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ヒトではない彼女を  作者: 窓井来足
第五章
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第五章

さて、デートの約束をしてから。当日までですが――

 第五章

 

 さて。

 河勝(かがち)さんとデートをする約束をしてから、彼女と僕が前より親しくなったかといえば、これがどういうわけかそうでもないのだった。

 何故か。

 それは僕が仕事や新入生歓迎会の準備に追われて忙しかったから、というのもあるが。

 河勝さんが他クラスの友人と会いに行くために休み時間はクラスにおらず、放課後もすぐにその友人の所に行ってしまうため、僕が彼女とまともに会話をする機会がないからというのもある。

 また、最近(こう)もクラスにいることが少なく、昼休みや放課後の部活も休みがちになっているので、ヤツとも最近あまり会話をしていなかったりする。当然、河勝さんとのデートの話もしていない。

 香の方が何故、あまり教室にいなかったり、部活動に参加しなかったりしているのか分からないが……おそらく遠距離恋愛中の彼女に電話したり、会いに行ったりしているのだろう。多分。

 まあ、香はこの前『細流(せせらぎ)高校桜通信』の執筆を全て引き受けてくれたから、新入生歓迎会の準備のためにいちいち部活に来なくてもいいので、別に僕としてはヤツが部活に来ないことに関しては特に何も言うまい。

 と、そんなわけで。

 僕は一人、昼休みは生物室で弁当を食べ、食べ終えると好きな画集を眺めたり、参考になりそうな絵を模写したり、水槽の金魚や熱帯魚、鉢植えの植物などを写生して過ごし。

 放課後は新入生歓迎会の準備をして、終わると急いで家に帰って描きかけのイラストの続きを描くといった生活を送ったのだった。

 そして無事にイラストを仕上げて依頼主に送った水曜日や、頑張って準備をした割には新入生がほとんど集まらなかった歓迎会のあった金曜日が過ぎて。

 ついに、河勝さんと約束をした四月十九日の日曜日となったのであった。

と、いう訳で。次章よりデートとなります。

では、よろしくお願いいたします。

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