第40話
マリーにベヒーモスが襲いかかる。
「マリィィィィィーーーーーーーー」
ティアが叫んだ。
「オールバインド」
レオンの声が響いた。
その瞬間、ベヒーモスが止まった。
マリーが目を開く。
「あれ、私生きてる?」
「ティア、マリーを」
「えぇ」
ティアはマリーにかけられているチェーンバインドを破壊する。
「ティアありがとう」
マリーは周囲の状況を確認する。
「もしかして、レオン、記憶戻ったの?」
「あぁ、一時的だけどな。」
「じゃあこの魔法は?」
「オールバインド、上級の拘束魔法ですよ。オレ達以外のここにいる全員の動きを封じた。」
「あー、レオンに魔法で負けるのはなんか悔しい。」
「マリーならすぐに覚えられる。記憶が完全に戻ったら、いろいろ教えてやるよ」
「その言葉忘れないでよね。」
その言葉にレオンは目で返事をした。
「ねぇ、レオン」
「なんだ?ティア」
レオンはティアの方を向く
「この状況で、なんでマリーと仲良くおしゃべりしてるの?」
ティアの顔は笑顔だが目は怒っていた。
「えっ、いや別に仲良くおしゃべりなんて」
「レオン」
「すみません」
ティアとレオンのやり取りを見てマリーはというと
「あ、これアレだ。結婚したら、絶対、尻に引かれるやつだ。」
スカティがレオンに怒声を上げた。
「貴様、わかっているのか?ここにいるのは貴族ばかりだ。お前など、即刻死刑にするのも容易いのだぞ?」
「さて、死刑になるのはどっちかな?」
「なに?」
「オレがここにいる全員を拘束した意味がわからないか?」
「意味だと?」
「ここが見つかれば、お前はもちろん、貴族だってタダじゃ済まない。逃がさないために拘束したんだ。それに誘拐された彼女らの証言があれば、お前たちは終わりだ。」
「ねぇティア、レオンって実は賢い?」
「そうね。流石は私のレオンだわ。
「あたしの親友がダメすぎる」
「ふ、ふははははははは」
スカティが笑い出した。
「なにを笑っている?」
「ここで貴様らを殺してしまえば、お前の計画など意味がない。」
「殺すだと?」
レオンはスカティを睨みつける。
「エターナハイコット」
スカティがその言葉を発した途端、ベヒーモスに巻かれていた楔が解き放たれた。
ベヒーモスの体から膨大な魔力が溢れ出す。
それにより拘束魔法が破壊された。
「これであなた達は終わりです。やりなさいベヒーモス達よ。まずはその女2人からです。」
ベヒーモス2体はティアとマリーに襲いかかる。
「クロスバインド」
しかしレオンの魔法によってベヒーモス2体の動きは止まる。
「オレの大切な人達を殺そうとしたんだ。覚悟しろよ」
レオンはベヒーモスを睨みつける。
「アルカナ流 第2の奥義 双龍炎撃破」
レオンは連撃を繰り出す。
そこから放たれた斬撃は2つの炎龍になり、ベヒーモス2体を天井まで吹っ飛ばす。
その力は弱まることなく、天井を突き破り、ベヒーモス2体は地上へと吹き飛ばされるのだった。
天井に穴が空き、月が差し込む。
レオンはスカティに剣を突き出し
「さて、まだやるか?」
その言葉を聞いたスカティはへなへなと座り込むのだった。




