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第2話(書き変え後)

はい、第二話です。お待たせしました。

最後まで読んでいただけると、とても嬉しいです。

おい、ライアン! これはどういうことだ!! なぜこんなにも多く召喚される?」


 強い口調でいぶかしげな顔でローブの男に、騎士の中でもしっかりした作りの鎧を装備した男が問いただす。


「これはどうやら……巻き込まれてしまったようです」

「なんだとっ!? そうか、巻き込まれて……」


 なにがなにやらわかっておらず、未だ誰一人として何も話し始めない俺たちの前でこんな会話が行われていた。


「どうにかできないのか?」

「それは……」


 後半の言葉は声が小さく聞こえなかったが、あまり俺たちにとって芳しいことではないだろう。

 あまりよくないことだから隠すように声が小さくなったのだろうし。


「そう、か。それは今、いくら考えてもどうにもならないことだ。それよりも私たちには勇者様御一行に説明を行う義務があるではないか」

「そうでしたね……では私のほうから説明しましょう。勇者様方、たくさんの疑問があるかと存じますので、今からその質問にお答えします」


 誰もが心の中で──誰か聞けよ!! と思う中、少し間が空いてから


「ここはいったいどこなんだ? 最新技術か何かを使ったドッキリか何かか??」


と友樹が最初に質問した。

 それは初めにする質問として相応しいものであったのではないだろうか。



「まず後者の質問からお答えさせていただきますと、どっきり? が何かは存じ上げませんが、察するにいたずらの一種でしょう。すると答えは──いいえです。そしてここはライガ王国という国の平原で、国王の命により勇者召喚の儀式を執り行わせていただきました」

「たちの悪い冗談はよしてくれ。で、一体どういうことなんだ……?」


 少しばかり悩む様子を見せたがローブの男はすぐにまた話し始めた。


「今は、信じてもらえなくともいいでしょう。ですが、どうせすぐに信じざるを得なくなるでしょうし……。それでは他に質問はありませんでしょうか?」


 ざわめいている俺たちを少し見やると、質問がないことを確認した。


「では遅ればせながら、申し上げさせていただきます。私はライアンと申します。そしてこちらは……」

「エドガーだ、以降よしなに」

「はい、この人はエドガー団長です。こういうふうに無愛想な人ですがいい人ですよ。まぁ、紹介はこんなもんでいいですかね、本題に入りましょう」


 それから現在の状況について話し始めた。


 ライガ王国は魔族と呼ばれる種族と戦争をしていて、このままでは埒が明かず、むしろこのままでは押され、いずれ負けてしまいそうだった。そこで強力な力を持つとされる勇者を異界から召喚し力になってもらおうと考え、呼び出した。


「で、その勇者とやらが俺たちの中に居るとでも言うのか?」


 友樹はライアンを胡乱げな目つきで見つめ、ライアンはそれに対し、


「ええ、今からそのことを確認いたしましょう」


と答えた。


「確認って……どうやるんだ?」


 俺たちは何をされるのかと身構え警戒したが、それは杞憂に終わった。


「あれを持ってきてください」


 ライアンはすぐそばにいる騎士に指示を出した。

 少しすると馬が布がかぶせられた荷車を引いてやってきた。

 ライアンは布を取っ払った。すると、透き通った赤紫色の石が積まれていた。


「これはステータスボードと呼ばれる魔道具で、自分の能力を数値化、文章化し目に見える形であらわしてくれます」


 騎士たちは俺たちにステータスボードを配り始め、それと並行してライアンは説明を続ける。

 針とステータスボードを受け取るとそれは、スマホサイズの板で、赤みが強いアメジストのようであった。


「一緒に配られた針を使って、ステータスボードに血を数滴かけていただくと、徐々に文字が浮かび上がってきます。そこの『称号』という欄に『勇者』と記されていた者が勇者になります。勇者はずば抜けた能力を持ち、人類最高峰の力を得ることができます」

 

 皆も現在の状況に困惑気味で、正常な思考はできていないが興味津々な様子で説明を聞いていた。俺もその一人だ。

 針を指先に軽く刺し、ステータスボードに垂らしていく。すると文字が浮かび上がり始めた。


 文字が完全に浮かび上がるまでに気になることを聞いてみることにした。


「これってどういう仕組みになってるんだ?」

「学者が言うには魔力にはその生物が持つ情報が刻まれていて、ステータスボードはその情報を読み取るらしいです。それならステータスボードに魔力を流し込めばいいじゃないか、という話になると思われますが、誰しもが魔力を十全に扱えるわけではないので血に含まれる魔力を使うといった方式を取っているのです。このステータスボードは垂らした血に含まれる魔力から情報を読み取り、その魔力によって文字を浮かび上がらせています」


 DNAみたいなものなのだろうか? 

 それにしても……魔力ねぇ? どっきり……ではないのだろうか? どっきりだとしたら手の込み過ぎだし、まず第一に目がくらんでいたとしてもあの一瞬で運ぶことは不可能だ。動かされた感覚もなかったわけだし……。

 ふと、手に持っているステータスボードに視線を落とすと、はっきりと文字が浮き出ていた。





【長谷川 準】


称号:

加護:?????


Lv:1


HP:10

MP:10


攻撃:5

防御:5

敏捷:5

精神:5






 よくあるRPGのステータスだ。

 でも?????ってどういうことだ? 伏線かなにかだろうか?

 

 兎に角、俺は勇者ではないことがわかった。

 どうせ勇者が誰かなんてわかりきってるようなものだろ……。


「これか? 勇者って?」

「おぉ、そうです。このステータスは流石ですね、勇者がこれほどとは……」


 やはり友樹が勇者なようだ。

 皆が周りに集まって友樹のステータスプレートを覗き込んでは驚嘆の声を上げている。俺も便乗して見てみよう。







【今村 友樹】


称号:勇者

加護:神



Lv:1


HP:100

MP:100


攻撃:52

防御:38

敏捷:48

精神:40



スキル


・勇者 0/1000000






 ………………。うん、なんというかね。

 言葉が出ないとはこのことか。


 友樹が強すぎるのだろうか?

 男子に睨まれるかもしれないけど、石井さんに聞いてみようかな。


「石井さん、できたら見せてくれない?」

「うん、いいよ。私も比べてみたかったし」


 そういってお互いのステータスボードを交換した。






【石井 雪】


称号:巻き込まれし者

加護:神


Lv:1


HP:50

MP:100


攻撃:24

防御:28

敏捷:32

精神:35



スキル


・回復強化(大) 0/10000





 これは俺が弱いやつだな……。

 まさか、一般人か……?


「この世界の人のレベル1のときの一般的なステータスってどんな感じなんですか?」

「一般的にはレベル1だと平均的にHPとMPは5程度で、そのほかのステータスは全て1から3程度です。レベルアップごとにHPとMP以外の各ステータスに割り振れるポイントが手に入ります。手に入るポイントは個人差はありますが、3から5です。HPとMPはレベルアップごとに普通は1あがります」


 

 どうやら一般人程度ではないようだが、見られたらどうなるかなんて火を見るよりも明らかだ。見られない様に、こちらに意識が向かないようにしなければ。


「今村、どうした? なにか様子がおかしいじゃないか」


 俺の異変に気付いた友樹はニヤニヤしながらこちらに歩み寄ってくる。

 

「ほら見せてみろよ」


 抵抗することは事態を悪化しかねないので素直に奪い取られた。


「ぷっ。な、なんだよこのステータスは。よ、弱すぎだろ。お前らも見てみろよ」


 大きな笑い声を急にたてた友樹に注目が集まっていたからすぐにみんな見に来た。


「ハハハハッ、お、おまっ、これは弱すぎだろ」

「称号ねぇじゃん! 一般人かよ」

「「「有り得る!!」」」

「それにしても、ドッキリにはしっかりしてるよな」


 笑い声が伝播していった。

 笑わない者もいたがそれもごく一部であった。


 先ほど力を隠すことをやめる決意をしかけていたが、状況がよくわかっていない状況では悪手だ。

 石井さんにもうあんな顔はさせたくなかったのに──石井さんは顔を顰め唇を噛んでいた。


 ・ ・ ・ 


 パンッパンッと手をたたいた音が二回聞こえると、笑い声は徐々に絶え、音が聞こえたほうに皆は目を向け始めた。

 周りにとっては愉快な──俺や一部の人間からすると不愉快なこの空気を察してかは知らないが、説明を再開するようだ。


「勇者様方は魔法がない世界からいらっしゃると聞きます。そのため、本来なら10歳で行う適性判別の儀を今から受けてもらいます」


 さっきも魔力がどうのこうのって言っていたが……。これは本当にドッキリではないのだろうか?

 テレビ番組の企画とかなら……でもここまでのことをできる技術が現代の存在しているのだろうか?

 

 段々とこれは本当にドッキリであるのかと考え始める人が出てき始めたが疑問は深まるばかりだ。


「適性判別の儀とは自分の魔法適正を知り、効率よくその魔法を伸ばしてもらうことにより国力を大きくさせる目的で始められました。この適性検査に必要な道具は、本来大勢が召喚される予定ではなかったため、予備を含めて3つしかありません。申し訳ありませんが、三列にお並びくださいませ」


 もうチートだなんだと英雄願望のままに夢を見るのやめだ。

 MPも少ないわけだし、きっとろくに使えないだろう。

 でも、少しは使えたらいいな、やはり魔法はロマンなわけだし。


 皆が列を作り終えたころに魔法について語り始めた。


「まず、この世界には六つの属性があります。一つ目は火。これは威力が高いですが消費MPが大きいです。二つ目は水で、こちらは威力もそこそこ消費MPもそこそことバランスのいい属性です。三つ目は土。これは火属性と同じく威力は高いです。しかし消費MPは比べ物にならないぐらいに多いです。でもこの属性は大抵どんな生物にも効果的ですので使いやすいです。四つ目は風で、威力はそこまでないのですが手数が多い魔法が多く消費MPは少ないです。五つ目は光でこれは回復などです。最後に闇で、これは相手のステータスを一時的に下げたり、使い魔を召喚したりできる属性です」


 ふむふむ、風辺りの適性が欲しいな。MPが少ないからそこまで魔法を乱用できないだろうし……。レベルが上がれば多少は改善されるかもだけど。


 列が進み始めた、ちょっと横に顔を出して前を見てみると水晶のようなものに手をかざしている。

 なんか、占い師みたいだ。



「流石は勇者様、四つも属性をお持ちとは。普通は一つか二つほどでございます」


 勇者は四属性もちか、流石チーター。

 普通は一つか二つだそうだ。


 できれば風と土がいいな。火とかは一見強そうだけど、雨の日とか弱くなりそうだしね。一応火力が高いやつがあった方がいいだろうからオールマイティーに使えるらしい土が欲しいところだ。


 俺の番が来たようだ。来い! 風と土!

 そう願いながら水晶に手をかざす。


 すると水晶は光出した。

 風のような緑色でもなく、土のような黄土色でもない。

 多くの色が混ざり合うことなく渦巻き、光を発していた。


 ライアンさんやエドガー団長が口をぽかんとあけて、目を見開いていた。騎士達はなにがなんだかわかっていない表情でざわざわと周りと話し始めた。


 「こ、これはっ!? 虹の魔法使い(レインボーマジシャン)!?」

 

 ライアンさんがようやく口をひらいたと思ったら、とても不名誉そうな言葉が飛び出てきた。

 二次の魔法使い30歳DTと脳裏によぎったがもみ消した。


「全属性持ちとは……。虹の魔法使いの存在は疑われていたが存在しようとは……」


 エドガー団長が言うには俺は全属性持ちらしい、水晶の表す色でわかるようになっているようだ。

 俺としてはMP少ないのにそんないっぱい属性あっても、って感じなんだけど……。



最後までお読みいただきありがとうございました。

今度も読んでいただけると幸いです。

4/17 主人公以外のステータスにばらつきを与えて、それに関する会話を変更。

その他文章の付け足しをしました。


2016 10/17 書き変えました、またちょっとした修正を行うかもしれません。

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