第1話
新しい連載始めました!
どもー。
こんにちはー。
はじめまして。私、穂村夏輝といいます。
ホムラナツキね。
コンドコトモヨロシク。
ぴっちぴちの高校3年生でーす。
ん?なんか文章変かも。まあいいか。
…何自己紹介してるんだって?
ちっちっち。自己紹介じゃないよ。正確には現実逃避ですね。
何から現実逃避してるんだ、って?
決まってるじゃないですか。目の前の現実からにですよ。
…どこ行った。私の幸せ。
目の前に広がる風景はひどい。
私が今いるのは、日本にあるような家屋とは違って、外国にあるような木造の赤い屋根の家が立ち並ぶ街の中。
アルプスの少女が住んでるようなお家のような感じがするかな。
道幅や家の間隔が広くて、日本ではあんまり見ない景色だと思う。
全然酷くないだろって?
私からすれば十分心抉る景色だよー。
ここどこー?もう泣いちゃう。
酷いのは、この街の状態。
轟々と燃える炎に、遠くから聞こえる甲高い悲鳴。
ばきばき、という家屋が崩れる音。
つまり大規模の家事なのです。大火事ですよ。
ちなみに私はその道の真ん中でどっかり座っております。
もちろん女の子らしい座り方してますよ!
こんな状況じゃなかったら、こういう広いお家住んでみたいなって思っちゃう。
私の家はマンションの一室だから一軒家に憧れてます。
深夜とかね、電話してると「うるさい!」って弟が苦情を言いに来るんだー。
仕方ないじゃん壁薄いんだから…。
あの子、最近反抗期なのかなー。私に対して冷たいと思うんだよ。
特に目つきが。
ちょっとカワイイ顔してるからって調子乗っちゃって!
そのうちお父さんみたいに不甲斐ない顔になるんだからね!
言わないけどっ。…睨まれるからね。
名前は冬哉、トウヤっていうんだ。
私が夏輝だから、春夏秋冬から名づけてるのは分かるよね。
だから、春菜とか春輔とか秋良、なんて兄弟がいる…と思うでしょ?
ぶっぶー。残念ながら私たちは2人兄弟なのです。
その代わりじゃないけど、父の名前が秋夫、母が春子なのだ。
…って、話がかなり脱線したけど、私が今いるのは、洋風の世界…というか、とりあえず日本じゃないとこ。
「けほ、けほ。」
けむい。煙くっさー。
大火事だからね。
ちなみに私は一歩も動いてません。
ずっと道の真ん中で座ってます。
…邪魔になるだろ、って?
誰もいないから問題ないのですよ。悲しいです…うう。
流行に乗ってみました!