チョコレートになりたいたまごボーロ君の話
〜登場人物〜
♦︎たまごボーロ君
チョコレートさんに憧れている。
♦︎チョコレートさん
たまごボーロ君に密かに思いを寄せている。
♦︎するめ先輩
年季の入ったイカした先輩。
♦︎ポテチパイセン
海外から来たチャラ〜いパイセン。
♦︎ずんだ餅さん
んだんだしか言わない。癒し系。
♦︎ショートケーキちゃん
キラッキラな皆んなのアイドル。
でも、実はお菓子コーナーに憧れている。
♦︎夏菜子(19)
口癖がチョベリグなギャル店長。
高校卒業してすぐに"チョベリグスーパー"の店長になっちゃう凄〜い女の子。
♦︎明子、翔子
二人組の女の子。
ギャル店長と仲の良いギャル友達。
たまごボーロとチョコレートが好きな女の子達。
"チョベリグスーパー"
ギャル店長「いらっしゃいませ〜!」
超明るいギャル店長の夏菜子が経営する"チョベリグスーパー"。
いつもは平和なのだが、
とある一角で論争が起きていた。
お菓子コーナー。
右列にするめ先輩、ずんだ餅さん、ポテチパイセン。
左列にたまごボーロ君、チョコレートさんがいる。
チョコレートコーナーを見たたまごボーロ君が
ポツリと本音を漏らした。
たまごボーロ君「僕、あっちに行きたい!」
するめ先輩「あっち?」
たまごボーロ君「チョコレートだよ!いいな、いいなぁ・・・僕もチョコレートコーナーに行きたいなぁ。」
目をキラキラさせながらたまごボーロ君が言う。
するめ先輩「何でそう思うんだ?」
たまごボーロ君「だって、チョコレートは皆んなの人気者だもん!
熱烈なファンがいるくらい」
するめ先輩「それ言うんなら、するめはどうなるよ?
酒飲みなオヤジたちしか買っちゃーくれねーんだぜ。
その点、お前さんは子どもから大人まで幅広く買われてるじゃねーか。」
チョコレートさん「そうよ、たまごボーロ君。
その素朴さと優しさがあなたの良いところなんだから」
ずんだ餅さん「んだんだ」
するめ先輩「ほらよ、お前さんの憧れのチョコレートさんもこう言ってることだしよ」
ポテチパイセン「HEY!皆さんお元気ですかー!
今日も皆んなでワイワイ行きましょー!」
するめ先輩「はぁ・・・相変わらず元気な奴だな」
ポテチパイセン「YES!」
チョコレートさん「あら、元気なのはいいことよ」
ずんだ餅さん「んだんだ」
たまごボーロ「それでも!僕はチョコレートになりたいんだ!甘くて美味しい。
バレンタインの日には、たちまちステージの上に上がれる・・・そんなチョコレートに。」
するめ先輩「贅沢言うでない。」
チョコレートさん「まぁまぁ、可愛らしくていいじゃない。」
その時、向こうから女の子を連れた母親が歩いてきた。
カゴにはなんと・・・ショートケーキが3つ!
たまごボーロ君&チョコレートさん&するめ先輩&ずんだ餅さん&ポテチパイセンが目をかっぴらく。
"!!!!!"
カゴの中のショートケーキは、
アイドルのコンサートがごとくカゴの中で輝きを放っている。
さながらスーパーアイドルと言ったところであろうか。
ショートケーキちゃん「皆んな〜!またね〜!」
キラッキラなオーラを放ちながらショートケーキちゃんが去っていく。
たまごボーロ君達が目を輝かせながら手を振る。
さっきまでの論争はどこへやら。
ポテチパイセンがウインクをして見送っている。
するめ先輩がスンっと落ち着きを取り戻し・・・。
口をぎゅっと結び、目に星を浮かべた渋い顔をする。
(陰影が濃ゆ〜く映っている)
するめ先輩「・・・皆んな、ないものねだりは止そうぜ。」
チョコレートさん「そうね!適材適所よね!」
手をパンっと叩きながらチョコレートさんが言う。
ずんだ餅さん「んだんだ」
全てを包み込むがごとくずんだ餅さんがうんうん、と頷く。
と、その時だった。
二人組のギャルがお菓子コーナーで足を止めた。
明子「何買う〜?」
翔子「私ー、チョコレートかなぁ」
明子「私もチョコレート食べた〜い」
たまごボーロ君「やっぱり、僕なんか・・・」
はぁ、とため息を吐くたまごボーロ君。
するめ先輩「おい、俺の前でしけた面すんじゃねぇ・・・」
チョコレートさん「あら?」
するめ先輩「どうしたよチョコレートさん」
チョコレートさん「ちょっと待って、二人が続きを喋っているわ。」
明子「あ、たまごボーロあるじゃん」
翔子「明子、たまごボーロ食べてんの?」
明子「えへ、たまごボーロに〜溶かしたチョコレート付けて食べるの。」
明子「うっそ、マジ?美味しそー!」
翔子「マジマジ!!」
明子「やってみよ」
二人が棚からたまごボーロとチョコレートを手に取る。
翔子「あ、ポテチも買ってこ。やっぱり甘いものの後にはしょっぱいものだよね〜」
翔子がポテチを持って来る。
明子「ダイエットはー?」
翔子「明日から明日から〜」
明子「も〜、私はーダイエットしてるからするめ!」
明子はするめを手に取る。
翔子「ずんだ餅も買ってこ。ばあちゃん好きなんだよね。」
翔子が更にずんだ餅を持って来る。
明子「優しいじゃん!」
お会計。お客は今、二人だけのようだ。
ギャル店長「いつもありがと〜」
翔子「ねーねー、夏菜子。
たまごボーロとチョコレート組み合わせたら美味しいんだって!夏菜子もやってみなよ!」
ギャル店長「マジ?美味しそ〜!やるやる!
ってゆーか、たまごボーロとチョコレート合わせるなんてー、チョベリグ〜!」
明子「あは、出た!いつものやつ!」
こうして、平和的解決を遂げた"チョベリグスーパー"であった。




