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【完結】転生したけどウダツの上がらない冒険者は、奴隷を買う事にした  作者: よぎそーと
その8

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73/93

73話 自分達だけで済まないから色々面倒なわけでして

「猿はそんな感じだった」

 村に戻って高槻と萩浦に伝えたヨシフミは、

見てきた事をそのまま伝える。

「厄介って聞いてた割にはあっさりと倒れた……ように見えた」

「いやいや」

「そうじゃないだろ」

 即座に二人の突っ込みが入る。

「魔術があったからだろ」

「普通は無理だ」

「だよね、やっぱり」

 それはヨシフミにも分かっていた。

「冗談抜きであれはやばい。

 木の上を行き来してるから弓を持ってないと当たらない。

 持ってても当てるのは難しい。

 木が邪魔になる。

 一体だけだったからどうにかなったけど、何体も出て来たら終わりだ」

「じゃあ、山の奥にいくのは厳しいか?」

「そうでもないらしい。

 今回はたまたま遭遇したけど、普通は滅多に出てこないようだ」

 あくまでシイナとナギからの受け売りである。

 実際にどれくらいの確率で出てくるのかは分からない。

 分からないだけに危険だった。

「やっぱり、周囲の木を切って、近づけないようにするのが一番だと思う」

「それしかないか」

「手間がかかるな」

「でも、木を伝ってくるからな。

 その木を無くさない事にはどうにもならん」

 以前から聞いてる猿への対策である。

 木を伝ってくるのでその木を倒しておけば近づけない。

 ばかばかしいくらい単純な方法である。

 ただし、実行するのが難しい。

 木を切ると言ってもそう簡単にできるものではない。

 ましてそれなりの高さの木々である。

 幹も太いし、手間もかかる。

 切り倒したあとの処理も手間がかかる。

 これが村の近くなら、持ってきて材木なり木炭にでもするのだが。

 離れた場所でそれをやるのは難しい。

「でも、やるしかないよな」

「炭焼きも現地でやるか?」

「とりあえず持ちかけてみよう。

 それで賛同してくれれば」

 村人の賛同がなければ出来ない事である。

 まずはそこから話を進めていかねばならない。



「難しいですね」

 カナエはそう応えた。

「モンスター退治のためなので却下したくはないのですが。

 今の村の状況だと、皆さんを切り離す事はできません。

 村の方々が賛同するかも分からないですし」

「いや、村としては作業をするのがどこでも構わん。

 離れた所で作業するというなら、それでも。

 護衛はしっかりしてもらいたいが」

 村の代表という事で同席してる村長も断りはしなかった。

「だがな、村の方が手薄になるとな。

 そこが心配だ」

 現実問題としてそれが一番の問題だろう。

「言ってはなんですが、兵士もそれほどレベルが高いわけではありません。

 村を守るとなると、その……いささか心もとないのです」

 言いにくそうにカナエが言う。

「村の守りを考えると、やはり皆さんに近くにいてもらいたいです」

「だよなあ……」

 分かりきった事である。

 モンスターを退治してるから村への被害はほとんどないが、それでも危険に囲まれてる事は変わらない。

 村の護衛がいないとかなり危険な状態になる。

 その為、モンスター退治も出来れば村の近くでやってもらいたいというのがカナエや村長からの要望だった。

 考えてみれば矛盾してはいる。

 モンスターから守る為に村の近くにいて欲しいが、その為にモンスター退治を村の近くでやるのだから。

 それでもそれなりに稼げるから問題は無い。

 そもそも、モンスターをより多く倒そうとしてるのは、稼ぎをもっと増やしたいからだ。

 何も無理してやる必要はない。



「しゃあねえ、諦めるか」

 ヨシフミも無理は出来ない。

「人が増えればいいんだけど」

 町から追加で冒険者が来てくれないかと思ってしまう。

「こちらとしてもそうしていただきたいのですが」

 カナエは同じ意見だった。

「やっぱり、税収が増えるとありがたい?」

「有り体に言えばそうですね」

 隠すことなくカナエは頷いた。

「そうなればもう少しやれる事も増えますし」

「現実的に考えてくれてありがたいよ」

 理想や夢想を追い求めないのはありがたかった。

「けど、そうなるとそちらで周旋屋に依頼を出してくれないと」

「既に出してあります」

「あれ、そうなの」

「はい。

 町に一度戻った後で、領主の方に要望を出してます。

 それも承諾され、既に依頼は出てるはずです」

「早いな、ありがたいよ」

 認可が下りるのが遅くて、作業に着手するのも遅くて、着手しても色々と遅いお役所仕事にしては上出来である。

 それだけ期待するものがあるのだろう。

「ですが、肝心の冒険者の方々が……」

「誰が来るか分からないし、いつ到着するかも分からない。

 そもそも、依頼を受けるかどうかも分からないって?」

「はい、全くその通りです」

「だろうな」

 出した依頼を受けるかどうかは冒険者の一存である。

 それを踏まえて依頼を出すのである。

「ま、信じてみようや」

 ヨシフミはハルオミ達との語り合いを信じる事にした。

 義理や人情ではない。

 彼等が自分の実力と相談し、ここが儲けられる場所だと判断する事を。

 あくまで利益をもとに考えてくれる事を。

 あるいみ打算である。

 だが算盤を弾くことが出来なければ冒険者なぞやってられない。

 自分の腕と命と死ぬ確率と、手に入れられる利益。

 これを考えねば冒険者など商売としてやってられない。

(大丈夫だろ、あの人なら)

 鋼鉄支隊という冒険者集団の一部を率いてるハルオミは、それくらいの計算が出来ると思っていた。

言い訳をする

続きに全力を出してるので、訂正修正にまで手が回ってない



 こちらの話もよろしく


「金持ちに転生したので親のすねをかじって冒険に挑戦します」

http://ncode.syosetu.com/n7411dr//



「クラガリのムコウ -当世退魔奇譚-」

http://ncode.syosetu.com/n7595dj//

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