第3話
ティアとマリーはレオンを連れて街まで帰ってきた。
「着いたよ。ここがウェストラディア」
「綺麗な街ですね。」
「よ〜し、じゃあお姉さんがレオンくんにこの街を案内してあげよう」
「マリー、ギルドに依頼完了の報告をしに行かないとダメでしょ?」
「あっ!」
「何、忘れてたの?」
「もちろん忘れてないよ!」
ティアは冷めた目で慌てたマリーを見つめる
「やめてティア、そんな目で私を見ないで」
冒険者ギルド西部支部
「ここが冒険者ギルドなんですね。」
「そう冒険者と冒険者に依頼する人が集まるところね」
マリーはレオンに冒険者ギルドの説明をしていた。
「この掲示板に魔物討伐や薬草採取とかいろいろな依頼が貼り出されてるの。で、ここから自分が出来る依頼を選んで、それを受付嬢の人に渡せば依頼を受けることが出来るの。でも冒険者ランクが低いと受けれない依頼もあるから、そこだけ注意ね。」
「じゃあ冒険者ランクを上げるには?」
「たくさんの依頼を達成して、ランクを上げるか、ギルドマスター権限で上がるかの2択だね。でもギルマス権限でランクが上がる人は少ないかな。」
「地道にコツコツやるのが早いんですね」
「そうなんだよね。あと低いランクのうちは一定期間依頼受けなかったりするとギルドカードが無効になるから、そこも注意だね」
その頃、ティアは受付で依頼達成の報告を行っていた。
「これが討伐依頼の品です。確認して貰えるかしら?」
「はい、少々お待ちください」
「それと私の連れの横にいる少年のことでギルドマスターと話がしたいんだけど、時間貰えるか確認してくれないかしら」
「何かあったんですか?」
「実は・・・」
受付嬢にレオンに関する情報を軽く説明した
「わかりました。ギルドマスターに確認してきますね」
「お願いします。」
そして受付嬢はギルドマスターへの確認のため、席を立った。
ティアが振り向くとマリーの説明を真剣に聞いているレオンの姿があった。
「なんだか、子供みたいね」
レオン達を見つめていると受付嬢が戻ってきたのだった。
「お待たせしました。確認したところは本日は予定が立て込んでまして、明日の早朝でしたら大丈夫とのことです」
「わかりました。」
「それとこちら依頼達成の報奨になります。」
「ありがとうございます。では明日の早朝に伺わせていただきます」
ティアは2人がどこにいるのか確認すると椅子に座って待っているようだった。
「マリー、レオンくん、お待たせ」
「おかえり、ティア」
「じゃあご飯食べに行きましょうか?」
「レオンくんは何食べたい?」
「あの僕、お金持ってないんですけど」
「気にしなくていいわよ、これから一緒に行動するわけだし」
「そうだよ、それに今日はレオンくんに出会えた記念日ってことで楽しもう」
「わかりました」
「レオンくん、お肉かお魚どっちがいい?」
「えーと僕は」
「私はね、お肉がオススメかな」
「マリー、両方頼めばいいじゃない?」
「それもそうだね」
ティアとマリーが連れてきたのは
カフェ&バー『ルナ』
若い女性に人気なおしゃれなお店である。
※ちなみにこの世界では16歳から飲酒可能
2人はレオンが気に入りそうなものをいろいろ注文した。
「それじゃあ、レオンくんとの出会いに乾杯」
「かんぱい」
「かんぱい」
「レオンくん、このお肉美味しいよ」
「この魚もオススメよ」
2人がこれやあれやと勧めてくるのでレオンはすぐにお腹一杯になった。
「そういえば、冒険者ギルドに行った時に思ったんですけど、女性の冒険者って意外と多いんですね」
「そうね。」
「仕事するより儲かるからね。若いうちは冒険者で稼ぐって人が多いかな」
「じゃあ2人もお金を稼ぐために冒険者になったんですか?」
「一つ目の理由はそれかな?まぁ自分のために稼ぐというよりは恩返しだね。私とティアは、同じ孤児院の出身でね。その孤児院は寄付金とかで運営してるんだよ。で、冒険者になってたくさん依頼をこなせば、その分稼げるからさ」
「すみません。もしかして聞いちゃいけないことでした?」
「あー孤児院出身のこと?気にしてないよ。」
「私も気にしてないから大丈夫よ。それに私達が有名になれば孤児院の寄付金増えるかもしれないからね」
「冒険者になった1番の理由はね、楽園と呼ばれてる島に行くこと」
マリーが胸を張って言う。
「その楽園の島ってなんなんです?」
「絵本に出てくる伝説の島」
「絵本って、それ実話なんですか?」
「でも創作物とも思えないのよね。歴史書とか見ると昔の人が描いたであろう絵が出てくるのよね。」
「きっとあるよ。それに一緒に行くって約束したもんね」
「そうね。」
食後にコーヒーを飲んでいる2人にティアが話しかける。
「さっきギルドに行った時に、ギルドマスターにレオンくんのことを相談しようと思って、面会をお願いしてきたの。」
「あー、私達だけじゃ、レオンくんがどこから来たのか調べようがないもんね」
「えぇ、それに遺跡に現れた魔法陣、アレも何か関係してると思うのだけど、さっぱりだしね」
「ティアさん、マリーさんありがとうございます。僕のために」
「気にしないで」
「そうだよ。私達もう仲間でしょ?」
「仲間…ありがとうございます」
食後を終え、ティア達は店を後にする
「じゃあ、そろそろ宿に戻りましょうか」
「ところでギルマスとの面会っていつ?
「明日の早朝だけど?」
「ねぇティア、朝起きれるの?」
「…………マリー起こしてね」
「うわぁ、これ絶対何回も起こさなきゃならないやつじゃん?」
「仕方ないじゃない、朝は弱いんだから」
「少しは自分で起きなよ」
「あのーちょっといいですか?」
「何?レオンくん」
マリーはレオンに振り向く
「僕はどこで寝たらいいんでしょう?」
「あっそうだった。いつもの感覚でいたから、レオンくんのこと忘れてた、ごめんね。でもベットは2つしかないからなぁ。レオンくん、あたしと一緒に寝る?」
「ちょっ、何言ってるんですか?僕、男ですよ?」
「レオンくん、もう一部屋取るのは、お財布が厳しいので、相部屋で我慢してると助かるわ」
「でも流石に一緒に寝るのは無理ですよ」
「じゃあ、私がマリーと寝るから、レオンくんはもう一つのベット使って」
「えー、ティアと寝るの?」
「仕方ないじゃない?レオンくんだって男の子なんだし、かと言って床で寝かせられないでしょ?」
「だって、ティア凄く寝相悪いじゃん?」
「私、寝相悪くないもん」
「いやいや何言ってるの?」
「悪くない」
「悪いって」
「2人とも喧嘩しないで下さいよ。僕は床で寝ますから」
「「却下」」
「だいたいティアはね」
「マリーだって」
結局、ティアとマリーが一緒のベッドで寝ることで落ち着いた。




