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ソシャゲライフ!!  作者: mizuzeme
13/13

初めての喧嘩(バトル)④

 こ、この感覚はーー

 金縛り!?

 いや、違うな……

 金縛りなんだけど身体が動いている、

 なんていうか……そう!

 乗っ取られた!

 そんな言葉がしっくりくる感覚だ。

 悪く言えば、マルコヴィッチ状態って奴だ。

 ーー

 マルコヴィッチ状態とは、

【マルコヴィッチの穴】と言う映画から来ている。

 知らないと言う人の為に簡単に説明しよう。

 ある場所に穴があり、

 その穴を通ると人の脳へと繋がっている。

 そして十五分間だけその人物になり操れるのだ。

 まぁその後、なんやかんやあり、最後は他人の脳に閉じ込められてしまい、

 意思はあるものの身体を動かす事はできずに、

 その人間の目を通して外の世界をみる事になる、

 と言ったストーリーだ。

 詳しくは是非この映画を見て欲しい。

 まぁ簡単に言うと、何もできない状態って事だ!

 ーー

 良く言うならば……勝手に動くガン○ムのコックピットって感じか?

 そんな俺の気持ちを露知つゆしらず、

 ぴょんぴょんジャンプしたり、

 少し走り回ったり、

 軽くジャブをしてみたり、

 俺の身体の操作を確認しているようだなうさ耳は。

 

「うわぁ〜。

 これ相当反応悪いよミエル。

 感度上げられない?

 これじゃぁボク本気だせないよ」

「あー元がポンコツだから多少は仕方ないですガオ。

 取り敢えず、感度マックス、遊びゼロに調整しますガオ。

 後はうさ耳様のゲームスキルで埋め合わせをお願いしますガオ」


 そう言いミエルは少しの間目を閉じ、

 ポンコツの調整できたガオ、と笑顔で答えるのであった。 


「なぁミエル、俺の声は聞こえてるか?

 出来れば俺も第三者目線でみたいんだが、

 どうにかできないのか?」

「あぁ、うさ耳様がはいってる間は、

 キングもうさ耳様にはいれるガオ。

 まぁうさ耳様が許可すれば、ガオけどね」


 えっ!!??

 お、俺も出来るのそんな事!?

 そんなイタコみたいな事できるとは……

 うさ耳の中に……ゴクリ。


「別にいーよー。

 ただキング、変な事しないでよーあはははー」


 最初に釘を刺されてしまったか。

 信用されていないのか。

 ちょっと傷つくわぁー。(ホントはちょっとだけ思ってました)

 まぁ、うさ耳のバトルスキルが見られるのが楽しみなので我慢してやろう。

 ふっふっふ、

 何を隠そうこの金木裳嗣、あらゆるゲームをやってきた、

 言わばゲームの申し子、ゲームマスターの異名を持つのだからな。

 幼稚園からポコモンにハマり、

 周りの友達からはポコモンマスターと呼ばれ。

 小学生では虎クエ、FFファイン・ファインダー等RPGにハマり、

 周りの友達、先輩からは現代の勇者と呼ばれ。

 中学生では銅拳、SNK(すぐ・殴る・蹴る)、その他多数の格ゲーにハマり、

 一時期は近所のゲーセンで四天王の一人にまで上り詰めた。

 高校生ではドキメモ、ドリリア、ラブマイナス等、数々の乙女ゲーにハマり、

 巧みな話術と確実な選択により付き合った女は数知れず、

 軽すぎる男、ヘリウム君と呼ばれ。

 大学生では所謂MMOと呼ばれるものにハマり、

 FPS、RPGどちらもかなりやり込んだ。

 ただあまりこれは得意ではなかったな。

 変な奴ばっかり仲間になって大変だった。

 まぁ兎に角、このゲームマスター様が逆面接をしてやろうと言う訳だ。

 おっと、あれこれ考えてる間に着いてしまったようだな。

 さっき聞こえてきた音楽が鳴り始めたみたいだ。

 

「さっ、着いたガオ。

 うさ耳様、準備はいいガオか?」

「おっけー♪

 さっきの借りもあるし、

 ボッコボコにしてあげるよぉー♪

 ひっさびさに血がたぎるぅぅ♪」


 なんと言うか、

 俺の身体を操りだしてから少しうさ耳が好戦的になっている気がするな。


「オラオラオラオラァァ!!

 御礼参りに来たガォよ〜うさ耳様ガァ!

 さっさと開けるガォー!!」


 ドガンガンガンガンッ

 

 先程より若干強めに扉を蹴飛ばすミエル。

 その顔はなぜか不気味な笑顔で覆われていた。


「んんんんんじゃぁコラァァァ!!!!

 アァンッ!?

 またお前等かっ!

 んじゃぁまたぶち殺されに来たんかいワレェ〜?」


 トゥルルルルルドゥーーーン


 突入してしまったか。

 さてさて、見せて頂きましょう。


「二度と馬鹿な真似できなくなるようにしちゃるぞボケが!

 スキル【下っ端乱撃ダンス】!」


 こ、こいついきなりスキルを!?

 相当イラついているようだな……

 この攻撃はさっき目で追う事ができなかった。

 つまり避ける事は難しいって事だ。

 大丈夫かうさ耳!?


「笑止ッ!

 アイテム【偽勇者の鎧盾】装備!

 さぁ、これを崩してみせてよ?」


 !?

 なっ、アイテム装備しちゃった!

 嘘嘘! 俺の時は何も言ってくれなかったのに……

 

 六十センチ程の高さ、五十センチ程の幅、

 淵に青色と白色のラインが入ったホームベース型の盾が現れた。

 真ん中には大きく平仮名で【ゆ】と書いてある。

 うん、これは偽勇者のものですわ。

 

 ドガガガガドゴゴゴゴ


 綺麗な軌跡を作るその攻撃は、

 此度は俺に届く事なく、すべて盾に阻まれる。


 さすがはレアガチャ産だな。

 星四って言っても、序盤の敵には無敵だな。

 殴ってたやっさんの方が痛そうだし。


「お、お前武器なんて反則じゃろが!

 何をいきなりそんな変なもの出しおるんじゃ!

 ち、血がでおるやないか拳から!」


 うっすらと赤く滲んだ拳を突き出し、

 やっさんは半泣きで叫ぶ。

 

 まさかやくざ相手に反則と言われるとはな。

 まぁでもチュートリアルですからね。

 ほら、色々試さないと?

 先程の恨みなんてないんですから。

 ニヤニヤ。


「そっちが武器使うなら、

 こっちも使わせてもらうでぇ〜。

 後で卑怯とか文句言うなやぁ〜。

 お前が悪いんやでぇこっちにも面子があるんじゃけぇのぉ!

 アイテム【鉄砲玉の鉄砲】装備!」


 やっさんはそう叫ぶと共に、

 腰の後ろに手を回し、右手に黒い物を握る。

 あれは……拳銃、ハンドガンと言う物でしょう。


 アッカーーーーーーン!

 それアイテムとかじゃないでしょ!

 何が「装備!」だ!

 普通に腰に持ってた奴取り出しただけじゃん!


「あーあれ当たったら、ポンコツは相当重症ガオね」


 なぁに冷静に解析してんだよ!

 呼べよ警察!

 楽しいゲームに現実突きつけるんじゃねぇよやっさん!


「まっ、当たればガオ。

 星四の盾はあれじゃぁ壊せないガオね。

 安心するガオ」


 そ、そうなのか?

 さすがは星四レアガチャ産ですね!

 そうと分かれば怖くない。

 さぁ、どんどん打っちゃってくだーー

 

 ぽいっドンッ

 

 な、何をしているんですかうさ耳さん!?

 な、な、なぜ盾をお捨てにににっ!?


「ぁはははははっ!

 いいよっいいねっ!

 ゾクゾクしてきたよっ!

 そうだよ本気でこなきゃ!

 あはははっ、こっちも本気……出させて貰うよっ!」


 上機嫌に笑ううさ耳は、

 本当に心からゲームを楽しんでいる様にみえる。

 うんうん。

 ゲームを楽しむのはいい事だ。

 ただ……ちょっとギャップが凄過ぎるかな? うん。


「固有スキル発動!

【Fight or Fight Response】(強制的火事場の馬鹿力)!」



 え……えぇ!?

 何それ! そんなスキル俺持ってたの!?ーー


パズドラにもハマっております。

ディオスが完成したので、デビラを周回しております。ソシャゲとは恐ろしいモノです。終わりが見えません。

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