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そのにじゅうさん コンタ31歳 ウクレレとお姫様
休日はアークレッドでマリアと飲み会が日課になった今日この頃。
ある日、アークレッドで唯一の宿屋。
リーナの家に吟遊詩人なるものやってきた。
南大陸にある楽器、ウクレレとか言うやつをオレに譲って、
夢破れて故郷に帰るらしいが、歌上手いなら
楽器諦めればよくね?
大天才のマリアは、典型的な学者さん。
かわりに俺が覚えましたよ、ウクレレなる楽器。
アークレッドの悪ガキ五人組。
そろって音痴だったのは、たぶん、マリアが音楽の授業やらなかったから。
だって、姉ちゃん子守唄、綺麗な声で歌ってた。
ユーシャが音痴なのか?
異世界とやらには、音楽ないの?
いらないならもらって帰る、ウクレレを。
「コタ、なにそれ?」
そこは大国リオンのお姫様。
英才教育ぬかりなく。
きれいな歌声お姫様。
そういや。王妃様もきれいな声で、囁くように歌ってた。
ーお腹にいるお姫様に。
同じことを思い出したのか、お嬢様が俺の伴奏で王妃様が歌ってた歌を口ずさむ。
音が微妙にズレたのは、涙声だったから。
って事にしといてやるよ、お嬢様。




