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【完結】転生したけどウダツの上がらない冒険者は、奴隷を買う事にした  作者: よぎそーと
その8

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77話 ともあれ人が増えるならそれはそれでありがたい

「というわけで、同行者が増える」

「檜山ミノリだ」

 ぶっきらぼうにすら思える淡々とした口調で名乗る。

「十条様に使える武家だ。

 慣れぬ事ばかりで迷惑をかけると思うが、よろしう頼む」

 そう言って軽く頭を下げる。

 されてる方は驚いてるようで声もない。



「あの、本当に武家の方なんですか?」

「ああ、そうだ」

 ミノリの代わりにヨシフミが答える。

「モンスター退治に同行する事になる」

「武者修行です。

 どうかよろしく」

 ミノリが要点を短く説明する。

 実際その通りなのでヨシフミも否定はしない。



「そういうわけだ。

 これから一緒にやっていく事になるから」

「はあ……」

 アヤが皆の気持ちを代弁するような生返事をした。



(まあ、そうなるよな)

 仲間の気持ちは良く分かる。

 ヨシフミもどう対応しようかまだ決めかねている。

 人手が増えるというのはありがたいのだが、先日の話の事もある。

 どうしても裏の目的を考えてしまう。



(自分の方に引き込みたい、ってのもあるんだろうけど)

 それだけで済むのか、と思ってしまう。

 相手はまだ若いとはいえ貴族だ。

 どんな手練手管を使ってくるか分からない。



 カナエ自身にそこまでの器量がないにしても、その裏にいる者達を考えると油断は出来ない。

 絵図面を引いてる者がいて、筋書きや対処法を指導してる者が控えてるかもしれない。

 カナエがそれをしっかりとこなす役者である可能性はある。

 考えすぎかもしれないが、主導権がどうのこうの言っていた事を考えるとそういった事も警戒してしまう。



(お目付役か何かなのかねえ。

 俺らを監視するための)

 少なくとも、ヨシフミや冒険者達が何をしていたのかを知る為に送り込まれてるかもしれない。

(統括する責任者としては当然だろうな)

 今後別の誰かに引き継ぐにしても、それまでに起こった事を報告しなくてはならない。

 それまでに可能な限り詳しい事情や情報を掴んでおきたいという所かもしれなかた。

 こればかりは仕事の一部と思って受け入れるしかない。

 とりあえず見られて困るような事はしてないのだから、何も臆すことはないのだし。



(あまり気にする必要もないのかもなあ……)

 そうであってもらいたかった。

 ただ、ミノリがここにいるという事で示してるつもりなのかもしれない。

 ヨシフミ達が領主の、カナエの側にいるという事を。

 実際そんなつもりはないのだが、そういう事も考えてるのかもしれない。

 そう思えてならなかった。



(考え過ぎであって欲しいよ)

 それでも念のためにハルオミに、カナエと話した事を包み隠さず伝えてある。

 どちら側に立つつもりもないので念のためにそれらを話しておいた。

 それを聞いたハルオミは、呆気にとられた顔をしてから爆笑した。



『なるほど、そういう事を考えるのか』

 本当におかしそうに、盛大に呆れての言葉だ。

『まあ、貴族様なんてそんなもんだろうな』

 今までの経験から思う所があるのかもしれない。

 うかがい知れぬ何かがあったように思える。

『ま、それならそれでいいさ。

 お前が言ったように、ここが嫌になれば他に行けばいいんだし』

 実に冒険者らしい台詞を口にして、それで終わった。

 カナエの心配は的外れであったと言える。

 同時に、

『しかし、本当にどうしようもねえことを心配するもんだな』

と大いに呆れさせもした。

 この先どうなるにせよ、カナエに好印象を抱く事はないだろうと思わせた。 



 ただ、そういった事を抜かせば、単純に人手が増えるという利点はありがたい。

 これが無能であったら困るが、ミノリはそれほど使えない人間ではなかった。

 やはり貴族や武家というだけあって、幼少時より様々な稽古をつんできたようだ。

 その修行や修練の成果か、それなりの技術をそこそこ身につけている。

 ほとんどが戦闘技術に偏ってるが、モンスター退治を考えればその方が良い。

 全く何も出来ないよりはマシである。



 そういう意味では、彼女をありがたく引き受けてはいた。

 今後どれだけ一緒にいるかは分からないが、その間だけでも十分に働いてくれればありがたい。

 それくらいの利点がなくてはやってられない。

 実際にどれだけ働くかは分からないが。



(これも、やってみるまで分からないか)

 軽くため息を吐く。

 それでも人手が増えたのはありがたい。

 使える人間と巡り会うなどなかなか無い機会なのだから。



 そしてこの日のモンスター退治において、ミノリはしっかりと自分の能力を示した。






【能力紹介: 檜山ミノリ】



18歳


163センチ


<主な技能>


刀剣 レベル2


槍 レベル1


弓 レベル1


格闘 レベル2


回避 レベル1


一般教養 レベル1


戦術 レベル1



<このほか、手習い・たしなみとしてレベル1になってない技術が幾つかある>

 こちらの話もよろしく


「金持ちに転生したので親のすねをかじって冒険に挑戦します」

http://ncode.syosetu.com/n7411dr//



「クラガリのムコウ -当世退魔奇譚-」

http://ncode.syosetu.com/n7595dj//

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