そのじゅうご コンタ 23歳 マリア、アークレッドに移住
マリア・フォン・ランドル。
南大陸にあるランドル公国の、本人曰く何番めだか、数が多いからわすれた皇女様。
ってか、絶対、覚える気がないよな?
だって、あんた妾の子って思ってるけど、あんたの母親、正真正銘のランドル公国正妃だぜ?
確かに30人以上の異母姉妹がいて、末っ子ではあるけど。
きっと、こいつは覚える気もなければ、昔のおれのように、立場的にも親と疎遠すぎて、マヒしてるんだろう。
はじめて目にした時は、なんかひどく冷めた眼をしていたガキだった。
15歳で成人を迎えるリオン。
この国にやってきたマリアは17歳。
退屈そうに紫色の瞳で、マリア曰く老害(ツルッパゲ父)と古代史の話をしていた。
南大陸特有の褐色の肌に薄い金髪。彫りの深い顔立ちに、紫色の瞳。
その風貌もとても目立っていて、超絶美少女見慣れた俺でも可愛いなあ、さすが皇女って思ったけど、
マリアの第一印象は、なんて死んだ目をしたヤツだろう、だった。
死んだ目をしたヤツの治療法なんて俺はわからないけど、退屈しない国なら知ってる。
ついでに、アークレットには珍しく同じ年に5人も子供が生まれて、教師を探してるのも知ってる。
ーってか、あのガキどもは、ふつうのヤツじゃ扱えない。
大天才くらいがちょうどいい。
そう、ちょうどいいから誘ってやった。
世界一の大国リオンから、世界一の最小国、アークレッドにようこそ。




