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そのにじゅうろく コンタ34歳 お姫様の初恋成就とお役目卒業


3年周期でくじ引きで国王かわる、ふざけた国、


アークレッド。


今年は、フィル家が大当たり。


大国リオンで開かれた王様主催のお姫様誕生日会で、


やってくれたな、俺の甥っ子。


昔から、俺にアークレッドの、ことさらウィルの話をせがんでたお姫様。


俺の大切な、ティアラ・ベル・リオン姫。


ジュースと間違えて、甘いカクテル飲んだウィル・フィル。


真っ赤なお顔で、姫様にキス。


ーさすが、あの、ユーシャの息子。


大国リオンのお姫様の誕生会。


世界中から、王族呼ばれた、誕生会。


全神ファジに誓われましたよ、プロポーズ。


快諾しましたお姫様。


「私の王子様」


ーそういや、ずっと、ウィルのこと王子様ってよんでたっけ。


まあ、ウィルなら、いっか。


なんせ、あの、マリア・フォン・ランドルが自ら教鞭とるアークレッドの五人組。


一番目立たないけど、何気に一番すごいやつ。


なにより、あの姉ちゃんの息子。


絶対、お姫様を裏切らない。


ツルッパゲもお嬢様もあっさり認めた、


俺の自慢の甥っ子だ。


ウィルなら、きっと、大丈夫。


「つぎはコンタの番ね,…」


相変わらず超絶美人なお嬢様。


ツルッパゲにエスコートされて、今日は大貴族として、誕生会参加してた。


「退職金には、足りないかもしれないが」


ツルッパゲが一通の手紙さしだす。


まって、俺、クビなの?


ウィルが姫様に手を出したから?


マジ?


いや、まてよ?懲戒免職って退職金ないよな?


「よーく、考えてみなさいね」


久しぶりに見るお嬢様の悪戯っぼい笑顔。


であった時から変わらない笑顔。


いじっぱりで、あまのじゃくで、勝気だけど涙もろい。


俺の初恋お嬢様。


「あちらにいらっしゃるよ」


であった時には、もう、ツルッパゲがお嬢様をさらってた。


であった時から変わらないツルッパゲ。


王宮の明かりで、テッカテカ。


光り輝くツルッパゲ。


拝みたくなるツルッパゲ。


しめす方向見てみたら、赤い髪に、懐かしい顔立ちの老夫婦。


そっか、俺。


クーデターは、結局、失敗した国の王太子の息子。


そっか。


俺、資格あったわ。


なるほど、ね。


涙にむせる赤い髪。


爺さまと婆さまに抱きつかれながら、笑うお嬢様の肩越しに、


大国リオンの王様にぶん殴られてるウィルがいる。


となりには、ウィルをかばって、王様に大嫌いと怒るお姫様。


俺の小さなお姫様。


酒に酔ってても、お姫様をさらに庇うウィル。


アークレッドの宝物。


俺の大切な宝たち。


そっか。


もう、俺は、見守ればいいのか。


見てればいいのか。


そっか。


俺の名前はコルネリアンスター・リグリアス・グリア・イアリス・マカドア。


コンタだけど、もう、コンタじゃいられない。


欲しいものを手に入れるためならば。

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