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第93話

ウェストラディアではミレーナが来たことにより大騒ぎになっていた。

「凄い賑わいだね。」



到着したミレーナ達一行はウェストラディアの領主であるワーグナー伯爵の屋敷へ向かうことになった。


「ミレーナ様、ようこそお越しくださいました。私、この街の領主をしております、ニコル・ワーグナーと申します。長旅でお疲れでしょう。いろいろ準備しておりますので、ごゆっくりなさってください。」


「ありがとう」


「ささ、皆様もごゆっくりなさって下さい。」


ミレーナ、エミリー、マリーの3人部屋、その隣の部屋にレオンとティアが泊まることになった。


「さて、出発までの間、どうしようか?」


「食料とかの買い出しはメイドさん達がやってくれることになったしね。」


「ギルマスにお礼しに行く?」


「そうだね」


「マリー先生、冒険者ギルドってどんなところなの?」


「どんなところって言われると」


「自信過剰な人が多い」

「人を見た目で判断する」

「なぜか上から目線」

「常識が通じない」

「女だからってバカにする」


そこに元受付嬢のエミリーも加わったため、愚痴大会が始まった。


「なんか怖いね。」


「そうですね、ミレーナ様。どんな状況でも毅然とした態度でいなければならないので、精神的にきますね。」

どこか遠い目をするエミリー


「なんだろ?ギルドの元受付嬢やってただけに言葉の重みが違う。」


「レオンさん達みたいに話を聞いてくれる人ならいいんですよ。高ランクパーティだからって理由で偉そうにしたりとかなんて王都では日常茶飯事でしたから」


「まぁ王都のギルドマスターのカインさん優しい人だったからマシでしょ?ウェストラディアのギルマスは筋肉バカだしね。」


「そうね、そろそろ、あの恨みを晴らすとき時が来たかしら」

拳を握りしめる。


「やる?」


「ええ」


「ねぇ、2人ともなんか凄い殺気放ってるよ。」





レオン達はミレーナとエミリーを連れて冒険者ギルドにやってきた。


「ここが冒険者ギルドだよ。ミレーナちゃん」


「へぇ〜、中はこうなってるんだ」

ミレーナは冒険者ギルドの中を見渡す。



冒険者仲間達が話しかけてきた。


「あれ、レオン達じゃないか」


「こっちに帰って来たの?」


「聞いたぜ、ティア、マリー、ドラゴンを単独討伐したんだって」


「ところで、この2人は?」


「はじめまして、みなさん。こちらは国王陛下の孫娘ミレーナ様です。私はミレーナ様のメイドのエミリーです。」


「ミレーナ様?」


「はい」

冒険者達はレオン達を方を見る。

レオン達はその通りだと頷いた。


「大変失礼しました。」

冒険者達は膝をつき頭を下げた。


「大丈夫ですよ。みなさん、普通にしていて下さい。」


「そうそう失礼さえなければ大丈夫だって」


「いや、マリーがそう言うと信用にかけるんだよな」

うんうんと頷く冒険者達


「ちょっと、みんな酷くない?」



「騒がしいと思ったら、レオン達じゃねぇか」

ヴァルフレアが2階から降りてきた。


「ヴァルフレアさんお久しぶり」


「王都では大変だったみたいだな。」


「ミレーナちゃんのおかげで助かりましたよ。」

レオンはミレーナの方を見る


「その子が」


ヴァルフレアが膝をつき、頭を下げミレーナに話しかける


「私はウェストラディアの冒険者ギルドのギルドマスター ヴァルフレア・ブライトと申します。ミレーナ様、レオン達がお世話になりました。」


「珍しいギルマスが敬語で喋ってる。」


「ええ初めて見たわ」


「お前らはもう少し礼儀を覚えろよ。」


「あたしはミレーナちゃんの魔法の先生だからね。」


「マリー、親しき中にも礼儀ありって言葉があるだろう。」


「大丈夫だって、その辺は弁えてるから」


「本当か?」


「まぁ」


「ミレーナ様、こんなやつらですけど、仲良くしてやって下さい。」


「はい」


「それでどうしてギルドに?」

ヴァルフレアは理由を聞いた。


「ミレーナちゃんがギルドを見てみたいってのと、あとはお礼かな。」


「そうそう」


「ギルマスあっち行こうか?」

ティアとマリーは訓練場の方を指差す


「ん?腕試しでもするつもりか?」


2人とギルマスとの戦いを見にきた冒険者達の方は賑わっていた


「ティアとマリーがギルマスにリベンジするんだってよ」


「成長した2人がどこまでギルマスに通じるのか、気になるわね」


「マリー先生、ティアお姉ちゃんがんばれ〜」


「見ててね、ミレーナちゃん」


「私から行くわね」



「最初はティアか、いいぜ、いつでも来な。」


「じゃあ、遠慮なく」

ティアはヴァルフレアの間合いを詰め、斬りかかる。


「前に比べて、格段にスピードが上がってやがる」

ヴァルフレアはなんとか防いだものの、ティアは追い討ちをかけるように連続攻撃を繰り出す。


「まだまだ」

ヴァルフレアは防御に徹していた。




「ギルマス、防戦一方じゃないか」


「ドラゴン討伐したとは聞いたけど、ここまで腕を上げてるとは」


観戦していた冒険者達はティアの成長に驚いていた。



「オレも本気を出すか」

ヴァルフレアはティアと距離を取り、攻撃体制に入った。


「覇王獣王拳」

かつて冒険者をしていた頃に使っていたヴァルフレアの最強奥義である。


「これで終わりだ!!」

ヴァルフレアの攻撃が当たる瞬間、ティアはそれを受け流した。


「なんだと!?」

ティアはそのまま攻撃体制に移る


「くっ」

防ごうとするもティアの攻撃の方が一歩早かった。


「烈風蒼龍剣」

ヴァルフレアに奥義を繰り出し、壁まで吹き飛ばした。



「おいおい、ティアのやつ勝っちまいやがった」


「マジか」


「ティアお姉ちゃんが勝ったーーー」




壁にぶつかり倒れたヴァルフレアはなんとか立ち上がった。


「いててて…骨が何本か折れてるな。」


ティアの攻撃をまともに受けたヴァルフレアはかなりのダメージを受けていた。


「ティア、俺の負けだ。まさか避けられた上にカウンターまで喰らうとは思わなかった。かなり成長したな。」


「何言ってるの?」


「は?」


「まだ終わってないわよ?」


「いやいや、オレは負けを認めただろ?それにオレは骨が何本かいっちまったから、これ以上は戦えないぞ。」


「リザレクション」

マリーがヴァルフレアを全回復させる。


「これは治癒魔法?」


「ギルマス、大丈夫?」


「マリー、ありがとな」


「じゃあ、次はあたしの番ね」


「いや、何を言ってるんだ?」


「ティアは終わったけど、あたしはまだだから」


「いや、戦わなくてもお前達の実力はわかった。それに怪我したら大変だろ?」


「大丈夫だよ。その時は治してあげるから」


「いや、待てマリー、話し合おう」


「問答無用、フレイムトルネード」


「おい、不意打ちは卑怯だろ?」


「ちっ、外したか」


「マリー、今、舌打ちしただろ?」


「ライトニングアロー」


「マリー、甘いな。魔法使いは接近戦に持ち込めばこちらが有利なんだよ」


「フライ」


「なに!?飛んだだと!?」




「流石、マリー先生」

「魔法使いってあんなこと出来るの?」

「いや、普通に無理だって」


ヴァルフレアは地面を蹴り、マリーに向かって飛び上がる。


「翔龍剛鉄拳」


「クロスバインド」

ヴァルフレアが空中で停止する。


「体が動かない」


「じゃあギルマス、頑張って耐えてね。大丈夫、死なない程度に加減するし、後で回復してあげるから」


「は?」





「エクスプロージョンノヴァ」





「ぎゃあァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」






「えげつねぇ…………」

「まぁ2人から相当恨み買ってたもんな…………」

「凄い、マリー先生にあの魔法教えてもらわないと」











なぁウンディーネ、ティア達の前では言えないけど、やっぱり魔王だよな?


シルフ、心の中で思うだけにしときない。


いや、ウンディーネも薄々思ってるだろ?


…………


沈黙は肯定と受け取るよ


いえ私は別にそこまでは


そこまでって、やっぱりウンディーネも少しは思ってるじゃん


あのシルフ、もうこの話は終わりにしませんか?


うん、そうだね。




「リザレクション」


「ギルマス生きてる?」


「死ぬかと思った。」


「加減するって言ったじゃん」


「マリー、お前な」


「でも私達にも同じことしたのを忘れたとは言わせないわよ。」


「2人ともその辺にしときなよ」

レオンが止めに入った。


「そうね」


「そうだね」


「レオン、助かった。」




ミレーナは戦いを終えたマリーに駆け寄る。

「マリー先生、さっきのエクスプロージョンノヴァ教えて」


「いいよ、じゃあギルマス、ミレーナちゃんの相手よろしく」


「おい、マリー」


「当然、断・ら・な・い よね?」


「おう任せとけ」


「ミレーナちゃん、エクスプロージョンの魔法をこうして」


「なるほど」


「出来そう?」


「たぶん」


「まぁ危なくなったら止めるから、安心してギルマス」


「安心出来る要素が全くないんだが」




「頑張って、ミレーナちゃん」

「ミレーナちゃんは全力出していいよ。危なくなったら、あたしが止めるから安心して」

ティアとマリーがミレーナを応援していた。



「いつでもいいですよ。ミレーナ様」




「いくよ、エクスプロージョンノヴァ」




「あっ、これヤバいかも」

マリーは咄嗟に結界魔法を張る。

そして大爆発が起きた。







「ぎゃあァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」






「あのギルマスが負けた」


「しかも一撃かよ」


「魔法の天才って噂は本当だったんだ。」


「ミレーナ様、流石です。」

エミリーはミレーナが褒められていることに喜んでいた。



「あっ、ヤバいなこれ、リザレクション」


ギルマスはなんとか一命を取り留めた。


「おい、マリー、なんなんだ。」


「何が?」


「どうして、あんな上級魔法をちょっと教えたくらいで出来るんだよ?」


「ミレーナちゃん、魔法の呑み込み速度が尋常じゃなくてさ」


「ミレーナ様の将来が心配だよ。俺は」


「まぁ大丈夫だって」


「お前が教えてるから信用ならないんだよ。」


ティアとマリーの2人の長年の恨みは晴れたのだった。




「じゃあね、ギルマス」


「あぁ、ミレーナ様をしっかり護衛しろよ。」


「わかってるわよ」


「それじゃ、また」


「おう」


そうして、冒険者ギルドを後にしたレオン達はワーグナー伯爵の屋敷へ戻り、一泊したのだった。

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