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うつとぼく13

 横浜での結婚式、感情のジェットコースターをなんとか乗り越えたぼく。披露宴の最中でもうまく笑えないタイミングはあったが、幸せ気分に包まれていたおかげで2次会に参加することができた。式中ではできなかった「濃い」話をする時間だ。

 一旦ホテルに戻り荷物を置く。同時に心の準備もした。これからおそらくそれぞれの今について詳しく話すことになるだろう。こんな仕事をしている、休みはいつで職場環境はどうだとか。そのときにぼくはみんなに打ち明けるんだ。自分がうつだということを。

 いよいよ会場に到着した。ぼくだけ荷物を置きに行ったので、みんなもう飲み始めている。いいぞ、場が賑わっている。この流れに乗って言ってしまえばいい。え、そうなん?大変だねぇくらいで終わればいい。ぼくもグラスを受け取り口へ運ぶ。不味い、紹興酒だ。生姜なんか入れても美味くならん。全員が紹興酒を押し付けあっている。そうこうしているうちにそのときはやってきた。


「‥⚪︎⚪︎は今何してるの?」


よし、


「普段はこんな仕事してて‥」


言うぞ、


「休みは土日で‥だけど‥」


「‥実は今うつで会社休んでるんだ。」



「え‥。」


うわぁ。思った通り。一瞬静まり返る。だがぼくの友人は本当に優しい人たちばかりだった。


「休みたいときは休めばいいんだよ。」

「気が済むまで休みな。」


この先何人にもうつを公表することになるが、誰に打ち明けてもみんながみんなこういう反応をしてくれた。背中をさすってくれるような人もいた。辛くなったらいつでも飲みに行こう、なんて言葉をくれながら。ぼくは少し目に涙を浮かべていたと思う。声も震えていたかも。でも言えたんだ。なんだ、偏見を持つ人なんていないんだ。その日は楽しく飲みまくりお開きとなった。新しい友達もできた。最高の夜だった。

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