がよく分からないから…いまいち実感が湧かないわ… そんな偉い人が目の前に居るなんて…」

じ~…っとレインカを見るミーシャ

「年齢は…わたしとあまり…変わらないように見えますね…?」

スイがキョトンとした顔で呟く

「わたくしは現在、14才です。 見た目より…少し幼く見えてしまうかもしれませんね…」

ちょっとシュン…っとした顔をするが、アレスは笑いながらレインカに向けて言う

「なに言ってるんだ! レインカぐらい小さい方がかわいくて俺は好きだぞ?」

「か…かわ…! す…すき…!?」

本人は何気なく言ったその言葉に、動揺を隠しきれずに顔が赤くなるレインカ

おそらくお世辞で今まで言われていたであろうその言葉を、ごく自然と言ったアレスに対して恥ずかしさを覚えたらしい

それを聞いて若干微妙な顔をするスイを気にせず、シードはアレスの頭をゴンッ!っと殴る

「いてっ!!」

「そういう言葉を簡単に使うな… 悪いな()()()()…こいつはこういうヤツなんだ…気にしないでくれ」

そのシードの言葉を聞いて、ミーシャは驚く

「えっ!? シード…あなた…」

「ああ…別に『普通に接してくれ』って言われたなら普通にするぜ? 許可無くそんな態度を取ったら、()()()()()()()()()()()()()()()()()

シードが首を軽く右斜め後ろへと振る

ミーシャがそっとその方向を見ると、建物の陰に隠れた()()がアレス達の様子を伺っていた

「あの人達は…?」

「さっきの話に出てた『特殊殲滅隊』だ… レインカに何もしなけりゃ、特に問題無いだろう… それより

「それよりレインカはどうしてここに居るんだ?」

シードの話を遮ってアレスが尋ねる

「そうでしたね…まだわたくしの目的をお伝えしていませんでした… この街に来たのは

ぐうぅぅ~…

「…あ…ゴメン、俺だ…」

今度はレインカの話を遮って、アレスの腹が鳴る音がその場に小さく響いた

「「……」」

シードとミーシャが冷ややかな目でアレスを見る

するとレインカがクスッと笑って、くるりと回って何処かに行こうとする

そして4人に向かって提案する

「みなさん、朝ごはんはまだみたいですね? わたくしもまだ食べていませんので、ご一緒しませんか? わたくしの知っているレストランへご案内しますよ?」

それを聞いて、アレスは喜ぶ

「本当か!? ありがとうレインカ!」

そう言ってアレスはレインカに付いて行く

「…ま、ごちそうになるか…」

「…そうね… 行きましょスイちゃん?」

「わかりました…」

3人は意気揚々と歩いて行くアレスを追い掛けた



――同日 午前8時48分 レストランにて――

「――わたくしがこの街に来たのは、『()()』のためです」

テーブルの上に並べられた料理を食べながら、アレス達はレインカの話を聞く

「今日から3日後…『王都』にて演説が行われるのはご存じですか?」

「ああ…知ってるぜ? 内容は確か…『陸姫の初披露』と『セントレインの今後の方針』…だったか」

シードはベーコンエッグを食べながら答える

「はい、その通りです… 今までわたくしは、王都の城から出たことがありませんでした… ですので、セントレインに住む人々に顔をお見せしたことがありませんでした… 今回の演説では、『()()()()()』のわたくしを…そして、中央大陸セントレインを今後どのようにしていきたいのか…()()()()()()()()()を、この大陸に住む皆様にお伝えするのです」

「へぇ~…立派ね… でも、それってこの街に居ることの理由にはならないんじゃないかしら?」

ミーシャがコーンポタージュを飲みながら聞く

「わたくしは王都の城を出たことがありません… そんなわたくしが、この大きな大陸を語ることなんて出来ません… そこでお父様からお許しをもらい、王都周辺の街を巡ることにしました。 そこで見たことや聞いたこと…そして感じたことを、()()()()()伝えたいのです…!」

「…この街以外にも…レインカさんは…見て回っているのですか…?」

スイがトーストを食べながら尋ねる

「はい…今日はこの街を見て回る予定でした… この街は朝早くから様々なお店が開いていると聞いていますから」

「うめぇっ! なんだこの肉っ!?」

レインカの話など全く聞かない様子で料理を食うアレス

シード達が溜め息をつく中、レインカは笑って答える

「それはこの街の名産品『メリートルハーブ』で風味付けした、さわやかさとピリッとした香味が味わえるステーキですね。 鹿肉『メリーディシア』も、獣臭さが全くなくてほどよい脂が食べやすいと評判で、この街でしかない特産品と言われています」

「ふぉうなほぉか? んぐぅっ…むぐっ…うん…ん~…確かに他じゃ食べた事ない味と肉だな? 」

レインカは少し自慢気で嬉しそうに語り始める

「この街は『メリートル』という名前です。 王都からそう遠くないので、わたくしの家族以外の『天帝家』の人が別荘を持っているらしいですよ? 別名『麗都(れいと)』…そう言われて、『第二の王都』なんて言われることもあるそうです… 名産品は先ほどの料理で使われた『メリートルハーブ』、特産品も同じく料理に使われた鹿肉『メリーディシア』になります。 わたくしは、1度はここに来てみたいと思ってました」

「…なるほどね…」

シードがグラスに入った水を飲み干し、肉を頬張るアレスを無視してレインカに質問する

「そんな気持ちを持ってこの街に来たものの、護衛の『殲滅隊』が自分をピッタリとマークするから自由に見回れ無かった… そこでもめてたらアレスがやって来てレインカを助けた…まあ実際は助けるも何も無かったんだが… んで逆にアレスがピンチになったから、『ボディーガード』としてアレスを雇った… レインカが決めた事だから無下に出来ず、結果遠目で『監視』する事で落ち着いた… そんで買い物を終えた俺達と合流…ってな感じか… で? その見た事無い街を()()()()()()じゃ無くて自分の目で見てどうだったんだ?」

レインカはシードの言葉に少し驚いて反応する

「どうしてそれをご存じなんですか…? 確かにわたくしは…パンフレットを見て色んな街のことを知りましたが…」

「知って()()、聞いて()()、言われて()()… 全部言伝に聞いた様な話だからな…様々な街を回っている最中で行った事無い、なのにこの店の料理や食材を知っているなら、尚更道中でパンフレットで見たってのが当然だろうと思ってな… で? どうなんだ?」

レインカはシードの推理に驚きながらも、その質問に答える

しかしその顔は、初めて様々な街を見たとはとても思えない程暗かった

「…わたくしが想像していた街の雰囲気は、もっと悪いと思っていました… 凶悪な犯罪が多く治安が悪いと聞かされていましたから… ですが…実際はそんなことありませんでした… このレストランのように、どの街も活気で満ちあふれて、とても楽しくゆかいでした…」

「…? それって良いことでしょ? どうして暗い顔してるの?」

ミーシャは首を(かし)げて聞く

「はい…とても喜ばしいことです… ですが、()()()()()なのです… だからこそ、わたくしにはこの大陸の『()()』がわからないのです…」

「…どういうことでしょうか…?」

暗い雰囲気になるレインカに、今度はスイが尋ねる

「わたくしはこの大陸の陸姫として、この地に住む人々に…わたくしの『思い』を伝えなければなりません… ですがわたくしの感じたことは、『このままのセントレインでいい』…そう思って()()()ました… 活気のある街、豊富な資源、そこに住む人々のあたたかさ… わたくしは…『陸姫』ではなく、『()()()()』としてのわたくしは…このままなにも変わらないでいてほしいと思いました… ですが…『()()』としてのわたくしがそれを言ってしまえば、セントレインの『未来』はなくなってしまうと思うのです…」

レインカは自分の体が見えない()()で押し潰される様な…そんな面持ちで語った

その様子を、心配そうな目で見るミーシャとスイ

「ま…当然だろうな…」

するとシードがレインカの気持ちを代弁するかの様に語り始める

おそらく、イマイチ理解出来てないボンヤリ顔のアレスに説明しようとしているらしい

「『陸姫』なんていう重圧と責任がのし掛かる地位に居るんだ…自分のたった一つの発言で、大陸一つが動かせちまう… 『変わらなくていい』なんて、街のひとつやふたつを巡ったぐらいで言えるもんじゃ無い… かといって、ああしたいこうしたいなんて、それこそ簡単に言える事じゃねぇ… 迷うのも悩むのも分かる… アレスみたいに、あっけらかんと出来る訳もないからな」

「ん?」

チラッとアレスの方を見て皮肉まじりで言う

「…そうだな… 何か違う発想…感じた事の無い経験… いわゆる、新しい『()』を感じる事が出来れば…もしかしたらその考えが変われるかも知れねぇな…」

「新しい…『風』…ですか… 今のわたくしには、そういった体験や経験が必要なのかもしれませんね…」

レインカは悩む

今まで『王都の城』から出た事が無かったレインカにとって、ここ数日の街を巡るという事は初めての『経験』だった

そこで見た事や聞いた事…そして触れた事や感じた事は、レインカにとってこの上無い『体験』だった

しかしそれは、この中央大陸『セントレイン』のほんの一部である

たったその一部で得た事から、この大きな大陸の『未来』を決める発言をしなければいけない…

あらゆる重圧と責任を背負うという事を、レインカが感じない訳が無かった

そんなレインカの考えを変える為に、新たな『風』…つまり『未来を考える』という考えを変える為に、『未来を()()()()()』かを閃く新たな『経験』や『体験』が必要なのだ

だが『陸姫』という立場上、過保護にされて来た幼いレインカに、どの様にして…どうやって…どれをどうすれば、()()()を得る事が出来るのか分からなかった

もちろんそれは、レインカの周りに居るシード達も分からなかった

「……」


――同日 午前9時29分――

――考えても進まない為、レストランで食事を済ませたレインカ達は、麗都『メリートル』を見て回る事にした

…ただアレスが多く食べ過ぎたせいなのか、元々の値段が高いせいなのか、かなりの高額になり、シードもミーシャも驚きを隠せなかった

それでもレインカが余裕でそのお金を出し、2人は更に驚きを隠せなかった

「……」

「悪いなレインカ…俺達の分まで金を出してもらって…」

シードは申し訳なさそうに言う

「いえいえ! わたくしこそ、みなさんとお食事できてとてもうれしかったです! …護衛のみなさんといただくお食事よりも、なんだかずっとおいしく感じました…」

レインカは少し物思いに(ふけ)りながら語る

「きっと気のせいじゃないわ… 皆で食べれば、どんなご飯でもおいしくなるわ! ね? スイちゃん?」

「…そうですね… …わたしが…そうでしたから…!」

ミーシャとスイも、レインカを(さと)す様に言う

するとそこでシードが気付く

「…そう言えばミーシャ、スイの服を買いに行ったんじゃなかったのか?」

スイは前日に着ていた、無地の白いTシャツと半ズボンのジーンズを身に付けていた

「買いに行ったけど…だめね… スイちゃんに似合う服が無かったわ… もっとこう…カッコカワイイ服っていうのかしら…そういう服が欲しいのよ…」

「わたしは…もっと動きやすい服がいいです… わたしの装備は…機動性が求められますから…」

「あっ! でしたら、わたくしと一緒に『王都』に行きませんか? 女性用の装備も充実しているはずですし、きっとお気に召すものがありますよ?」

「いいわね! ちょうど王都に行く予定だったし、都合がいいかも知れないわね!」

「……」

女性3人が和気あいあいとはしゃぐ

「そうだな…まぁ…レインカにも()()()()()()からな…」

「? わたくしに…ですか?」

「俺達は元々、レインカの演説の為に募集された『臨時攻戦(こうせん)隊』に入る為に王都を目指してるんだ。 演説の護衛をする騎士が足りねぇから、『雇われ兵』として募集してるっていうアレだな。 レインカが王都に戻るなら、ついでに俺達も一緒に行った方が良いな」

「ふふっ…分かりました! 今日で街を回るのも最後ですし、わたくし達の乗って来た『自動魂車(じどうそうしゃ)』で王都に戻りましょう!」

「ああ、よろしく頼む」

「私『自動魂車』って乗ったこと無いから楽しみ! きっと馬より速いわよね!」

「…『自動魂車』… それはなんでしょうか…?」

「……」

街中を歩きながら、しばらく談笑が続く

「とっても速い乗り物です! わたくしも数日前に自動魂車に初めて乗りましたが、あれほど速い移動手段は他にありません…! 街を見終えたら行きましょう!」

「だな… さて、まずはどこに行くか…」

「ん~…そうね… この街を象徴するような…そんな場所は無いかしら…?」

「それでしたら、『メリートルタワー』というものに登ってみませんか? この麗都を一望できるそうですよ!」

「それは…少し興味がありますね…」

「じゃあ行ってみましょ!」

「よし…行くか… だが…その前に、()()()()()()()()()()()()()()?」

存在を忘れていた訳では無い

()()()()()()()()()、逆に誰も何も言わなかった

初めて会った時…合流した時…食事の時…

気付いていたもののあえて触れなかったシードはさておき、どこか似ている所があるミーシャや、あれほど好意を抱いているスイ、その行動力と存在感を気に留めたレインカですら、アレスの静かさには触れも気付きもしなかった

シードの言葉で改めてアレスを認識した3人は、一斉にアレスを見る

「……やっぱり…それが一番かな…他に思い付かないし…」

「? 何がだ?」

ボソボソ…っと何か呟くアレス

そしておもむろに歩き出す

向かった先は――

「どうかしましたか? アレスさん? わたくしに何か

「よっと」

「きゃあっ!?」

「「「!!?」」」

アレス以外の、その場に居る全員が驚いた

突然、あまりにも突然に、アレスがレインカを持ち上げたのだ

しかも、()()()()()()()―――

「えっ…えぇぇ…っ! あ…あああアレスさんっ!? ここここれはいったい…!?」

レインカは突然の出来事と、生まれて初めて男性に抱えあげられた事で、驚きと恥ずかしさと戸惑いにより顔を赤く染めて硬直する

だが、レインカ以外の女性…ミーシャとスイは、その様子を同じく顔を薄く赤に染めて見ていた

「ア…アレス!? あんた…ちょっと…!」

「…レインカさん…うらやましいです…」

女性陣が赤くなる中、アレス以外の男性…シードは、その顔が()()()()()()

そう…分かってしまったのだ

アレスがこれから…()()()()()()()()()()()

「お…おい…アレス… 頼む…それは…それだけは止めてくれ… きっと…きっと()()以外の方法があるはずだ…! だから

「シード…ミーシャ…スイ… それじゃ()()()()()!」

シードはまるで暴れる犬を落ち着かせる様に止めた

だが、聞くはずが無かった

シードはそれを分かってても止めた

止めなければ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()―――

ダンッッ!!

アレスは両足にソウルを纏い、力強く地面を蹴った

『麗都』と言われるこの『メリートル』

いくら発展していると言っても、街の雰囲気を壊さない為に高い建物は先程の『メリートルタワー』ぐらいしか無い

よってそのまま、低い家々の屋根を伝って跳んでいく

「きゃあああぁぁぁ………」

レインカの悲鳴が木霊(こだま)する

「「「………」」」

その姿を、残された3人はただ呆然と立ち尽くして見る事しか出来なかった

そしてレインカの声が聞こえなくなった頃、3人の後ろから()()()()()が聞こえた

シードがそ~~…っと振り向く

するとそこには、レインカの護衛をしていた男達が着ていた、黒い軍服を身に付けた男が10人程度居た

「お前達…陸姫様を何処へ連れて行った?」

シードがわなわなと震える

「あの…あの…バカアレスがぁぁっ……!!」

ちょっとどこかで『街のまとめ集』がいるかもしれないですね

自分でも分からないですし…

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