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【完結】転生したけどウダツの上がらない冒険者は、奴隷を買う事にした  作者: よぎそーと
その5

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36話 これでどうにかなるのか不安しかない

「なあ、本当にこの二人なのか?」

 案内人に尋ねる。

 何かの間違いではないのかと確認するために。

 しかし、

「ええ、この二人ですよ」

 希望はあえなく潰えた。

 別に男がいいというわけではない。

 しかし戦力として大丈夫なのかという不安がもたげてくる。

 サキの時もそうだったが、女の体力を考えるとどうしても考えてしまう。

(まあ、能力があればいいんだけど)

 レベルがそれなりにあるなら良い。

 モンスターを相手にしていたというのだから、そこそこの腕はあるはずだった。

 それに、一人は魔術を使う。

 その利点がどれだけ大きいか分からないが、戦術に幅を持たせられるだろう。

 また、それらとは全く関係はないが利点もある。



 シイナと名乗った方は、どこか野暮ったい印象を与える。

 だぼっとした上着とズボンを身につけ、エプロンを着けているせいだろうか。

 頭もタオルを巻き付けており、一目で作業中だという事が分かる。

 そんなもんだからさして目立つという事は無い。

 だが、よくよく見れば、割と可愛い顔立ちをしている。

 ややぽっちゃりしてるような印象はあるが、決して太ってるわけではない。

 良い意味でふくよかな印象がある。

 体を動かしてるために引き締まってるサキとは違った魅力があった。



 ナギの方は、シイナとは反対に活発で活動的な格好をしている。

 作業を手伝っていたという事もあってエプロンはつけているが、そのしたは半袖半ズボンだった。

 半ズボンと言っても膝あたりまで丈のあるもので、足は全て見えてるわけではない。

 だが、細くしまった腕と足を見るに、それなりに動いてると伺える。

 視線にもどこか鋭さがあり、ヨシフミ達の方をそれとなく観察してるように見える。

 鋭利といって良いかも知れない。

 敵意はないが警戒してるのを感じさせる。

 それが適度な緊張を顔立ちにも与えてるのか、凛々しさを感じさせる。

 持ち合わせた容姿と相まって、どこか冷ややかにすら感じさせる美しさがあった。



 シイナには愛嬌が。

 ナギには凛々しさが。

 二人を表すならそういった言葉がふさわしいかもしれない。

 ようするに、十分に美人の部類に入るのである。

 男であれば素直に喜ぶところである。

 実際、ヨシフミもその部分だけ考えれば、己の幸運に感謝したくなっている。

 しかし、これは仕事である。

 これからモンスターと戦っていかねばならない。

 その仲間として二人がどれだけの力量を持ってるのかを考えねばならない。

 見目麗しい女子と一緒だからと浮かれてるわけにはいかなかった。

 どうしても下心を抱いてしまうが。



「それで、二人はどれくらい出来るんだ?」

 気をとりなおして能力を尋ねていく。

 何ができて、どれくらいこなせるのか。

 それが分かってないと今後の作戦を組み立てていけない。

「それと、今までどうやってモンスターとやりあってたのかも。

 ここでのやり方が分かってないから、それも教えて欲しい。

 犬頭以外に出てくるっていうモンスターについても」

 そこまで言ったところで、ナギが眉をしかめる。

「一遍に言われても、分からない。

 どれから、聞きたい?」

 単語単位で言葉を切り離してるような喋り方だった。

 話すのはそれほど得意ではないのかもしれない。

 意思表示はしっかりするようでもあるが。

「それもそうだな」

 言ってる事はもっともなので、一つずつ聞いていく事にする。

「まず、二人のレベルを聞いておきたい。

 どんな技術をもってるかも含めて」

「…………といいますとー?」

 シイナが疑問を口にする。

 言いたい事が分からないようだった。

「……ええと、こういうのは無いのかな。

 持ってる技術とかを調べるような」

 言いながら登録証を取り出して能力を表示する。

 それを見て、

「ああ、なるほどー」

と納得してもらう。

「いやー、そういうのがあるというのは聞いた事があるんですが、この村には無くてー。

 自分に何がどれくらい出来るのかなんてサッパリです」

「ボクも、同じ」

「え……」

「まあ、それなりに魔術っぽい事はできますけど、ほどほどというか」

「弓はそれなりに。

 森の中でも、それなりに」

「だいたいそんなもんですかねー。

 まあ、皆さんのお手伝いくらいは出来てましたけど」

 発言を聞いて、頭が混乱していく。

「ええっと、つまり……」

 今二人の言った言葉を整理して、辻褄の合う言葉をつなぎ足していく。

 そこから想像出来るのは、

「二人とも自分がどれだけ出来るか分かってないと」

「まあ、そうですねー。

 大雑把にこれくらいは出来るってのは分かってますけど」

「……あと、戦闘とかは他の人がやってたのを手伝ってたり、援護してただけでいいのかな?」

「そう」

 ナギが頷く。

 嫌な予感が膨れあがっていく。

「じゃあ、二人でモンスターを倒したって事は、無いってことなのか?」

 おそるおそる聞いてみた。

 ナギはそれに、

「無い。

 村の近くに、来たのを、倒した」

「まあ、それも柵があったからどうにかなったんですけどねー。

 他の人も手伝ってくれたし」

 シイナがにこやかな表情で補足してくれた。

「つまり……」

 ヨシフミは結論を出さざるえなかった。

「二人だけではモンスターを倒せないと」

「正解」

「まー、そういう事ですねー」

 脱力感がヨシフミを遅う。

 その横で案内人が乾いた笑いを顔に浮かべた。

 二人の後ろにいるアヤとサキも顔を見合わせてしまった。

 明日の12:00に続きを公開予定

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