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【完結】転生したけどウダツの上がらない冒険者は、奴隷を買う事にした  作者: よぎそーと
その8

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68話 戻ってきたらまず挨拶です

 久しぶりに戻ってきた村は、大して変わってもいなかった。

 行って帰って一週間余り。

 そうそう変わるわけもない。

 それでも作業は進んでおり、作ってる途中の様々なものがある。

 村周辺の木々は切り倒され、切り株も撤去してる最中だ。

 空いた場所に新たな家を建てるつもりなのだろう。

 現在そこは所狭しとテントが張られている。

 更にそれらを囲むように柵が作られている。

 防備と言えないようなものであるが、とりあず境目がどこなのかは分かる。

 ネズミが入り込まないよう、堀も作られていた。

 最低限必要なものはどうにか作っているようではあった。



「なんだか凄い事になってます」

 アヤが驚いて周りを見ている。

「前はもっと木の陰が多かったと思うんです」

「確かにな」

 すぐ近くまで木々が迫っていたし、それで間違ってはいないだろう。

「一気に色々変わってきてるな」

 何せ人が多い。

 あちこちで職人やら労働者が動き回っている。

 村長の家に行くのも一苦労だった。

「挨拶だけでも済ませておかないと……」

 そう思いながら、行き交う作業員を避けていく。



「おう、おかえり」

 村長はそう行ってヨシフミを迎えてくれた。

 もちろん他の者達も。

 シイナとナギには、「冒険者になったのか」と尋ねていく。

「はいー。

 無事に冒険者になりました」

「うん」

 そういって二人とも登録証を見せる。

「そうかそうか」

 村長は頷いてそれを見つめた。

「何にせよ良かった良かった」

 どのあたりが良いのか分からないが、村長にとって悪い事では無いようだった。

「ところで、お客さんが一人増えてるようだな」

「ええ、新しい────仲間です」

 一瞬、どう答えたものかと考えたが、無難なところに落ち着かせる。

 さすがに奴隷と素直に言うのは躊躇われた。

 左手の甲にある呪紋ですぐに分かるだろうが。

 村長もそこに目をつけたが、それで何かを言うという事はなかった。

 そうかそうか、と頷くだけである。

「ま、こっちへの挨拶はいいから、カナエ様の所へ行きなさい。

 あちらも到着を待っていたようなんでな」

「分かりました、それじゃ」

 すぐに向かおうとする。

 何というか居心地が悪い。

 奴隷を増やして戻ってきたのがどうにも決まり悪い。

 得に非道な事というわけでもないが、やはり人目をはばかってしまう。

(気にしすぎかな)

 そうは思うも、やはりそこはかとなく気を遣う。

 違法ではないにせよ、決して褒められたものではないのだから。

「じゃ、行ってきます」

「ああ、行ってらっしゃい」

 そう行って村長は皆を送り出す。

「ああ、それとな」

「はい?」

「君らの寝床だが、今ふさがっててな。

 悪いが外で寝泊まりする事になる」

「……やっぱり」

 外の様子を見て、そうじゃないかと思った。

 忙しい様子だし、物置なども必要になるだろうとは思っていた。

 納屋も、今は本来の用途で使われてるのかもしれない。

「すまんな、折角戻ってきてもらったのに」

「仕方ありませんよ。

 テントは買ってきたので、空いてる場所に張ります」

「そうしてくれると助かる」

 申し訳なさそうな顔をする村長に、ヨシフミは軽く頭を下げた。



「お帰りなさい」

「ただいま……でいいんですよね」

 出迎えの声にそんな言葉を返してしまう。

 もうちょっとかしこまった言い方が出来れば良いのだが、あいにくとそういった心得がない。

 それに、厳密に言えば村の者とは言えないカナエに「お帰りなさい」と言われるのもおかしなものだと思った。

 こういう時に適した言葉は何なのだろう、と考えてしまう。

 それも一瞬の事で、すぐに用件の方に入っていく。

「言われた通り、周旋屋に手紙を渡しておいた。

 たぶん、人を見繕ってるはずだ。

 他の冒険者にも声をかけてある。

 結果がどうなるかはちょっと分からないけど」

「ありがとうございます。

 助かりました」

 カナエは軽く頭を下げた。

 その丁寧さがありがたい。

「当分の間はここにいる連中でやってくしかないけど。

 俺も明日から復帰するから」

「そうしてもらえると助かります。

 モンスターも結構出ているようですので」

「だろうね」

 元々、数多く出現する場所である。

 出て来ないという事は無い。

 だからこそ危険であり、そして稼ぎやすい。

「忙しくなりますね」

 また再びモンスター退治である。

 面倒で手間とは思うが、やらねばならない。

(ついでに試してみるか)

 高槻と萩浦と相談しなくればならないが、やってみたい事もある。

 期待と不安を両方抱きながら、その事について考えていった。

「ところで」

 思考から現実にカナエの声が引き戻す。

「あの話はどうなりました?」

「あれ……ああ、あれか」

 言わんとしてる事を理解したヨシフミは、話題になってる者をつれてくる。

「こいつがそうです」

 連れてこられたハルがきょとんとしている。

「そうですか、この子が」

 見つめるカナエが悲しそうな顔をした。

 こちらの話もよろしく


「金持ちに転生したので親のすねをかじって冒険に挑戦します」

http://ncode.syosetu.com/n7411dr//



「クラガリのムコウ -当世退魔奇譚-」

http://ncode.syosetu.com/n7595dj//

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