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【完結】転生したけどウダツの上がらない冒険者は、奴隷を買う事にした  作者: よぎそーと
その8

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80話 思ったよりも数多くやってきて、それだけの成果が出てきた

 モンスターとの戦闘はさほど問題もなく終わる。

 木の陰に隠れていたものもそれなりにいるが、対処出来ないほどではない。

 レベル3を超える技術を持つ者は多い。

 それならば多少の数は問題にもならない。

 レベルの低い者もいるが、それらはレベルの高い者についていく。

 前に立った者がモンスターを切り崩しながら進み、後ろに続く者が、左右に散った敵を倒す。

 迫って来るモンスターは次々に倒れ、数多くいた犬頭の全てが地に倒れていった。



「どうだ?」

 一緒についてきたミノリに声をかける。

 肩で息をしてる彼女は、両手で握った刀を腰に前を見つめている。

 声に気づいてないのか、返事もしない。

 初陣ならこんなものかと思いつつ、彼女の前に立つ。



「おーい」

「…………あ」

「大分緊張したようだな」

「え、あ、はい」

 視界に入り、声をかけてようやく気がついたようだった。

 呆然としていた顔が意識のあるものに戻った。

 まだ完全に立ち直ってるわけではないが、少しは気を取りなおしたようだった。



「最初はそんなもんだ。

 そのうち慣れる」

 そう言っておく。

 意味を理解するまで時間がかかるだろうが、それでも声をかけておく。

 それだけで結構気分が救われるものでもあるのだから。

「とりあえず周りの警戒だ。

 核の回収は他のに任せて、俺らは周りを見張るぞ」

 やるべき事も指示をする。



 何もしないで突っ立ってるわけにはいかないし、呆然としたままにしておくわけにもいかない。

 モンスターが接近してくる可能性も嘘でも何でもないので、警戒は怠れない。

 サキを連れて、窪地の上へと向かっていく。

 大回りすれば元の位置に戻れるので、そちらへと向かっていった。



 核の収穫は合計で二百四十六となった。

 モンスターは多いと聞いてはいたが、これほどまでとは誰も思っていなかった。

「こりゃあ、大変だな」

 数を聞いてヨシフミはぼやいた。



 町の近くの二倍以上の数なのだから当然である。

 これだけの数となると、やはり自分達だけではどうにもできない。

 より大人数でないと対処が出来ない。

 それだけではない。

 潜在的に潜んでるモンスターの数を考えもした。



 今回はこれだけおびき寄せる事が出来たが、これが全てのわけがない。

 更に多くの数が潜んでいるか流入してきてるはずである。

 その中の一部がここに引っかかっただけである。

(山の向こうから流れ込んできてるって奴なんだろうな)

 以前聞いた話からすればそういう事なのだろう。



 この山は、それらを遮る壁であるが、同時に超えてやってくるモンスターの通り道でもある。

 それが今回の数に繋がってるのだろう。

 稼ぐには良いが、厄介な場所なのも確かである。



 そんな中にあって、村が壊滅せずにいたのは奇跡に思えた。

 モンスター除けなどの影響もあるのだろうが、それでもだ。

 通り道の中でも、モンスターが寄り道しない場所だったという可能性もある。

 運が良かったという、ただそれだけの要因が村を今の今まで存続させたのかもしれない。

 ただ、何時までも安全というわけにはいかないのをこの日感じた。



(ここでもこれだけ居るし、通り道になってる所だとどうなるやら)

 考えるだに恐ろしい。

 確実にこの近隣以上の数がいるだろう。

 それこそ、この日おびき寄せた以上のモンスターが。

 もし、本当に食い止めるならその数を相手にしなければならない。

 猿などの面倒な奴も含めて。



(勝てるのかよ……)

 暗澹たる気持ちになる。

 ユシフミ達が来てくれた事で人数が一気に増えたが、それでもおそらく足りないだろう。

 問題の一つが解決したと思っていたが、振り出しに戻ってしまった気がしてきた。



 とはいえそれもハルオミが悩むような事ではない。

 モンスターをどうにかしたいと考えてるのは領主やその近辺だろう。

 彼等にしてみれば領地の安寧と安定を優先せねばならない。

 貴族や統治者としての義務を考えれば当然である。



 実利の方から考えてもそうしなくてはならない。

 田畑からの収穫や物品の移動による商い、各種工業製品などを作っていくためにもモンスターは邪魔になる。

 核から得られる魔力と、それを用いる魔術や魔力を用いる道具などを考えれば無用とは言えない。

 しかし、それらもまともな社会があってこそである。



 食い扶持が無ければ生きていけないし、物品の移動がなければ必要なものが行き渡らない。

 材料がなければ職人とて何も作る事は出来ない。

 引いてはそこから上がる税収が無くなる。

 無くなるどころか、住民は日干しになるだろう。

 統治する側としてはそこは避けたいだろう。



 なので、それらについて悩むのは貴族や統治者に任せておく事にしたかった。

 無関係とは言えないが、ハルオミが考えるのはそういった雄大かつ壮大な何かではない。

 これが多少なりとも地位や立場を持ってるならともかく、せいぜい数人の冒険者を束ねてるだけである。

 対処するにしても問題が大きすぎて手が出せない。

 出しても何も出来ない。

 ハルオミが考えねばならないのは、目の前の問題くらいである。

 それで十分だった。

 今のところ、それはおびき寄せたモンスターへの対処になる。



(あれを一気に相手にするのはきつい。

 どうにか分散出来ればいいんだけど)

 一度に二百以上の数が押し寄せた事実にどう対処するか。

 それが悩ましい所だった。

 いっその事、このやり方を放棄してしまった方が楽である。

 だが、そうするには、得られる成果が多きすぎた。

 一カ所におびき寄せただけで二百以上のモンスターがやってくる。

 これを数カ所で行えば、かなりの儲けになる。



(どうにか出来ないかな……)

 どうしてもこれを継続的に、可能な限り大きくやっていきたかった。

 核を採取して金を稼ぐためである。

 そして、より大きな理由として経験値の確保が狙いだった。

 こちらの話もよろしく


「金持ちに転生したので親のすねをかじって冒険に挑戦します」

http://ncode.syosetu.com/n7411dr//



「クラガリのムコウ -当世退魔奇譚-」

http://ncode.syosetu.com/n7595dj//

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