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第61話

レオンが目を覚ますと、翌日の朝だった。

「おはよう。レオン」


「ティア?」


「まさか私より寝てるなんて思わなかったわ」


「ごめん」


「いいわよ、それよりレオンに話があるの。朝食食べたら聞いてくれる?」


「わかった」





朝食を食べ終わった後、ティアとマリーは昨日のことを話した。

「アーク島がティア達の夢の島で、光に乗って空から行けばオレの故郷に帰れるってことか」


「そうだけど、なんだか嬉しくないって顔してるけど?」


「それは……」


「何があったの?」


「そのティアに言ったよね?記憶が戻っても、オレがティアのことが好きだったら、オレの恋人になって欲しいって」


「えぇ」









「ヤバい、オレ殺されるかもしれない」


「ねぇ誰に?もしかしてレオン、既に恋人かお嫁さんが」


「絶対、オレ、姉さんに殺される」


「ん?姉さん」


「オレが島からいなくなって、絶対心配してると思うんだ。それなのに恋人なんて連れて帰ったりしたら、間違いなく殺される。」


「流石に弟を殺す姉なんていないでしょ?ましてや数ヶ月、行方不明になってる弟をさぁ」


「マリー、甘い。姉さんはオレより強いんだ。前に言ったよね?リザレクションなんて魔法どこで覚えたの?ってあれ、姉さんに何度も殺されかけて、自分を守るために必死で覚えたんだ。拘束魔法だってそう、姉さんから逃げる時間を稼ぐために必死で」


「レオン?」


「そうだ、ティア、マリー、どこかの村に家でも買って、3人でひっそりと暮らさない?」


「あぁ、レオンが壊れた」


「そうね。子供は2人がいいわね」


「ティアまで何言ってんの?」


「ティア、幸せに暮らそう」


「えぇ当たり前よ」


「ペットは何がいい?犬?猫?」

完全に現実逃避を始めたレオン、それに乗っかるティア



「仕方ない。ウォーターボム」


レオンとマリーの頭上に水球を作り、それを爆発させ、2人の頭に水をかけた。


「2人共、少しは落ち着いた?」


「「はい」」








「全く、家買うとかそんなのは全て終わってから、まずはこの世界を守ることが先でしょうが、というかレオンの表情が暗かったのってそんな理由だったわけ?」


「そりゃ最初は自分の常識だったことが全部壊された感じがして混乱してたけどさ、だんだん落ち着いてきて、そしていろいろ思い出してたら、悪夢しか出てこなくなって」


「あーゴメン、もう聞かないから」


「そうしてくれると嬉しい」








「とりあえず、あたし達がやらなければならないことは精霊との契約が第一優先」


「でもどこを探せばいい?当てずっぽうに探すなんてしてたら、いくら時間あっても足りないよ」


「王都に戻って、不可解な現象がないか調べてもらう方がいいでしょうね。」



「でもその前にギルドに行って、ウィリアムさんに解決したって報告しに行こうか?」


「でも大精霊のこと教えてもいいの?」


「それは」

レオンは言葉に詰まる。


「流石にまずい気がするわ。今は大精霊でも、元々は神様なんて知ったら、この国では大丈夫でも、ほかの国が黙ってなさそうよね。」


「そうだ。鳥型の大きな魔物が霧を発生させていて、あたし達が戦ったけど、さらに北の方に飛んで逃げたってことにでもする?」


「そうしましょう」



3人はウィリアムに会いに冒険者ギルドにやって来た。


「おい、あれって」

「間違いねぇ」

「『自由の翼』だ。」


「またか」

「仕方ないわよ」

「早く慣れないと」


レオン達は受付嬢にウィリアムとの面会を申し込む。

「すみません。ギルドマスターのウィリアムさんに会いたいんですが」


「少々お待ちください」

受付嬢は席を立ち、ギルドマスターに確認しに行った。


待っている間、レオンはこっちを見ながら、何やら話している女性冒険者に気付いたがいつものことだろうとスルーした。


「ねぇねぇ、聞いてみる?」

「やめときなよ〜」

「でも気にならない?」

「まぁそれはね」

「なんかギルマスに会いに来たみたいだし、終わってからにする?」

「そうだね」

「うん、そうしよう」




そして受付嬢が戻ってきた。

「お待たせしました。こちらへどうぞ」


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