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【完結】転生したけどウダツの上がらない冒険者は、奴隷を買う事にした  作者: よぎそーと
その6

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47話 それを身につける事が出来ればもっと楽になるかもしれんのだが

 村から町へと向かう者達を見送る。

 何かと必要な物が不足しがちな村の事、月に一回ほど下山して物品を売買しなければならない。

 特産品と言えるようなもののない村であるが、豊富にある木を用いて木炭などを作っている。

 それほど高く売れるわけでもないが、他にめぼしいものがないから仕方が無い。

 当然ながら購入してくる物もさほど多くはない。

 ただ、村が存続するのに最低限必要なものは何とか揃える事が出来る。

 その者達に周旋屋への依頼を託していく。

 誰が来るかは分からないが、今はそれを頼るしかない。



 ヨシフミ達の活動に変化はなく、ひたすらにモンスターを倒していく。

 やり方はほぼ固定されてきており、特に変更する事はない。

 突発的な戦闘だけは気をつけていたが、それすらも発生していない。

 極めて平穏にモンスターを倒す日々が続いていた。

 ただ、モンスター退治そのものはともかく、村の方に問題を感じはしていた。



 とにかく防備である。

 村を取り囲む柵だけでは心許ない。

 どうにかして塀を作れないものかと思ってしまう。

 石造りはさすがに無理でも、丸太で周りを取り囲むようなものは出来ないかと。

 このことは村長にも言っているのだが、そんな余裕がないという事だった。

 村にいる者達では人手が足りず、着手しようにも出来ないという。

 村人にも生活があり、そのための仕事がある。

 やらねばならないとは分かっているが、とてもそこまで手が回らない状態だった。

 人手の問題はこういう所にも出ていた。



 そういった安全面での問題以外でも、シイナの魔術について気になっていた。

 いったいどうやって身につけたのか、どうやれば身につけられるのか。

 そこが知りたかった。

 これが不思議な事に、経験値が入っても身につける事が出来ないのだ。

 この世界の不思議な所だが、手に入れた経験値でレベルを上げる時、概ね自分で選ぶ事が出来る。

 戦闘で手に入れた経験値であっても、それを料理や家事など全く関係のない所に割り振る事が出来る。

 普通に考えれば、使い続けた技術やその関連するものを得られる方が自然である。

 なのだがこれが全くそうではない。

 本当に好きな技術に割り振る事が出来るのだ。

 しかし魔術はそうではなく、やろうと思っても選ぶ事が出来ない。

 とはいって、全く選択出来ないというわけでもない。

 中には選択肢に魔術が出てきたという者もいる。

 そういった者達も意図的に魔術を得ようとしていたわけではない。

 ただ、次の選択肢の中に魔術が出てきたという。

 おそらくではあるが、特定の技術を得ている事が条件なのではないかと考えられた。

 ただ、どんな技術を何レベルで保有していけば良いのかは分からない。

 幾らか聞いた話からもそれを特定する事は出来なかった。

 魔術を使える魔術師に分類される者達が少ないため、情報に共通点が見つけにくい。

 彼等は特に隠すことなく能力表を表示して見せてくれたが、そのどれもがほとんどバラバラの技術構成だった。

 多少それらしい技術に目星はつけたが、それを手にいれていけば確実に魔術を得られるとは限らない。

 とにかく情報不足で全く分からないのが魔術だった。

 上流階級というか、政府やその関連機関などではある程度目星はついてるらしい。

 なので、魔術師養成をしている所もある。

 それでも思った程魔術に目覚めるものはいないとか。

 そういった教育機関にて学んでる者達でも、全てが魔術を発現させられるわけではないらしい。

 偶発的な魔術の発現、魔術への目覚めに比べればよっぽど高確率ではあるらしいが。

 そんなわけで、数少ない貴重な事例であるシイナへの質問をしていった事がある。

 どうやって魔術に目覚めたのか、使えるようになったのかを。



「よく分かりませんー」

 想像通りの答えが最初に返ってきた。

「薬草を扱ってる時に、急にこう、なんていうかー。

 頭がきゅーってまとまっていくような、ぶわーって拡がっていくような。

 そんな風になったんですよー。

 そうしたら、なんだか魔術が使えるようになっていてー」

「なるほど」

 やはり参考になりそうな事は聞けない。

 突発的に使えるようになったのは確かだ。

 せめて能力表を見る事が出来れば良いのだが、それも出来ない。

 シイナは冒険者ではない。

 登録証を保ってないから確認しようがない。

 もっとも能力をみたいなら、登録しないでも相応の設備のある所に行けばよい。

 そうそう設置してあるものではないが、かといってそれ程珍しいものではないのだから。

 この世界における能力表示は占いみたいな扱いになっている。

 正確さは比べるべくもないが、それくらい世の中に浸透している。

 調べようと思えば難しい事では無いし、面倒な手続きが必要なわけでもない。

 一度、シイナの修得技術とレベルを見て、何か参考に出来ないか調べたくなった。

 そうする為には、一度村を出て町に行かねばならない。

 村にそういった設備が無いのが悔やまれる。

「でも、薬草を扱ってるなら爺さんも魔術が使えるはずだよな」

「そうかもしれないですねー。

 でも、お爺ちゃんは魔術を使えません」

「となると、血筋とかは関係ないのかな」

「分からないですねー」

 謎は謎のままであった。



(出来れば身につけたいけど)

 あると便利なだけに、どうにかして修得できないかと思っていた。

 だが、現状ではそのとっかかりすら見あたらない。

 出来れば魔術師を増やしてモンスター退治を楽にしたい。

 だが、その方法はまだ見えてこない。

(才能とか必要なのかな)

 能力表には表示されないが、そういったものが必要なのかもとは考えていた。

 個人がもって生まれた素質や才能などが。

 だとしたら、打つ手がない。

(そうじゃなきゃいいんだけど)

 こればかりは願って祈るしかなかった。

 祈る対象の神がいるかは分からなかったが。

 明日の17:00に続きを公開予定。



 こちらは現在新しい話を公開してるはず。

「金持ちに転生したので親のすねをかじって冒険に挑戦します」

http://ncode.syosetu.com/n7411dr//

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