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第89話

それから数日が経ち、『自由の風』の3人とエミリーはお城に呼ばれた。


「あらためて、孫娘ミレーナを身を挺して守ってくれて感謝する」


国王の横に見たことない2人の男女が立っていた。


「レオンさん、ティアさん、マリーさん、エミリーさん、娘のミレーナを助けていただきありがとうございます。」


「お礼が遅れてしまい申し訳ございません。」


2人がレオン達に頭を下げ感謝と謝罪をした。

「あの、お二人はミレーナちゃんのご両親?」


「紹介しよう。息子のナシルとその妻のミリアリアだ。2人にはカーストリア大陸での会議に参加してもらっていてな。今日、王都に帰ってきたのじゃよ。」


「お話は伺っております。なんとお礼を言っていいやら」


「あなた達は娘の命の恩人です。」


ミレーナの両親は深々と頭を下げた。


「頭を上げて下さい。」

「あたし達はやりたいようにやっただけで」

「そうですよ。」


「それでも親としては感謝しても感謝仕切れないんです。本当にみなさんありがとう。」


「はい」


和やかな空気に包まれたのだった。







「エミリーよ。相談なのじゃが」


「はい、なんでしょう。」


「ミレーナもそろそろお年頃でな。セバスチャンは男、この先いろいろ困ることも出てくるかと思ってな、専属メイドをつけようと思っておったのだが、そなたがやってくれぬか?」


「私達からも是非、エミリーさんにお願いしたい」


「お願い出来ますか?」


国王陛下、ミレーナの両親からお願いされたエミリーはレオン達の方を見る。

今の主人はレオン達で勝手には決められない。


「いいと思うわよ。大出世じゃない?」


「あたし達は留守にすることもあるし、ミレーナちゃんと一緒にいた方が安全だと思うよ。」


「エミリーのしたいようにすればいいと思う。」


「みなさん、私がいなくなっても大丈夫ですか?」


「そこはまぁ」

「頑張るし」

「エミリーは気にしなくていいよ。」


なんとも言えない顔をする3人だが、エミリーのことを一番に考えた上で、エミリーの背中を押していた。


「みなさん、ありがとうございます。」


エミリーは国王の方に顔を向け

「私、エミリー・クラネスはミレーナ様の専属メイドとして誠心誠意務めさせていただきます。」


それからエミリーはメイドとしての立ち振る舞いを覚え、ミレーナを立派な淑女へと導くために猛勉強するのだった。



「今日から、エミリーお姉ちゃんが私のメイド?」


「はい。ミレーナ様、今後はエミリーとお呼び下さい。」


「エミリーお姉ちゃんじゃダメなの?」


「ダメです。」


「わかった。エミリー、これでいいの?」


「はい。これからよろしくお願いいたします、ミレーナ様。」

エミリーはミレーナに満面の笑みを向けた。









そしてエミリーがミレーナのメイドになってから数日が経った。

「エミリー、マリー先生のところに行きたいのだけど」


「そうですね、このお勉強が終わったら出かけましょうか」


「じゃあ早く終わらせないと」


「頑張ってください。ミレーナ様」



ミレーナの勉強が終わり、レオン達の屋敷へやって来た。

エミリーは屋敷で働いていた時のように、ミレーナ達にお茶を入れていた。


「エミリーその後はどう?」


「メイドとして覚えることはたくさんありますが楽しくやってます。」


「エミリーの入れてくれるお茶はやっぱり美味しいな。何かコツとかあるの?」


「父と母がお茶好きなので、その影響でしょうか?」


「マリー先生、エミリーにもう少し優しくしてって言ってよ」


「ミレーナ様、いいですか?私にはミレーナ様を立派な淑女にする義務がありますので」


「ミレーナちゃん、あたしには助けられそうにないから諦めて」


「そんなぁ」


「でもエミリーは優秀だからね。きっと加減はしてくれるわ。」



それから話をしているうちに、ティーポットに入れたお茶がなくなりそうになっていた。


「私、お茶のおかわり入れてきますね。」


エミリーは席を立ち、台所に向かう。








台所に向かうとレオンがいた。

「レオンさん」


「エミリー、元気にやってる?」


「はい。」


「それは良かった。」


「でも最近、悩みがありまして、ミレーナ様がマリーさんに似てきた感じがして」


「うん、それに関してはティアに聞くといいよ。良い答えをくれると思う。」


「ありがとう、レオンさん。後で聞いておきます。」


「うん。きっとマリーが怒られると思うけど、こればかりはどうしようもないしね。」


「お茶のおかわり入れるんですけど、レオンさんも一緒にどうです?」


「じゃあ貰おうかな」


エミリーの問題は無事に解決、ミレーナの専属メイドとしての新たなスタートを切ったのだった。

























エミリーの両親の元へ一通の手紙が届いた。

「お父さん、エミリーから手紙よ。」


「なんだって?」


「読むわね」







お父さん、お母さん、お元気ですか?

私はこの数ヶ月いろいろなことがありました。

長くなるけど、全部書くね。


冒険者ギルドの受付嬢として働いていたんだけど、私にしつこく言い寄ってくる男がいて、先輩達に助けてもらってたんだけど、もう限界で辞めることにしました。


新しい仕事を探していたら、冒険者パーティ『自由の風』のレオンさん、ティアさん、マリーさんの屋敷に住み込みで働くことが決まりました。

3人のことはお父さんやお母さんも知ってるかな?

ドラゴンを討伐して街を救ったとか国王陛下の孫娘ミレーナ様に魔法を教えてるっていう話はそっちでも流れてそうだけど


そこでみなさんと楽しく過ごしていたら、またその男が現れました。

それで私はマリーさんに会いに遊びに来ていたミレーナ様を庇い、大怪我を負って死にかけました。

でも心配しないでね。

レオンさんの治癒魔法で傷一つない状態に完全回復してもらったから。


それでミレーナ様を庇ったこともあって、国王陛下やミレーナ様のご両親からお願いされて、今はミレーナ様の専属メイドとして頑張っています。


そうそう近々、『自由の風』のみなさんが村の近くにあるアングラ坑道に行くと行っていたので、たぶん村に寄ると思います。大変お世話になったので、お礼してもらえると嬉しいです。


2人とも体には気をつけてね。エミリーより





「ミ、ミレーナ様の専属メイド!?」


「お父さん、大変、お祝いしなきゃ」


「そうだな。まさかうちの娘が王族に仕えるなんて」


「本当に立派になって」


「あぁ、自慢の娘だ。」

エミリーの両親は涙ぐんでいた。


「お父さん、エミリーが自由の風のみなさんがここにくるかもって書いてあるけど、村長さんに話さないといけないわよね?」


「あぁ、今すぐ村長に話してくる。クリムゾンドラゴンの件があるからな。」


「これは村総出で歓迎しなくちゃならないわね。」


レオン達が村に来た時、更に驚くことになるわけだが、この時のエミリーの両親は知らなかった。


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